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特徴的な「企画」を取り入れたキャンペーン施策【最新事例まとめ】

X(Twitter)やInstagram、LINEなどのSNSを活用した拡散力の高い企画や、チャレンジ企画・コラボ企画など特徴的なWEBプロモーション施策をご紹介。キャンペーンが成功した要因となるアイデアや手法なども合わせて解説していきます。

学校に in ゼリー |森永製菓株式会社

学校に in ゼリー |森永製菓株式会社
キャンペーン概要高校生やOB/OGが応援したい高校の部活に投票し、対象の部活に「in ゼリー エネルギー」1ケースを抽選で500部活に届ける
インセンティブ「in ゼリー エネルギー」1ケース 500部活
使用SNSなし

キャンペーンのポイント

【感動体験×投票キャンペーン!】

森永製菓の「部活に in ゼリー 2025」は、単なる商品の配布に留まらず、高校生の青春と地域の応援文化を掛け合わせた、本格的なリアル体験型キャンペーンです。

5月19日〜6月18日の1ヶ月間、誰でも1日1票で高校の部活動に投票でき、抽選で選ばれた500校に「in ゼリー エネルギー」が贈られます。

加えて、ガールズバンド「サバシスター」によるスペシャルライブを伴う、その場での差し入れ1校限定企画は、当選校にとって一生の思い出になる青春の特別な一日となる設計です。

2016年からこの部活応援は行われていて、2016年の初回で「投票&差し入れ」のモデルを成立させ、2019年にはタレント起用し、2022年には青春期へのブランド接点強化、2025年の今回は音楽ライブという新たな感動要素を付加して、毎年テーマを進化させながら、多層的なターゲットと感情を巻き込む施策を展開しています。

【母校の部活を愛する卒業生層にリーチ!】

参加者的にも、「母校を応援したい」「あの学校の部活を元気づけたい」という気持ちを持って投票とシェアを重ね、オンラインだけでなく現地での接点を通じて応援の輪が広がっていきます。

さらに、投票とSNS拡散によって地域や学校単位にまでブランド体験が波及し、感情によるつながりがすべて「in ゼリー = 支え」を伴って記憶に刻まれます。

単なるスポンサー的差し入れキャンペーンではなく、OB・OGから現役部活生との感情的な架け橋をつくる応援体験の共有プロジェクトとして進化し続けています。

学校に in ゼリー |森永製菓株式会社
学校に in ゼリー |森永製菓株式会社

【動画で解説!】学校に in ゼリー |森永製菓株式会社

メルカリ にゃんバサダーPROJECT|にゃんプロ事務局

メルカリ にゃんバサダーPROJECT|にゃんプロ事務局
キャンペーン概要飼い猫ちゃんの写真または動画を撮影し、XまたはInstagramにハッシュタグ「#にゃんプロ」を付けて投稿するコンテスト
インセンティブメルカリのCMに出演
使用SNSX、Instagram

キャンペーンのポイント

【愛猫自慢でユーザーを繋ぐ!】

メルカリがサービス開始12周年を記念して仕掛けた「にゃんバサダーPROJECT(#にゃんプロ)」は、わが子自慢ならぬ愛猫自慢の喜びを通じて、日常のちょっとした幸せを全国に届ける、情緒的かつ共感型の参加キャンペーンです。

6月2日〜15日という短期募集ながら、投稿された写真や動画を公式が選び、ファイナリスト化→一般投票→CM出演という段階を踏むことで、飼い主さんの期待感と関与度をぐっと高めています。

なんで猫?という疑問が生じますが、XやInstagramでは、猫の写真・動画が いいね やリポストを誘発しやすくUGCとして非常に優秀で、さらに、猫は個体ごとに個性が強く、見た目・仕草・性格の差が明確なため「この子推し!」という応援されるストーリー性を持ちやすいことから、映像にしやすいのでしょう。

【クオリティ指標の提示でブランディング!】

最終的に選ばれた猫ちゃんには「WebCM出演」「高級マグロ缶1年分」「賞金20万円」という豪華特典が用意されています。

参加者にとっては、ただの投稿以上の夢の舞台となるコンテスト形式で、審査に関しては「モノクロ不可」「ピンボケ不可」など、クオリティ指標もしっかり提示されており、公式としての運営への信頼感やブランディング意識の高さも感じられます。

この施策を通じて、「売買の場所」から、「共感や感動が生まれるプラットフォーム」へと、進化を狙っていると思われます。

メルカリ にゃんバサダーPROJECT|にゃんプロ事務局
メルカリ にゃんバサダーPROJECT|にゃんプロ事務局

【動画で解説!】メルカリ にゃんバサダーPROJECT|にゃんプロ事務局

おいしいご褒美 あなたはどっち派?キャンペーン | リンツ&シュプルングリージャパン株式会社

おいしいご褒美 あなたはどっち派?キャンペーン | リンツ&シュプルングリージャパン株式会社
キャンペーン概要InstagramまたはXで、キャンペーン投稿に自分が当てはまる「◯◯派」の指定ハッシュタグをつけてコメント、もしくは「◯◯派」ボタンを選択してポストすると参加可能
インセンティブリンドール ファミリーパックシーズナル 20個入 合計30名様
使用SNSInstagram、X

キャンペーンのポイント

【対決型投票キャンペーン!】

「ある日、リンツジャパンに一通のお手紙が届きました」から始まる、シングルマッチ式投票キャンペーン。

職場にて「リンドールを噛むとは何事だ!」と叱責され、「舐めて溶かす派」と「噛んで中身のトロット感を楽しむ派」に分かれていることを知ったという、ツッコミどころあるストーリーとなっています。

キャンペーンは6月・7月・8月と3回に分けて実施され、それぞれのテーマで“どっち派?”を選んで投稿、コメントすることで参加可能です。

第1弾は「ミルク派?ダーク派?ホワイト派?」第2弾は「パリッと派?トロッと派?」

第3弾は「朝リンドール派?夜リンドール派?」の三連戦になっています。

あまり派閥がなさそうなリンドールですが、無用な争いごとを作り上げ、遺恨を残し対決させる、プロレス的なシングルマッチとなっています。

【対決構図で購買意欲を掻き立てる!】

応募方法はXまたはInstagramで、公式投稿に対してコメント・リアクションするだけ。

投稿にはそれぞれの選択肢に応じたハッシュタグをつけることが求められており、ブランド側が「どんな嗜好のファンがいるのか」を把握できる仕組みになっています。

参加ハードルの低さと、投票=会話という構図で、当選のための競争ではなく、ブランドとの日常的な関わりとしてのコミュニケーションを重視している点が今の時代に合っています。

夏場はチョコレート需要が減少しやすい季節ですが、ファンによる派閥や食べるシーンを会話してもらい、商品の味覚や食感を再確認させ、購買意欲をゆるやかに刺激するコピーになっています。

おいしいご褒美 あなたはどっち派?キャンペーン | リンツ&シュプルングリージャパン株式会社
おいしいご褒美 あなたはどっち派?キャンペーン | リンツ&シュプルングリージャパン株式会社

【動画で解説!】おいしいご褒美 あなたはどっち派?キャンペーン | リンツ&シュプルングリージャパン株式会社

きのこの山ワイヤレスイヤホンプレゼントキャンペーン|株式会社明治

きのこの山ワイヤレスイヤホンプレゼントキャンペーン|株式会社明治
キャンペーン概要対象商品を購入したレシート画像をサイト上にアップロードすると商品に応じてポイントが溜まり、15ポイントで応募が可能
インセンティブきのこの山ワイヤレスイヤホン 500名様
使用SNSLINE

キャンペーンのポイント

【ガチ勢にイヤホンプレゼント!】

「きのこの山」発売50周年を迎えることを記念した、ただの記念グッズでは終わらない、思わず二度見してしまう機能性とネタ性を両立した「きのこの山ワイヤレスイヤホン」が当たるキャンペーン。

WEBサイトもアップルを彷彿させる形で、きのこの山が耳に刺さっているように見えるワイヤレスイヤホンは十分話題性が出るところですが、ただの見た目重視のグッズではなく、144言語に対応した同時翻訳機能付きという本格仕様となっています。

きのこの山のチョコ部分がイヤホンになっているユーモラスな見た目ながら、旅行や語学学習、国際イベントなどにも使える実用性をしっかり備えており、ギャップ萌え的な魅力が満載です。

このインセンティブは2024年にクラウドファンディングサイト「Makuake」で3500台限定で販売され、即日完売となるほどの人気を博したもので、一億円を集めたことも話題となりました。

そもそもは、明治が2023年7月に公式Xで展開したSNSプロモーション企画で、架空のユニークな雑貨を紹介するという企画において「おいしい牛乳の修正液」や「明治ミルクチョコレートの切手」などある中で、特に「きのこの山のワイヤレスイヤホン」がSNSで発話され実際に商品化され、さらにキャンペーン活用しているという流れになります。

【ファンダムマーケティング!】

キャンペーンはきのこの山、たけのこの里を買って、レシートをアップロードすることでポイントが貯まり、15ポイントで1口応募できる設計。

ポイントの種類は「きのこポイント」「たけのこポイント」に分かれていて、両方のポイントを組み合わせて応募すると当選確率がアップする仕様になっています。

これが絶妙で、「どっち派?」論争に軽く火をつけつつも、実際の購買では両方を買って応募できるようなインセンティブ構造になっており、ブランド横断のクロスセルが成立している点が秀逸です。

このワイヤレスイヤホンの辿ってきた軌跡と、たけのこポイントも貯めると当選確率アップという設定は、「きのこvsたけのこ」というファンコミュニティに根差した競争構造を活かしつつ、ここ最近のファンダム系マーケティングの中でも非常に洗練された形と言えるでしょう。

きのこの山ワイヤレスイヤホンプレゼントキャンペーン|株式会社明治
きのこの山ワイヤレスイヤホンプレゼントキャンペーン|株式会社明治

【動画で解説!】きのこの山ワイヤレスイヤホンプレゼントキャンペーン|株式会社明治

ありがとうのお手紙メーカー|株式会社ロッテ

ありがとうのお手紙メーカー|株式会社ロッテ
キャンペーン概要『ONE PIECE』のキャラクターたちと一緒に、母の日・父の日に感謝の気持ちを伝えるお手紙を作成できるコンテンツ
インセンティブなし
使用SNSなし

キャンペーンのポイント

【ワンピースキャラと日々の感謝を伝える!】

ロッテ「ガーナ」が、母の日(5月11日)、父の日(6月15日)という2大家族イベントにあわせて、感謝の気持ちを言葉にして届けることをテーマにした王道キャンペーンで、「ありがとうのお手紙メーカー」を公開しました。

国民的アニメ「ONE PIECE」とは初コラボで、チョコレートの持つ甘さと、「ありがとう」の言葉が持つやさしさ、そしてONE PIECEが描いてきた「絆」というテーマでブリッジさせています。

ONE PIECEキャラクターたちの描き下ろし全6種のオリジナルビジュアルとともに、自分の言葉で感謝のメッセージを書いて、LINEやSNS、メールで家族や大切な人に送ることができます。

普段は照れくさくて「ありがとう」を言えないという人でも、ルフィやナミたちの力を借りることで、自然にその一歩を踏み出せるのがメッセージ生成系キャンペーンの良いところです。

【効果的なブランディング施策!】

ワンピースのキャラクターたちが家族を語る特別ストーリー「ファミリーストーリー」も公開されました。血のつながりにとどまらず、仲間という絆を大切にするワンピースの価値観が、ユーザー自身の家族観ともシンクロし、ブランドメッセージとして非常に強い共感を呼ぶ内容になっています。

チョコを贈る文化が定着している日本市場において、「ギフト+メッセージ」という組み合わせは非常に効果的で、ブランドの好感度向上と、リピート促進に直結する設計となっています。

ロッテとしても「ガーナ=家族の時間に寄り添うブランド」という長期的なポジショニングを育てるきっかけになります。

ありがとうのお手紙メーカー|株式会社ロッテ
ありがとうのお手紙メーカー|株式会社ロッテ

【動画で解説!】ありがとうのお手紙メーカー|株式会社ロッテ