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「観光」関連の特徴的なキャンペーン・プロモーション【最新事例まとめ】

観光業界で実施された特徴的なキャンペーン事例をまとめて紹介します。デジタルスタンプラリーやNFTを活用したもの、画像投稿キャンペーンなど地域の注目度を高めるための施策を解説していきます。

ホクリクでBINGO | 西日本旅客鉄道株式会社

ホクリクでBINGO | 西日本旅客鉄道株式会社
キャンペーン概要北陸三県の魅力的なスポットを巡るとスタンプが押すことができ、それがビンゴになっており列をそろえるとインセンティブが当たるキャンペーン
インセンティブ北陸お土産セット 200名様WESTERポイント1,000pt 500名様WESTERポイント5,000pt 50名様WESTERポイント10,000pt 20名様
使用SNSなし

キャンペーンのポイント

【観光系スタンプラリーにちょい足し!】

福井、石川、富山の各スポットを巡り、ビンゴの達成数に応じて賞品に応募できる、JR西日本が主催するデジタルスタンプラリー。

デジタルスタンプラリーの魅力は、スマートフォンを活用することでスタンプを押す台紙を持ち歩く必要がないだけでなく、GPSを利用したスタンプ取得で不正防止や確実にスポットを訪れた証明になること、地図連携などもしやすい等、メリットが盛り沢山。

観光系プロモーションではデジタルスタンプラリーが当たり前になっている中、本キャンペーンは、そこにビンゴ要素を足しています。

【ビンゴでインセンティブがパワーアップ!】

スタンプがビンゴカードに反映され、縦・横・斜めの列が揃うとビンゴ達成となり、「1ビンゴ達成賞」「3ビンゴ達成賞」「オールビンゴ達成賞」と、達成したレベルに合わせてインセンティブがパワーアップしていきます。この仕組みを利用して、せっかくだから次も行ってみようと促すきっかけを作っています。

スタンプラリーとしては三県をまたぐので、かなり広範囲なものではあるのですが、ビンゴ達成すると必ず200ポイントはもらえるため旅のモチベーションを高めています。

また、10月から3月とキャンペーン期間も長いので、一気にスタンプさせると言うよりは、三県に違う時期に行ってもらいスタンプを貯めさせるという旅行リピート施策になっています。

ホクリクでBINGO | 西日本旅客鉄道株式会社
ホクリクでBINGO | 西日本旅客鉄道株式会社

【動画で解説!】ホクリクでBINGO | 西日本旅客鉄道株式会社

新潟県vs長野県 お国自慢 インスタグラム投稿キャンペーン

新潟県vs長野県 お国自慢 インスタグラム投稿キャンペーン
キャンペーン概要新潟県・長野県のInstagramを両方フォローし、各部門に応じた写真を投稿してもらう対決型観光系キャンペーン
インセンティブ優秀作品には各県の特産品をプレゼント最優秀作品には両県の特産品をプレゼント投票者には抽選で20名様に「Amazonギフトカード500円(Eメールタイプ)」をプレゼント
使用SNSInstagram

キャンペーンのポイント

【対決型観光キャンペーン!】

東京都内のアンテナショップが隣同士の新潟県と長野県が、「銀座・新潟情報館 THE NIIGATA」のオープンと、「銀座NAGANO」のリニューアルオープンを記念して、インパクトのあるメインビジュアルとともにお国自慢インスタグラム投稿キャンペーンを実施しました。

観光プロモーションにありがちな推し写真を投稿する内容ですが、投票を行うことにより、存在しなかったはずの遺恨を作り上げ、シングルマッチにして戦わせるという、プロレス構造を取り入れています。

新潟県・長野県のアンテナショップのInstagram公式アカウントを両方フォローして、指定のハッシュタグをつけて投稿すると応募完了。「自然絶景」「観光スポット」「グルメ」「お酒」部門が用意されていて、四大シングルマッチで争うようです。

さらに各部門の優秀作品で決戦投票を実施し、最優秀作品を決定します。リーグ戦を勝ち進むコンテスト形式にしており、写真やコメントのクオリティも大事にしています。

【地元愛や競争心を刺激する!】

対決方式を採用することで、地元に対する誇りや愛着が高まり、自分の県を応援したくなります。同時に、相手に勝ちたいという高ぶりにより、県外の人に自県の魅力をアピールする流れも作れています。

そもそも絶景やグルメ投稿はエンゲージメントが取れるものですが、「新潟の日本酒 vs 長野のワイン」「新潟の海鮮 vs 長野の山の幸」といった比較がされることで、観光情報の流通が活発になるというメリットがあります。

実際にはどちらかが勝つことが目的ではなく、 両県の観光・グルメの魅力を最大限に引き出し、多くの人に知ってもらうこと。そこに「対決」という要素を使うことで ユーザーの地元愛や競争心を刺激し、投稿数を増やせています。

新潟県vs長野県 お国自慢 インスタグラム投稿キャンペーン
新潟県vs長野県 お国自慢 インスタグラム投稿キャンペーン

【動画で解説!】新潟県vs長野県 お国自慢 インスタグラム投稿キャンペーン

鹿児島4市推市活キャンペーン | 鹿児島県四地区観光連絡協議会

鹿児島4市推市活キャンペーン | 鹿児島県四地区観光連絡協議会
キャンペーン概要鹿児島県内の観光地や特産品をテーマにした写真をInstagramに投稿するコンテスト形式のキャンペーン
インセンティブ最優秀賞(1作品):指宿温泉ホテル翔月ペア宿泊券各エリア賞(4作品):鹿児島黒牛/霧島産かごしま黒豚/知覧茶/指宿産本枯節
使用SNSInstagram

キャンペーンのポイント

【地元の人が伝えるフォトキャン!】

地域の新たな魅力を発信することを目的とした、鹿児島市、霧島市、南九州市、指宿市の4市が主催するキャンペーン。「市」を「推す」と書いて「推市(おし)活」として、地元の方に「これまで注目されてこなかった観光地や特産品」などの写真をInstagramへ投稿してもらう内容になっています。

観光系写真投稿のキャンペーンは観光客に写真投稿してもらう流れが多いので、似たりよったりな写真になりがちですが、こちらは鹿児島に住んでいる方に市の良さを発見・発表してもらうというのが良いところ。

地元民ならではの、おすすめ観光スポットや食べ物は気になるところで、観光に来る方はもちろん、住んでいる方同士の情報交換のコミュニティにもなります。

【地域活性化UGC!】

キャンペーン参加には、Instagramをフォローして、「#かごしま4市推市活」と、撮影した市「#○○市」をつけて投稿する方法と、Instagramアカウントを持っていない方向けにフォームでの応募も可能になっています。コンテスト形式になっているので、ハードルが高いInstagramへの投稿のほうが有利になりそうです。

観光系ユーザー生成コンテンツUGCキャンペーンにて、地元の魅力を地元の人が伝えつつ、インセンティブが地元の名産品のプレゼンテーションになっています。「鹿児島=桜島」的な一面的なイメージを超えた多様な魅力を伝えられてます。

鹿児島4市推市活キャンペーン | 鹿児島県四地区観光連絡協議会
鹿児島4市推市活キャンペーン | 鹿児島県四地区観光連絡協議会

【動画で解説!】鹿児島4市推市活キャンペーン | 鹿児島県四地区観光連絡協議会

偏愛東京 新宿線対決 偏愛そば | レッツエンジョイ東京

偏愛東京 新宿線対決 偏愛そば | レッツエンジョイ東京
キャンペーン概要「レッツエンジョイ東京」公式アプリにて対象店舗に訪れ、店内に掲示されている二次元コードを読み取るスタンプラリー
インセンティブ新宿線対決 オリジナル定規 200名Amazonギフトコード1,000円分 100名
使用SNSX

キャンペーンのポイント

【沿線の蕎麦屋さんを巡る!】

レッツエンジョイ東京の「偏愛シリーズ」による、西武鉄道新宿線と都営新宿線の沿線にある蕎麦の名店を巡るデジタルスタンプラリー。

「偏愛シリーズ」は、特定のテーマに情熱を持つ専門家や愛好家が、厳選したスポットやグルメ情報を紹介するもので、「偏愛グルメ」や「偏愛ツアー」など、コンテンツ化しています。

今回のスタンプラリーは、公式アプリ「meguru」内で行われるので、会員登録施策なのでしょう。

アプリ内から参加ボタンをタップし、対象店舗を訪れ、店内に掲示されている二次元コードを読み取ることでスタンプを獲得できます。スタンプを3つ以上集めると、抽選で「新宿線オリジナル定規」が当たるというもの。

インセンティブから電車好きな方がターゲットということがわかります。

【西武 VS 都営】

Xにてフォロー&リポストキャンペーンも行っていて、両路線の応援用ポストをリポストすると抽選でAmazonギフトが当たります。

さらに2つのコンテンツをポイント制にして、合計数で両路線を対決させています。

1スタンプで50ポイント、リポストで1ポイントがそれぞれの路線に加算されていき、WEB上でポイント状況を見せることで対決構造をわかりやすくしています。

Xを見るとリポストはほぼなく、大体がスタンプのポイントであることから、ユーザーが実際にそばを食べに行ってQRを読んでいることがわかります。

偏愛東京 新宿線対決 偏愛そば | レッツエンジョイ東京
偏愛東京 新宿線対決 偏愛そば | レッツエンジョイ東京

【動画で解説!】偏愛東京 新宿線対決 偏愛そば | レッツエンジョイ東京

京都で出会いし若き蛇姫|JR東海

京都で出会いし若き蛇姫|JR東海
キャンペーン概要LINEを使用し京都市内の4つの神社にある謎を見つけ出し、謎を解くと次の展開がLINEを通じて案内され、物語が進行するコンテンツ
インセンティブ4つの神社の謎+最後の謎をクリアでオリジナルエコカイロ(巾着付)、新幹線謎+2つ以上の神社の謎のクリアでオリジナルサーモタンブラー(蓋付)をプレゼント
使用SNSLINE

キャンペーンのポイント

【神社を巡って謎解き!】

JR東海による、京都を舞台にしたリアル謎解きイベント「京都で出会いし若き蛇姫」は、「そうだ 京都、行こう。」キャンペーンの一環で開催されています。

上賀茂神社や下鴨神社といった由緒ある神社を巡る、LINEを活用した謎解きコンテンツで、歴史や文化的背景を知りつつ、観光を楽しんでもらうプロモーションです。

呪いで蛇の姿に変えられた姫が、人間の姿に戻るために「霊験あらたかな神社」の試練に挑むというストーリーで、プレイヤーはその相棒として謎解きの旅に巻き込まれるという設定です。

謎解きは京都市内の神社での手掛りがないと前に進めないので、よくできた観光プロモーションコンテンツになっています。

【新幹線の中でも謎解き!】

さらに、東海道新幹線の「推し旅」の仕組みを活用した、新幹線の車内で行なえる謎解きが用意されています。「推し旅」は、いろいろなIPとコラボしているコンテンツで、新幹線の走行速度とGPSによって、車内だけで楽しめるというのを実現しています。

スタンプラリーと違い、謎解きをしながら現地を巡ることで、スマホと現実が連動する仕組みになっています。ストーリーもしっかりしているため、感情移入しやすいのもポイントです。

京都で出会いし若き蛇姫|JR東海
京都で出会いし若き蛇姫|JR東海

【動画で解説!】京都で出会いし若き蛇姫|JR東海