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販売促進につながる「マストバイキャンペーン」【最新事例まとめ】 2ページめ

レシートなどの購買証明やQR・ARを利用した「マストバイキャンペーン」の事例をご紹介。 LINEやX(Twitter)・InstagramといったSNSやWEBサイトで完結しているものから、はがきなどを利用した来店促進に絡めた施策まで、具体的な手法を解説していきます。

森永ミルクキャラメルプレゼントキャンペーン|森永製菓株式会社

森永ミルクキャラメルプレゼントキャンペーン|森永製菓株式会社
キャンペーン概要対象商品購入レシートを使って応募するレシートマストバイキャンペーンとXを活用したクイズキャンペーン
インセンティブキャラメルサイズのポーチ 350名様オリジナルデザイン缶&キャラメルセット 250名様筋膜リリースガン 250名様オリジナルデザインQUOカード(1,000円分) 150名様
使用SNSX

キャンペーンのポイント

【猫コンテンツで癒しを届ける!】

森永ミルクキャラメルが、猫フューチャーなレシートマストバイキャンペーンを実施しました。

「猫」は癒しのシンボルでありながら、トレンド感と普遍性の両方を持つ存在で、ミルクキャラメルのようなロングセラーでも古く見られがちな商品に、今の空気感を注入するきっかけとして非常に優れたキャラクターです。

インセンティブも、ねこが描かれたキャラメルサイズポーチに始まり、ふみふみされてる感のある筋膜リリースガンや、抹茶&あずきの癒し系フレーバー缶セット、そしてオリジナルデザインのQUOカードと、どれも「癒し」「やさしさ」「猫」「和」をテーマに統一されています。

応募口数は購入数によって増やせる設計になっており、参加ハードルが低く「もう一つ買ってみようかな」という気持ちに自然につながる仕掛けになっています。

応募には森永のファンコミュニティ「エンゼルPLUS」への登録が必要なため、ブランドへの中長期的な関与・囲い込みもしっかり狙っています。

【クイズでサイトを回遊させる!】

Xを活用したクイズキャンペーンも行っていて、ヒントがコラボ商品ギャラリー「ほっこりコラボルーム」にあるかも!?と、サイト回遊を誘導しつつ、ハッシュタグ投稿をさせて発話を促しています。

このUGCからレシートキャンペーンを認知して、購買につなげることができています。

やさしい甘さと猫のかわいさで癒やされるストーリーを通して、森永ミルクキャラメルは、昔ながらのイメージに今の癒しニーズを掛け合わせています。

森永ミルクキャラメルプレゼントキャンペーン|森永製菓株式会社
森永ミルクキャラメルプレゼントキャンペーン|森永製菓株式会社

【動画で解説!】森永ミルクキャラメルプレゼントキャンペーン|森永製菓株式会社

きのこの山ワイヤレスイヤホンプレゼントキャンペーン|株式会社明治

きのこの山ワイヤレスイヤホンプレゼントキャンペーン|株式会社明治
キャンペーン概要対象商品を購入したレシート画像をサイト上にアップロードすると商品に応じてポイントが溜まり、15ポイントで応募が可能
インセンティブきのこの山ワイヤレスイヤホン 500名様
使用SNSLINE

キャンペーンのポイント

【ガチ勢にイヤホンプレゼント!】

「きのこの山」発売50周年を迎えることを記念した、ただの記念グッズでは終わらない、思わず二度見してしまう機能性とネタ性を両立した「きのこの山ワイヤレスイヤホン」が当たるキャンペーン。

WEBサイトもアップルを彷彿させる形で、きのこの山が耳に刺さっているように見えるワイヤレスイヤホンは十分話題性が出るところですが、ただの見た目重視のグッズではなく、144言語に対応した同時翻訳機能付きという本格仕様となっています。

きのこの山のチョコ部分がイヤホンになっているユーモラスな見た目ながら、旅行や語学学習、国際イベントなどにも使える実用性をしっかり備えており、ギャップ萌え的な魅力が満載です。

このインセンティブは2024年にクラウドファンディングサイト「Makuake」で3500台限定で販売され、即日完売となるほどの人気を博したもので、一億円を集めたことも話題となりました。

そもそもは、明治が2023年7月に公式Xで展開したSNSプロモーション企画で、架空のユニークな雑貨を紹介するという企画において「おいしい牛乳の修正液」や「明治ミルクチョコレートの切手」などある中で、特に「きのこの山のワイヤレスイヤホン」がSNSで発話され実際に商品化され、さらにキャンペーン活用しているという流れになります。

【ファンダムマーケティング!】

キャンペーンはきのこの山、たけのこの里を買って、レシートをアップロードすることでポイントが貯まり、15ポイントで1口応募できる設計。

ポイントの種類は「きのこポイント」「たけのこポイント」に分かれていて、両方のポイントを組み合わせて応募すると当選確率がアップする仕様になっています。

これが絶妙で、「どっち派?」論争に軽く火をつけつつも、実際の購買では両方を買って応募できるようなインセンティブ構造になっており、ブランド横断のクロスセルが成立している点が秀逸です。

このワイヤレスイヤホンの辿ってきた軌跡と、たけのこポイントも貯めると当選確率アップという設定は、「きのこvsたけのこ」というファンコミュニティに根差した競争構造を活かしつつ、ここ最近のファンダム系マーケティングの中でも非常に洗練された形と言えるでしょう。

きのこの山ワイヤレスイヤホンプレゼントキャンペーン|株式会社明治
きのこの山ワイヤレスイヤホンプレゼントキャンペーン|株式会社明治

【動画で解説!】きのこの山ワイヤレスイヤホンプレゼントキャンペーン|株式会社明治

夏の「ほっとひと息」キャンペーン|森永製菓株式会社

夏の「ほっとひと息」キャンペーン|森永製菓株式会社
キャンペーン概要対象商品の購入レシートを撮影し、キャンペーンサイトの応募フォームからアップロードで参加
インセンティブQUOカードPay総額100万円相当を最大10,000名様にプレゼント。Wチャンスとして応募者の中から抽選で100名に冷やし甘酒1週間分を2セットプレゼント。
使用SNSなし

キャンペーンのポイント

【実質無料で購買促進!】

甘酒というと冬の風物詩、温かい飲み物というイメージが根強い中で、冷やして飲む、あるいはスパークリングで楽しむといった夏向けバリエーションを前面に押し出すことで、長年親しまれてきた「森永甘酒」ブランドの再解釈を促しています。

キャンペーンの参加方法は、対象商品を購入しレシートをアップロードするシンプルなレシートマストバイですが、インセンティブが「先着で購入金額相当のQUOカードPayを還元」という大胆な内容です。

抽選ではなく、実質無料の体験を前面に出すことで、試してみようと思う動機付けがよくできています。デジタルギフトの即時性と、購入のリスクが少ないという安心感が合わさり、キャンペーンとしての「成功体験」が生まれやすい設計です。

先着分が終了しても抽選で同等のプレゼントがあり、さらにWチャンスとして「冷やし甘酒1週間分(7本)×2セット」を抽選で100名にプレゼントという仕掛けも用意され、長くキャンペーンを楽しめる形になっています。

【需要形成プロモーション!】

甘酒は「夏の栄養ドリンク」とも言われており、古くは江戸時代に夏バテ防止として飲まれていた背景もあり、森永は2022年辺りから夏の甘酒推しを行っています。

「甘酒=冬」の認識を超えた新しい季節需要の創出と、ブランドのリフレッシュ、既存顧客の再活性化、そして新規層へのトライアル促進が、うまく一つのキャンペーンにまとめられています。

夏に思い出してもらうため、過去にもうなぎを組み合わせたり、花火鑑賞が当選するなど、夏の暑さ対策や栄養補給としての甘酒の効能を訴求し、消費者の新たな習慣形成を促進しています。

夏の「ほっとひと息」キャンペーン|森永製菓株式会社
夏の「ほっとひと息」キャンペーン|森永製菓株式会社

【動画で解説!】夏の「ほっとひと息」キャンペーン|森永製菓株式会社

即攻元気を買って えなこに会えちゃう!? キャンペーン|株式会社明治

即攻元気を買って えなこに会えちゃう!? キャンペーン|株式会社明治
キャンペーン概要Xアカウントをフォローし、ログイン後対象商品を購入したレシートをアップロード
インセンティブえなこ出演イベント招待券20名様オリジナルプレミアムクリスタル30名様オリジナルゲーミングマウスパッド50名様オリジナルQUOカード100名様
使用SNSX

キャンペーンのポイント

【即攻元気の購買促進キャンペーン!】

がんばりたい瞬間に“即攻”でエネルギーと栄養を補給できる「即攻元気」が、eスポーツ・コスプレ分野で影響力の大きい えなこさんを起用し、即攻元気を推し活フードへポジショニングすべくキャンペーンを実施しました。

即攻元気がここ数年に展開している「eスポーツ × 推し活」系で、2024年はVTuber 桃鈴ねね が「即攻元気のうた」をカバーしていたり、STU48の6名を「即攻元気応援隊」として起用していたりしています。

キャンペーンはXログインのみでのレシートマストバイキャンペーンとなっており、えなこさんがXと相性がいいことが伺えます。

【Xのみでレシートマストバイ!】

カスタムストーリーと言われるXアプリ内ブラウザで進行するのが特徴で、ユーザー的にはXのアプリ内から出ることなく遷移できるため不安感がないのはいいですね。

口数で景品価値を段階的に上げ、平均購買点数の底上げをしているわけですが、マイレージ式のキャンペーンというわけではなく、Aコースならば20個買ったレシートが必要というわけです。Xというプラットフォームを活用することにより予算を下げつつ、購買に繋げられます。

1口から応募できるQUOカードで「まずはお試し」の入口を用意しつつ、20口ためれば えなこさんにリアルで会えるファンピラミッドが美しいです。

即攻元気を買って えなこに会えちゃう!? キャンペーン|株式会社明治
即攻元気を買って えなこに会えちゃう!? キャンペーン|株式会社明治

【動画で解説!】即攻元気を買って えなこに会えちゃう!? キャンペーン|株式会社明治

キリンラガービール えらべる「名品」が当たる!プレゼントキャンペーン|キリンビール株式会社

キリンラガービール えらべる「名品」が当たる!プレゼントキャンペーン|キリンビール株式会社
キャンペーン概要対象商品を1本または12本購入したレシートまたは納品書を撮影して WEB フォームにアップロード。コンビニ限定コースも。
インセンティブ1本コース:えらべるPay1,000円分 200名様12本コース:日本のおいしい食べ物ギフトカタログ 蓬(よもぎ)【10,000円相当】 30名様
使用SNSなし

キャンペーンのポイント

【キリンラガーの購買促進施策!】

キリンのラガービール限定のレシートマストバイキャンペーンで、1本もしくは12本購入したレシートまたは納品書を撮影して送るというもの。コースが「コンビニ限定」か「それ以外」で別れている珍しい形式です。

コンビニコースでは、1本か6本の購入となっており、6本パッケージ買いのパターンを作っています。コンビニでビール買う際に「どうせなら追加で5缶買って6本コースも狙おうかな?」とアップセルを誘発しているわけです。

【レシートマストバイでアップセル!】

こういったレシートマストバイキャンペーンで疑問に思うのは、今日2本買って、登録。翌日4本買って登録。合計で6本になるマイレージ式のキャンペーンなのかというもの。ユーザーに説明するのは難しいけれど、お問い合わせにはたくさん上がってきそうな内容です。

実際応募規約を見ると、複数枚を1回で応募可能で、1回につき1口と書かれています。

つまり、複数に分かれたレシートを一度でアップできた場合は合算できるけど、2回に分けてレシートを送った場合は1本コースということになります。そのため貯まるまでレシートは取っておく必要があるわけですね。

アップしたレシートで貯めておいて、ポイント消化するようなやり方はユーザー的にはわかりやすいのですが、費用がかかりやすいというのもあります。

350ml缶1本から応募可にすることでライト層の購買ハードルを下げ、量販とコンビニで口数と賞品を変えケース買いまでアップセルをさせる良いやり方です。

キリンラガービール えらべる「名品」が当たる!プレゼントキャンペーン|キリンビール株式会社
キリンラガービール えらべる「名品」が当たる!プレゼントキャンペーン|キリンビール株式会社

【動画で解説!】キリンラガービール えらべる「名品」が当たる!プレゼントキャンペーン|キリンビール株式会社