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販売促進につながる「マストバイキャンペーン」【最新事例まとめ】

レシートなどの購買証明やQR・ARを利用した「マストバイキャンペーン」の事例をご紹介。 LINEやX(Twitter)・InstagramといったSNSやWEBサイトで完結しているものから、はがきなどを利用した来店促進に絡めた施策まで、具体的な手法を解説していきます。

大口酒造55thキャンペーン|大口酒造株式会社

大口酒造55thキャンペーン|大口酒造株式会社
キャンペーン概要対象商品についたシールのシリアルナンバーを3点集めて1口応募できるマイレージ式シリアルマストバイ
インセンティブ自動調理鍋オートクッカービストロ 20名様炭酸水メーカーセット 20名様グリル&ホットプレートセット 50名様オリジナル真空断熱タンブラー 120名様
使用SNSLINE

キャンペーンのポイント

【55周年企画!】

大口酒造は鹿児島県伊佐市に本拠を置く焼酎メーカーで、「伊佐錦」は鹿児島では一番スタンダードな芋焼酎として愛されています。

本キャンペーンは創業55周年をお祝いし、九州代表的な芸人 博多華丸さんをメインに据えて「家呑みの楽しさ再発見」をキーワードに、対象商品に貼られたシリアルシールを3点集めて応募するマイレージ式のシリアルマストバイキャンペーンとなっています。

インセンティブにPanasonicやAarke、THERMOSといった信頼あるブランドとのコラボ賞品が「家呑み神器」として用意されており、「酒飲み暮らしがより豊かになる」を自然に想起させます。

また3点で1口応募のため、900ml瓶の1点、1800ml瓶の2点と、どちらも購入すると応募可能になる設計です。

1800mlを優遇した内容にして、大きい瓶を買わせるといった戦法も今後作れそうです。

【シリアルシールはハガキに貼りやすい!】

応募方法はWEBまたはハガキから選ぶことが可能です。

WEB応募ではLINE連携で気軽に参加、そしてシニア層向けにはハガキが使えるという部分で、若い人にも伊佐錦を飲んでいただきたいという気持ちが伝わります。

地方のマストバイはハガキだけになりがちですが、若い世代はLINE応募の方が参加しやすいため、このようなデジタル移行はとても良いです。

さらに、抽選にハズレてもロゴ入りクーラーバッグがもれなく当たるWチャンス設計により、「参加しやすさ」と「得する感」がしっかり担保されている構成です。

「焼酎体験をアップデートする」というストーリーもインセンティブで作ることができています。

シリアルマストバイは印刷代などレシートキャンペーンに比べると費用がかかりますが、ハガキ応募を考えるとユーザーとしては貼りやすく楽になります。

大口酒造55thキャンペーン|大口酒造株式会社
大口酒造55thキャンペーン|大口酒造株式会社

【動画で解説!】大口酒造55thキャンペーン|大口酒造株式会社

大人気イラストレーターがあなたを描く!スマイルビスコからオリジナル似顔絵をプレゼント!|江崎グリコ株式会社

大人気イラストレーターがあなたを描く!スマイルビスコからオリジナル似顔絵をプレゼント!|江崎グリコ株式会社
キャンペーン概要グリコの「スマイルビスコ」購入者を対象に、人気イラストレーター「ゆーぱぱ」「ヒビユウ」のお二人によるオリジナル似顔絵プレゼント
インセンティブ「似顔絵イラストデータ」と「似顔絵イラスト入りのスマイルビスコの画像データ」 計40名様
使用SNSなし

キャンペーンのポイント

【プロの似顔絵がもらえる!】

グリコのロングセラーお菓子「ビスコ」が展開する、公式通販サイト限定の特別企画「スマイルビスコ似顔絵キャンペーン」は、対象商品を購入して応募すると、抽選で大人気イラストレーターに自分の似顔絵を描いてもらえるというもの。

人気育児マンガ「マイナビ子育て」で連載中で、会社員として働きながら育児をテーマにした4コマ漫画や日常エッセイを継続的に発信しているイラストレーター「ゆーぱぱ」さんと、家族マンガやほっこりタッチなイラストで人気で、家族・育児ジャンルのイラスト領域で確かな実績を持つ「ヒビユウ」さんの2名が似顔絵を描きます。

応募方法はとてもシンプルで、20個入りのスマイルビスコ(4,375円・送料別)を購入後、表示される応募フォームにアクセスし、注文番号や希望イラストレーターを入力するだけ。

応募者の中から各イラストレーターごとに20名ずつ、計40名が当選者として選ばれます。

【自分の顔がビスコに!】

当選者には、描きおろしの似顔絵データだけでなく、その似顔絵を使ったオリジナルスマイルビスコの画像データも提供されます。

画像はキャンペーンサイトでも公開予定で、自分の顔がビスコのパッケージになったような嬉しさが味わえるほか、SNS映えもありそうです。

「世界にひとつだけのビスコ」を通して、個々の笑顔を祝福するというブランドメッセージを体現しています。

自分の顔をプロのイラストレーターに描いてもらえるという非日常体験が、お菓子という日常アイテムに融合しており、ユーザーとの心の距離を一気に縮める設計です。

大人気イラストレーターがあなたを描く!スマイルビスコからオリジナル似顔絵をプレゼント!|江崎グリコ株式会社
大人気イラストレーターがあなたを描く!スマイルビスコからオリジナル似顔絵をプレゼント!|江崎グリコ株式会社

【動画で解説!】大人気イラストレーターがあなたを描く!スマイルビスコからオリジナル似顔絵をプレゼント!|江崎グリコ株式会社

森永ミルクキャラメルプレゼントキャンペーン|森永製菓株式会社

森永ミルクキャラメルプレゼントキャンペーン|森永製菓株式会社
キャンペーン概要対象商品購入レシートを使って応募するレシートマストバイキャンペーンとXを活用したクイズキャンペーン
インセンティブキャラメルサイズのポーチ 350名様オリジナルデザイン缶&キャラメルセット 250名様筋膜リリースガン 250名様オリジナルデザインQUOカード(1,000円分) 150名様
使用SNSX

キャンペーンのポイント

【猫コンテンツで癒しを届ける!】

森永ミルクキャラメルが、猫フューチャーなレシートマストバイキャンペーンを実施しました。

「猫」は癒しのシンボルでありながら、トレンド感と普遍性の両方を持つ存在で、ミルクキャラメルのようなロングセラーでも古く見られがちな商品に、今の空気感を注入するきっかけとして非常に優れたキャラクターです。

インセンティブも、ねこが描かれたキャラメルサイズポーチに始まり、ふみふみされてる感のある筋膜リリースガンや、抹茶&あずきの癒し系フレーバー缶セット、そしてオリジナルデザインのQUOカードと、どれも「癒し」「やさしさ」「猫」「和」をテーマに統一されています。

応募口数は購入数によって増やせる設計になっており、参加ハードルが低く「もう一つ買ってみようかな」という気持ちに自然につながる仕掛けになっています。

応募には森永のファンコミュニティ「エンゼルPLUS」への登録が必要なため、ブランドへの中長期的な関与・囲い込みもしっかり狙っています。

【クイズでサイトを回遊させる!】

Xを活用したクイズキャンペーンも行っていて、ヒントがコラボ商品ギャラリー「ほっこりコラボルーム」にあるかも!?と、サイト回遊を誘導しつつ、ハッシュタグ投稿をさせて発話を促しています。

このUGCからレシートキャンペーンを認知して、購買につなげることができています。

やさしい甘さと猫のかわいさで癒やされるストーリーを通して、森永ミルクキャラメルは、昔ながらのイメージに今の癒しニーズを掛け合わせています。

森永ミルクキャラメルプレゼントキャンペーン|森永製菓株式会社
森永ミルクキャラメルプレゼントキャンペーン|森永製菓株式会社

【動画で解説!】森永ミルクキャラメルプレゼントキャンペーン|森永製菓株式会社

きのこの山ワイヤレスイヤホンプレゼントキャンペーン|株式会社明治

きのこの山ワイヤレスイヤホンプレゼントキャンペーン|株式会社明治
キャンペーン概要対象商品を購入したレシート画像をサイト上にアップロードすると商品に応じてポイントが溜まり、15ポイントで応募が可能
インセンティブきのこの山ワイヤレスイヤホン 500名様
使用SNSLINE

キャンペーンのポイント

【ガチ勢にイヤホンプレゼント!】

「きのこの山」発売50周年を迎えることを記念した、ただの記念グッズでは終わらない、思わず二度見してしまう機能性とネタ性を両立した「きのこの山ワイヤレスイヤホン」が当たるキャンペーン。

WEBサイトもアップルを彷彿させる形で、きのこの山が耳に刺さっているように見えるワイヤレスイヤホンは十分話題性が出るところですが、ただの見た目重視のグッズではなく、144言語に対応した同時翻訳機能付きという本格仕様となっています。

きのこの山のチョコ部分がイヤホンになっているユーモラスな見た目ながら、旅行や語学学習、国際イベントなどにも使える実用性をしっかり備えており、ギャップ萌え的な魅力が満載です。

このインセンティブは2024年にクラウドファンディングサイト「Makuake」で3500台限定で販売され、即日完売となるほどの人気を博したもので、一億円を集めたことも話題となりました。

そもそもは、明治が2023年7月に公式Xで展開したSNSプロモーション企画で、架空のユニークな雑貨を紹介するという企画において「おいしい牛乳の修正液」や「明治ミルクチョコレートの切手」などある中で、特に「きのこの山のワイヤレスイヤホン」がSNSで発話され実際に商品化され、さらにキャンペーン活用しているという流れになります。

【ファンダムマーケティング!】

キャンペーンはきのこの山、たけのこの里を買って、レシートをアップロードすることでポイントが貯まり、15ポイントで1口応募できる設計。

ポイントの種類は「きのこポイント」「たけのこポイント」に分かれていて、両方のポイントを組み合わせて応募すると当選確率がアップする仕様になっています。

これが絶妙で、「どっち派?」論争に軽く火をつけつつも、実際の購買では両方を買って応募できるようなインセンティブ構造になっており、ブランド横断のクロスセルが成立している点が秀逸です。

このワイヤレスイヤホンの辿ってきた軌跡と、たけのこポイントも貯めると当選確率アップという設定は、「きのこvsたけのこ」というファンコミュニティに根差した競争構造を活かしつつ、ここ最近のファンダム系マーケティングの中でも非常に洗練された形と言えるでしょう。

きのこの山ワイヤレスイヤホンプレゼントキャンペーン|株式会社明治
きのこの山ワイヤレスイヤホンプレゼントキャンペーン|株式会社明治

【動画で解説!】きのこの山ワイヤレスイヤホンプレゼントキャンペーン|株式会社明治

夏の「ほっとひと息」キャンペーン|森永製菓株式会社

夏の「ほっとひと息」キャンペーン|森永製菓株式会社
キャンペーン概要対象商品の購入レシートを撮影し、キャンペーンサイトの応募フォームからアップロードで参加
インセンティブQUOカードPay総額100万円相当を最大10,000名様にプレゼント。Wチャンスとして応募者の中から抽選で100名に冷やし甘酒1週間分を2セットプレゼント。
使用SNSなし

キャンペーンのポイント

【実質無料で購買促進!】

甘酒というと冬の風物詩、温かい飲み物というイメージが根強い中で、冷やして飲む、あるいはスパークリングで楽しむといった夏向けバリエーションを前面に押し出すことで、長年親しまれてきた「森永甘酒」ブランドの再解釈を促しています。

キャンペーンの参加方法は、対象商品を購入しレシートをアップロードするシンプルなレシートマストバイですが、インセンティブが「先着で購入金額相当のQUOカードPayを還元」という大胆な内容です。

抽選ではなく、実質無料の体験を前面に出すことで、試してみようと思う動機付けがよくできています。デジタルギフトの即時性と、購入のリスクが少ないという安心感が合わさり、キャンペーンとしての「成功体験」が生まれやすい設計です。

先着分が終了しても抽選で同等のプレゼントがあり、さらにWチャンスとして「冷やし甘酒1週間分(7本)×2セット」を抽選で100名にプレゼントという仕掛けも用意され、長くキャンペーンを楽しめる形になっています。

【需要形成プロモーション!】

甘酒は「夏の栄養ドリンク」とも言われており、古くは江戸時代に夏バテ防止として飲まれていた背景もあり、森永は2022年辺りから夏の甘酒推しを行っています。

「甘酒=冬」の認識を超えた新しい季節需要の創出と、ブランドのリフレッシュ、既存顧客の再活性化、そして新規層へのトライアル促進が、うまく一つのキャンペーンにまとめられています。

夏に思い出してもらうため、過去にもうなぎを組み合わせたり、花火鑑賞が当選するなど、夏の暑さ対策や栄養補給としての甘酒の効能を訴求し、消費者の新たな習慣形成を促進しています。

夏の「ほっとひと息」キャンペーン|森永製菓株式会社
夏の「ほっとひと息」キャンペーン|森永製菓株式会社

【動画で解説!】夏の「ほっとひと息」キャンペーン|森永製菓株式会社