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大手メーカーの特徴的なキャンペーン・プロモーション【最新事例まとめ】 9ページめ

食品メーカーや家電メーカーなど、知名度や影響度の高い企業が中心となって開催した特徴的なキャンペーン事例をご紹介。SNSキャンペーンやWEBサイトを活用した販売促進から、周年記念のロイヤリティ向上施策など、話題作りに最適なアイデアや切り口を解説していきます。

大人気イラストレーターがあなたを描く!スマイルビスコからオリジナル似顔絵をプレゼント!|江崎グリコ株式会社

大人気イラストレーターがあなたを描く!スマイルビスコからオリジナル似顔絵をプレゼント!|江崎グリコ株式会社
キャンペーン概要グリコの「スマイルビスコ」購入者を対象に、人気イラストレーター「ゆーぱぱ」「ヒビユウ」のお二人によるオリジナル似顔絵プレゼント
インセンティブ「似顔絵イラストデータ」と「似顔絵イラスト入りのスマイルビスコの画像データ」 計40名様
使用SNSなし

キャンペーンのポイント

【プロの似顔絵がもらえる!】

グリコのロングセラーお菓子「ビスコ」が展開する、公式通販サイト限定の特別企画「スマイルビスコ似顔絵キャンペーン」は、対象商品を購入して応募すると、抽選で大人気イラストレーターに自分の似顔絵を描いてもらえるというもの。

人気育児マンガ「マイナビ子育て」で連載中で、会社員として働きながら育児をテーマにした4コマ漫画や日常エッセイを継続的に発信しているイラストレーター「ゆーぱぱ」さんと、家族マンガやほっこりタッチなイラストで人気で、家族・育児ジャンルのイラスト領域で確かな実績を持つ「ヒビユウ」さんの2名が似顔絵を描きます。

応募方法はとてもシンプルで、20個入りのスマイルビスコ(4,375円・送料別)を購入後、表示される応募フォームにアクセスし、注文番号や希望イラストレーターを入力するだけ。

応募者の中から各イラストレーターごとに20名ずつ、計40名が当選者として選ばれます。

【自分の顔がビスコに!】

当選者には、描きおろしの似顔絵データだけでなく、その似顔絵を使ったオリジナルスマイルビスコの画像データも提供されます。

画像はキャンペーンサイトでも公開予定で、自分の顔がビスコのパッケージになったような嬉しさが味わえるほか、SNS映えもありそうです。

「世界にひとつだけのビスコ」を通して、個々の笑顔を祝福するというブランドメッセージを体現しています。

自分の顔をプロのイラストレーターに描いてもらえるという非日常体験が、お菓子という日常アイテムに融合しており、ユーザーとの心の距離を一気に縮める設計です。

大人気イラストレーターがあなたを描く!スマイルビスコからオリジナル似顔絵をプレゼント!|江崎グリコ株式会社
大人気イラストレーターがあなたを描く!スマイルビスコからオリジナル似顔絵をプレゼント!|江崎グリコ株式会社

【動画で解説!】大人気イラストレーターがあなたを描く!スマイルビスコからオリジナル似顔絵をプレゼント!|江崎グリコ株式会社

森永ミルクキャラメルプレゼントキャンペーン|森永製菓株式会社

森永ミルクキャラメルプレゼントキャンペーン|森永製菓株式会社
キャンペーン概要対象商品購入レシートを使って応募するレシートマストバイキャンペーンとXを活用したクイズキャンペーン
インセンティブキャラメルサイズのポーチ 350名様オリジナルデザイン缶&キャラメルセット 250名様筋膜リリースガン 250名様オリジナルデザインQUOカード(1,000円分) 150名様
使用SNSX

キャンペーンのポイント

【猫コンテンツで癒しを届ける!】

森永ミルクキャラメルが、猫フューチャーなレシートマストバイキャンペーンを実施しました。

「猫」は癒しのシンボルでありながら、トレンド感と普遍性の両方を持つ存在で、ミルクキャラメルのようなロングセラーでも古く見られがちな商品に、今の空気感を注入するきっかけとして非常に優れたキャラクターです。

インセンティブも、ねこが描かれたキャラメルサイズポーチに始まり、ふみふみされてる感のある筋膜リリースガンや、抹茶&あずきの癒し系フレーバー缶セット、そしてオリジナルデザインのQUOカードと、どれも「癒し」「やさしさ」「猫」「和」をテーマに統一されています。

応募口数は購入数によって増やせる設計になっており、参加ハードルが低く「もう一つ買ってみようかな」という気持ちに自然につながる仕掛けになっています。

応募には森永のファンコミュニティ「エンゼルPLUS」への登録が必要なため、ブランドへの中長期的な関与・囲い込みもしっかり狙っています。

【クイズでサイトを回遊させる!】

Xを活用したクイズキャンペーンも行っていて、ヒントがコラボ商品ギャラリー「ほっこりコラボルーム」にあるかも!?と、サイト回遊を誘導しつつ、ハッシュタグ投稿をさせて発話を促しています。

このUGCからレシートキャンペーンを認知して、購買につなげることができています。

やさしい甘さと猫のかわいさで癒やされるストーリーを通して、森永ミルクキャラメルは、昔ながらのイメージに今の癒しニーズを掛け合わせています。

森永ミルクキャラメルプレゼントキャンペーン|森永製菓株式会社
森永ミルクキャラメルプレゼントキャンペーン|森永製菓株式会社

【動画で解説!】森永ミルクキャラメルプレゼントキャンペーン|森永製菓株式会社

おいしいご褒美 あなたはどっち派?キャンペーン | リンツ&シュプルングリージャパン株式会社

おいしいご褒美 あなたはどっち派?キャンペーン | リンツ&シュプルングリージャパン株式会社
キャンペーン概要InstagramまたはXで、キャンペーン投稿に自分が当てはまる「◯◯派」の指定ハッシュタグをつけてコメント、もしくは「◯◯派」ボタンを選択してポストすると参加可能
インセンティブリンドール ファミリーパックシーズナル 20個入 合計30名様
使用SNSInstagram、X

キャンペーンのポイント

【対決型投票キャンペーン!】

「ある日、リンツジャパンに一通のお手紙が届きました」から始まる、シングルマッチ式投票キャンペーン。

職場にて「リンドールを噛むとは何事だ!」と叱責され、「舐めて溶かす派」と「噛んで中身のトロット感を楽しむ派」に分かれていることを知ったという、ツッコミどころあるストーリーとなっています。

キャンペーンは6月・7月・8月と3回に分けて実施され、それぞれのテーマで“どっち派?”を選んで投稿、コメントすることで参加可能です。

第1弾は「ミルク派?ダーク派?ホワイト派?」第2弾は「パリッと派?トロッと派?」

第3弾は「朝リンドール派?夜リンドール派?」の三連戦になっています。

あまり派閥がなさそうなリンドールですが、無用な争いごとを作り上げ、遺恨を残し対決させる、プロレス的なシングルマッチとなっています。

【対決構図で購買意欲を掻き立てる!】

応募方法はXまたはInstagramで、公式投稿に対してコメント・リアクションするだけ。

投稿にはそれぞれの選択肢に応じたハッシュタグをつけることが求められており、ブランド側が「どんな嗜好のファンがいるのか」を把握できる仕組みになっています。

参加ハードルの低さと、投票=会話という構図で、当選のための競争ではなく、ブランドとの日常的な関わりとしてのコミュニケーションを重視している点が今の時代に合っています。

夏場はチョコレート需要が減少しやすい季節ですが、ファンによる派閥や食べるシーンを会話してもらい、商品の味覚や食感を再確認させ、購買意欲をゆるやかに刺激するコピーになっています。

おいしいご褒美 あなたはどっち派?キャンペーン | リンツ&シュプルングリージャパン株式会社
おいしいご褒美 あなたはどっち派?キャンペーン | リンツ&シュプルングリージャパン株式会社

【動画で解説!】おいしいご褒美 あなたはどっち派?キャンペーン | リンツ&シュプルングリージャパン株式会社

ストレスミラー印象チェッカー|日本コカ·コーラ株式会社

ストレスミラー印象チェッカー|日本コカ·コーラ株式会社
キャンペーン概要スマートフォンのカメラで自撮りをすると、AIがその表情や雰囲気からあなたの今のストレス状態を診断してくれるコンテンツ
インセンティブなし
使用SNSなし

キャンペーンのポイント

【AR顔認証×診断!】

がんばるが前提になりがちなこの時代に、「ちょっとだけ自分の心と向き合ってみては?」と問いかけてくれる、コカ・コーラ社のリラクゼーションドリンクCHILL OUTが展開するデジタルコンテンツ「ストレスミラー印象チェッカー」です。

CHILL OUTというブランドは、もともと「飲んでチルする」という機能的価値を提供するだけでなく、ととのえる、整う、といった心の余白に訴えかけることを志向しています。このチェッカーでは、「いまの自分、どう感じてる?」「ちょっと疲れてるかも」と自らに問いかける心の入り口が用意されているわけです。

【表情からストレスを検知!】

スマートフォンのカメラで自撮りするだけで、AIが現在の顔つきや雰囲気から「あなたの印象=今のストレス状態」を分析してくれるという、表情でわかるメンタルチェック診断コンテンツで、診断結果にはCHILL OUTのブランドキャラクター「チルくん」が登場し、思わず肩の力が抜けるようなやさしいコメントで寄り添ってくれるという癒し系コンテンツになっています。

さらに診断するだけで、全員にCoke ONドリンクチケットがもらえるというCokeONアプリ導入にも一役買っています。

ストレスが当たり前になりつつある時代に、そこに「気づかせる」ことから始まり、自分の状態を見つめ直す→シェアする→少し笑える or 共感が生まれる→CHILL OUTを飲んでみたくなる、というブランド体験の流れになっています。

ストレスミラー印象チェッカー|日本コカ·コーラ株式会社
ストレスミラー印象チェッカー|日本コカ·コーラ株式会社

【動画で解説!】ストレスミラー印象チェッカー|日本コカ·コーラ株式会社

きのこの山ワイヤレスイヤホンプレゼントキャンペーン|株式会社明治

きのこの山ワイヤレスイヤホンプレゼントキャンペーン|株式会社明治
キャンペーン概要対象商品を購入したレシート画像をサイト上にアップロードすると商品に応じてポイントが溜まり、15ポイントで応募が可能
インセンティブきのこの山ワイヤレスイヤホン 500名様
使用SNSLINE

キャンペーンのポイント

【ガチ勢にイヤホンプレゼント!】

「きのこの山」発売50周年を迎えることを記念した、ただの記念グッズでは終わらない、思わず二度見してしまう機能性とネタ性を両立した「きのこの山ワイヤレスイヤホン」が当たるキャンペーン。

WEBサイトもアップルを彷彿させる形で、きのこの山が耳に刺さっているように見えるワイヤレスイヤホンは十分話題性が出るところですが、ただの見た目重視のグッズではなく、144言語に対応した同時翻訳機能付きという本格仕様となっています。

きのこの山のチョコ部分がイヤホンになっているユーモラスな見た目ながら、旅行や語学学習、国際イベントなどにも使える実用性をしっかり備えており、ギャップ萌え的な魅力が満載です。

このインセンティブは2024年にクラウドファンディングサイト「Makuake」で3500台限定で販売され、即日完売となるほどの人気を博したもので、一億円を集めたことも話題となりました。

そもそもは、明治が2023年7月に公式Xで展開したSNSプロモーション企画で、架空のユニークな雑貨を紹介するという企画において「おいしい牛乳の修正液」や「明治ミルクチョコレートの切手」などある中で、特に「きのこの山のワイヤレスイヤホン」がSNSで発話され実際に商品化され、さらにキャンペーン活用しているという流れになります。

【ファンダムマーケティング!】

キャンペーンはきのこの山、たけのこの里を買って、レシートをアップロードすることでポイントが貯まり、15ポイントで1口応募できる設計。

ポイントの種類は「きのこポイント」「たけのこポイント」に分かれていて、両方のポイントを組み合わせて応募すると当選確率がアップする仕様になっています。

これが絶妙で、「どっち派?」論争に軽く火をつけつつも、実際の購買では両方を買って応募できるようなインセンティブ構造になっており、ブランド横断のクロスセルが成立している点が秀逸です。

このワイヤレスイヤホンの辿ってきた軌跡と、たけのこポイントも貯めると当選確率アップという設定は、「きのこvsたけのこ」というファンコミュニティに根差した競争構造を活かしつつ、ここ最近のファンダム系マーケティングの中でも非常に洗練された形と言えるでしょう。

きのこの山ワイヤレスイヤホンプレゼントキャンペーン|株式会社明治
きのこの山ワイヤレスイヤホンプレゼントキャンペーン|株式会社明治

【動画で解説!】きのこの山ワイヤレスイヤホンプレゼントキャンペーン|株式会社明治