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大手メーカーの特徴的なキャンペーン・プロモーション【最新事例まとめ】

食品メーカーや家電メーカーなど、知名度や影響度の高い企業が中心となって開催した特徴的なキャンペーン事例をご紹介。SNSキャンペーンやWEBサイトを活用した販売促進から、周年記念のロイヤリティ向上施策など、話題作りに最適なアイデアや切り口を解説していきます。

朝のフルーツこれ一本 フルーツ総選挙|カゴメ株式会社

朝のフルーツこれ一本 フルーツ総選挙|カゴメ株式会社
キャンペーン概要特設サイトでお気に入りのフルーツキャラクターを選んでXで投票するキャンペーン
インセンティブ朝のフルーツこれ一本24本セット+私のフルーツこれ一本1日分のマルチビタミン12本セット 抽選で30名様
使用SNSX

キャンペーンのポイント

【カゴメの人気商品がキャラ化!】

カゴメの人気シリーズ「朝のフルーツこれ一本」が20周年を記念し、推しフルーツを選んで応援する「フルーツ総選挙」キャンペーンを開催しました。

朝の一杯にぴったりな果実ミックス飲料として、長年愛されてきたこのシリーズに登場するフルーツ達がキャラ化されて登場。それぞれに名前と性格まで設定されていて、推し活感覚で楽しめる新しい参加型企画になっています。

投票はカゴメ公式Xをフォローして、特設サイトから推しフルーツを選んでツイートするだけ。しかも1日1回参加できるので、毎朝「今日は誰に入れようかな」と、ちょっとした日課にできる設計です。

【推し活を購買促進に!】

「朝のフルーツこれ一本」がどれだけたくさんの果実のチカラでできているか、ということを「キャラ」と「投票」という親しみやすい形で可視化している点がポイントです。カシスやざくろといった普段あまり意識しない素材にもスポットが当たり、「えっ、こんなフルーツも入ってたの?」と再発見にもつながります。

また、どのフルーツが人気なのかをみんなで競う選挙形式も、Z世代〜ミレニアル層のSNSリテラシーと親和性が高く、キャラ人気が推進力となって商品購買につながる仕掛けになっています。Xでの投稿内容は自動生成されますが、絵文字や短いコメントが追加可能で、参加ハードルもかなり低めです。

ブランド20周年という節目に、あらためて「中身への愛」を感じられるプロモーションでした。朝の習慣に、推し活という楽しみをプラスしてくれる、そんな遊びゴコロが詰まったキャンペーンになっています。

朝のフルーツこれ一本 フルーツ総選挙|カゴメ株式会社
朝のフルーツこれ一本 フルーツ総選挙|カゴメ株式会社

【動画で解説!】朝のフルーツこれ一本 フルーツ総選挙|カゴメ株式会社

Shu-Chew Beats|株式会社ロッテ

Shu-Chew Beats|株式会社ロッテ
キャンペーン概要ガムを噛みながら音楽にノる”ことで集中力を高める、新しい形の“集中専用ツール”としてロッテが開発したプロジェクト
インセンティブなし
使用SNSなし

キャンペーンのポイント

【ガム=集中の認知を広げる!】

ガムを噛みながら、科学的に設計されたBGMにノるだけで集中できるという、新しい集中スタイルを提案する、ロッテの「Shu-Chew Beats(シュー・チュー・ビーツ)」が公開されました。

本企画は3つの音楽ジャンルに合わせ、気分や目的に応じた集中モードを選べる仕組みで、楽曲を手がけているのはパソコン音楽クラブ、大沢伸一、網守将平と、音楽好きも唸る本格ラインナップとなっています。

咀嚼によるリズム運動が集中力に効果があるという研究知見をベースに、音とガムのリズムシンクで脳を活性化するというもので、お菓子=お楽しみ、という既成概念を超えて、「ガムで集中」するという新習慣を生み出そうとしている挑戦的なプロジェクトです。

【BPM選んで噛むだけ!】

学生からビジネスパーソンまで、デジタル時代の集中スイッチとしてじわじわ注目されそうです。BPMを選ぶとYoutubeを活用した音楽と映像が流れ、このリズムでガムを噛むだけ。無料でBGMを聴ける、リスクがない、体験そのものが楽しい、という手軽な参加感がいいですね。

サイエンス×ミュージック×咀嚼という独自の切り口で、記憶に残るブランド体験を提供し、お菓子売場だけでなく、文具やワークスペースといった新たな販路・シーンでの展開の可能性を見据えています。

Shu-Chew Beats|株式会社ロッテ
Shu-Chew Beats|株式会社ロッテ

【動画で解説!】Shu-Chew Beats|株式会社ロッテ

チーズデザートたべちゃおキャンペーン|六甲バター株式会社

チーズデザートたべちゃおキャンペーン|六甲バター株式会社
キャンペーン概要チーズデザート6Pシリーズを購入しレシートを送ると応募完了。Instagramでキーワードを探し、それを入力すると当選確率が2倍になる
インセンティブAコース Q・B・Bチーズデザート6P 8種類詰合せ 抽選で100名様Bコース Nappyオリジナルイラスト入りグッズ 抽選で30名様Wチャンス賞 えらべるPay500円相当 抽選で200名様
使用SNSInstagram

キャンペーンのポイント

【ブランド強化を狙う複合型キャンペーン!】

Q・B・Bの人気商品「チーズデザート6Pシリーズ」を買って応募すると、抽選でQ・B・B詰め合わせセットや、人気イラストレーターNappyとのコラボグッズが当たるキャンペーンです。

レシートを撮影してフォームからアップロードする応募スタイルで、スマホひとつで完結できる気軽さがポイント。

Nappyの描き下ろしグッズがほしいというファンはもちろん、ハズレても「えらべるPay」が当たるWチャンスもあり、Nappyファン以外でも参加できる仕様になっています。現金配り的な見え方を抑えつつ、対象を広く取りたいときにおすすめのやり方です。

さらに公式Instagramの投稿に記載されたキーワードを入れると、当選確率が2倍になるという工夫もされています。フォローさせるのでもなく、キャンペーン投稿に隠されているキーワードを探しに行くのはあまりなかった形です。収集の必要がなく、そこに費用をかけずにInstagramに飛んでもらい、投稿内容を見てもらう回遊施策になっています。

【インスタントアンロックでインスタントウィン!】

Xでは好きな味に投票する総選挙キャンペーンを行っていて、カンバセーションボタンを活用しています。

チーズデザートシリーズは8種類あるにも関わらず、カンバセーションボタンだと4種しか出せないのは悔やまれます。カンバセーションボタンを押したあとのインスタントアンロックに当落のURLが埋め込まれていて、そこからログイン認証後インスタントウィンとして当落がわかる仕組みになっています。

もし8種類から選ばせる場合は、最初からURLを踏ませてカスタムストーリーとしてXアプリ内ブラウザを活用し、カンバセーションボタン風ページを作り、8種類のボタンを作るのが良さそうです。

チーズなのにスイーツ、しかも冷蔵庫に常備できるという利便性もあり、「今日のおやつ、Q・B・Bにしよう」と思わせてくれる、ブランドのスイーツポジションを強化するキャンペーンになっています。

チーズデザートたべちゃおキャンペーン|六甲バター株式会社
チーズデザートたべちゃおキャンペーン|六甲バター株式会社

【動画で解説!】チーズデザートたべちゃおキャンペーン|六甲バター株式会社

ラカントで人生甘くしちゃえばいいじゃない!キャンペーン | サラヤ株式会社

ラカントで人生甘くしちゃえばいいじゃない!キャンペーン | サラヤ株式会社
キャンペーン概要対象商品に付いているキャンペーンシールをめくると、オリジナルスマホ壁紙がダウンロードできる。またレシートマストバイキャンペーンも。
インセンティブ抽選で620名様にコジコジオリジナルグッズが当たる
使用SNSなし

キャンペーンのポイント

【コジコジファン必見!】

ダイエット勢にはおなじみの、砂糖の代わりに使える自然派のカロリーゼロ甘味料「ラカント」の30周年を記念したマストバイキャンペーン。

私は甘さ控えめのオリゴ糖派なのですが、甘みもあってゼロカロリーが良いという人にはラカントが人気です。そんなラカントと同学年の、メルヘンの国というゆる〜い世界で過ごす不思議でかわいいキャラクターが存在する、さくらももこ先生の作品「コジコジ」とのコラボ企画となっています。

Z世代・ミレニアル世代でも人気があり、WEGO、サンキューマート、Zoffなどとのコラボもしているコジコジですが、ラカントを使って料理をする親世代は引っ掛かりが強そうです。

【マストバイキャンペーン好事例!】

キャンペーンは首掛けのシールについているQRを読み込むと、コジコジたちが出てくるスマホ壁紙が全員にもらえるというものと、対象商品を購入し、レシートを撮影して応募すると、抽選でコジコジオリジナルグッズが当たるマストバイの二段軸になっています。

せっかくシールをいれるならシリアルマストバイにして、参加者に壁紙プレゼントなどとする事もできそうですが、本キャンペーンではスマホ壁紙が4種あるということで、コジコジファンはコンプリートするまで買ってしまうというリピート施策になっているわけですね。

コジコジの「ゆる哲学」と組み合わせることで、「がんばりすぎずに、自然体で健康を意識する」というイメージを作り、「ラカント=無理しない健康」とブランド訴求しています。

ラカントで人生甘くしちゃえばいいじゃない!キャンペーン | サラヤ株式会社
ラカントで人生甘くしちゃえばいいじゃない!キャンペーン | サラヤ株式会社

【動画で解説!】ラカントで人生甘くしちゃえばいいじゃない!キャンペーン | サラヤ株式会社

牛乳って、いいな。動画コンテスト|関東生乳販売農業協同組合連合会

牛乳って、いいな。|動画コンテスト関東生乳販売農業協同組合連合会
キャンペーン概要牛乳の魅力が伝わるショートムービーをフォームやInstagramのリールで募集。コンテスト形式で審査が行われるキャンペーン。
インセンティブ最優秀賞:賞金10万円+副賞 1本優秀賞:賞金5万円+副賞 2本審査員特別賞:賞金2万円+副賞 1本佳作:賞金1万円+副賞 5本
使用SNSInstagram

キャンペーンのポイント

【ショート動画コンテスト!】

牛乳を美味しそうに飲むシーン、牛乳を使った料理、意外な使い方、牛乳にまつわるストーリー、イメージビデオ、歌・曲、クイズ・豆知識など、自由な発想で制作した牛乳の魅力が伝わるショートムービーを募集するコンテスト。

作品は30秒〜3分程度でTikTokやYoutubeショートとの相性が良さそうですが、メインは応募フォームに必要事項を入力し10GB以内の動画をアップロードする形式。UGCを狙った施策という感じではなさそうです。

動画投稿キャンペーンは、構成を考え、撮影・編集して、SNSで全世界に公開とハードルが高いものですが、クオリティにかかわらず、気軽に動画提供してほしいということなのでしょう。

【無理にSNSにつなげない】

Instagramアカウントをフォローし、ハッシュタグ「#牛乳っていいな」をつけて、応募者のInstagramアカウントからリール投稿での応募も可能です。

主催が関東生乳販売農業協同組合連合会ということで、動画内に「実写の牛乳(種類別『牛乳』)」を使用した映像または画像を必ず挿入すること、イラストやAI生成画像のみは不可、企業の特定できる製品(牛乳パック、乳製品等)の使用も不可となっています。なかなかのハードルの高さで、見る限りInstagramでの応募は厳しそうです。

最優秀賞には賞金10万円と結構な高額であり、セミプロの人が動画を作成して、自分のポートフォリオにしたりするのでしょうか。無理にUGCにしようとしないところは動画募集では大事だと思います。

牛乳って、いいな。|動画コンテスト関東生乳販売農業協同組合連合会
牛乳って、いいな。|動画コンテスト関東生乳販売農業協同組合連合会

【動画で解説!】牛乳って、いいな。|動画コンテスト関東生乳販売農業協同組合連合会