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「認知拡大」につながる特徴的なキャンペーン・プロモーション【最新事例まとめ】

X・Instagramなどでキャラクターや有名人などのIPを活用した施策や、LINEや動画視聴などを活用したプロモーション、ゲームを活用した施策など、商品やサービスの「認知拡大」につながる特徴的なキャンペーン事例を紹介。成功要因なども合わせて解説いたします。

STARBUCKS® オリガミでタイプ診断|ネスレ日本

STARBUCKS® オリガミでタイプ診断|ネスレ日本

キャンペーン概要特設サイトにてコーヒーをいれる指の動きで診断するコンテンツをプレイし、診断結果を「#オリガミでタイプ診断」をつけてXにポストすると応募完了
インセンティブスターバックス オリガミ® 4杯分(7000名)
使用SNSX

キャンペーンのポイント

【指の動きで診断する新しいUX】

STARBUCKS® オリガミでタイプ診断は、ユーザーの指の動きをトリガーにした、ユニークな診断コンテンツを提供するキャンペーンです。

ドリップコーヒーを淹れるような「タップしたり円を描いたり」といった指の動きが診断の材料となり、ユーザーに疑似的なドリップ体験をさせながら性格やタイプを診断します。

診断結果をXでシェアすることで応募が完了する、王道のUGC創出型の仕組みを採用しています。

【ブランド体験と話題化の融合】

通常の「AかBか」を選ぶ診断とは異なり、商品の特徴である「一杯ずつ丁寧に淹れる」というアナログな体験価値をデジタルのギミックとして見事に落とし込んでいます。

この体験設計は、ブランドの世界観と強くマッチしており、ユーザーの没入感を高めます。

デジタル診断という手軽さに「指の動き」という身体的な体験を組み合わせることで、「手淹れ感」や「温かみ」を表現している点が特徴的です。

大規模サンプリングと同時展開することで、話題化だけでなく、実際の利用体験につなげる戦略なのでしょう。

STARBUCKS® オリガミでタイプ診断|ネスレ日本
STARBUCKS® オリガミでタイプ診断|ネスレ日本

【動画で解説!】STARBUCKS® オリガミでタイプ診断|ネスレ日本

佐賀市 あたりまえハッピー|佐賀市広報課

佐賀市 あたりまえハッピー|佐賀市広報課

キャンペーン概要佐賀市の日常にある「あたりまえ」な幸せをWebやポストで投稿。採用されると観光資源として紹介され、豪華佐賀牛などが当たる
インセンティブ古湯・熊の川温泉で使える宿泊券3万円分(2名)、佐賀牛(3名)、佐賀海苔詰め合わせ(3名)、いちごさん(5名)、さがみかんジュース(6名)
使用SNSなし

キャンペーンのポイント

【逆転発想のプロモーション!】

佐賀市が仕掛ける「あたりまえハッピー」、通称「あたハピ」は、「何もない」を最強の武器に変える地方創生プロモーションです 。

 地方自治体のプロモーションというと「映える絶景」や「世界遺産」など分かりやすい観光資源を写真に取ってInstagramに投稿するような内容となりがちですが、佐賀市では「市民が普段あたりまえにやっていることこそが、外の人にとってはハッピー(観光資源)なんじゃないか?」という仮説のもと、日常をコンテンツ化しています。

市民から「自転車でどこまでも行ける平野」や「スーパーの魚が異常に美味い」のようなネタを募集するUGCキャンペーンの仕組みですが、SNSやWEBフォームだけじゃなく、駅や空港に物理的な「あたりまえ観光ポスト」を設置して、市民から発信するUGCにつなげています。

【「なにもない」を最強の武器に!】

インセンティブは「佐賀のいいもの」を配ることで、参加モチベーションを維持しつつ、商品のPRも兼ねています。

さらに、集まったネタを東京の下北沢で展示したり、「どうでしょう会議」と称して外部エディターにレビューさせたりと、集めた後のアウトプットが素晴らしく、単なる「あるあるネタ募集」で終わらせず、ちゃんと「観光プロモーション」に着地させています。

佐賀市の課題として「観光客を呼びたいけど目玉がない」「市民が地元の魅力に気づいていない」という二重苦があったということなので、それを「あたりまえ」を肯定することで一気に解決しようとしてます。

「日常」を観光資源へと昇華させ、市民の誇りをみせることにより、近隣の人や、観光客の興味を引くことができる、地方PRのいい解答です。

佐賀市 あたりまえハッピー|佐賀市広報課
佐賀市 あたりまえハッピー|佐賀市広報課

【動画で解説!】佐賀市 あたりまえハッピー|佐賀市広報課

濃厚なるバウンシア王国|牛乳石鹸共進社株式会社

濃厚なるバウンシア王国|牛乳石鹸共進社株式会社

キャンペーン概要X公式アカウントをフォローし、対象ポストをリポスト、または指定のハッシュタグを選択して投稿することで応募完了。特設サイトではバイノーラル音声コンテンツが視聴可能
インセンティブ【第一弾〜第三弾】バウンシア ボディソープ 本体3種セット/オリジナルバスタオル/オリジナルバスリリー(各回50名)、【Wチャンス 第一弾〜第三弾】バウンシア ボディソープ 本体3種セット/オリジナルアクリルスタンド(3種)/梶裕貴さん 直筆サイン入りミニ色紙(各回10名)
使用SNSX

キャンペーンのポイント

【ボディソープが異世界転生!?】

「ボディソープが転生先でイケメン貴族だった件について」という、どこかのラノベで見たようなサブタイトルを、天下の牛乳石鹸が本気でやっているのが面白いデジタルプロモーション。

お風呂離れという未曾有の危機に瀕した王国を救うため、ユーザーを濃厚泡の異世界へ誘うというストーリーです。

キャラクターの声に起用されているのは声優の梶裕貴さん。一人で「正統派」「クール」「甘えん坊」といった異なるタイプの貴族3人を演じ分けていて、声優ファンからしたら「耳が幸せ」状態なわけです。

キャンペーンはXでのフォロー&リポストや、ハッシュタグ投稿というシンプルなものですが、最大のフックは「バイノーラル音声」です。立体音響技術を使って、まるで耳元で囁かれているような臨場感を作り出し、「バウンシア」の特徴である濃密な泡に包まれる感覚を「聴覚」で再現しようとしています。

視覚や触覚で訴求しがちなボディソープのプロモーションにおいて、あえて「音」で没入させるというのは、商品の「癒やし」効果を最大化するうまい演出です。

【企画突破型プロモーション!】

単に商品を認知させるだけでなく、「お風呂=面倒くさい」から「お風呂=極上のエンタメ時間」へと意識変容させたいという意図が見えます。

インセンティブも単なる商品詰め合わせではなく、今治製のオリジナルバスタオルやバスリリーを含めた「ご自愛セット」にして、体験の質を上げようとしてます。

さらに、キャラクターのアクスタや梶裕貴さんのサイン色紙も用意されており、推し活層の熱量をそのまま購買・拡散パワーに変換する設計も抜かりないです。

クリエイティブ面でも、Webサイト全体が「泡」と「雲」をモチーフにしたファンタジーな世界観で統一されており、トンデモ設定なのに妙に説得力があります。ユーザーは「よくわからないけど凄い」という勢いに押されて、気づけばバウンシア王国に入国(フォロー)してしまっているでしょう。

この「ツッコミ待ち」な設定と、高クオリティな音声コンテンツのギャップが、SNSでの言及数(UGC)を稼ぐエンジンになっています。

「異世界転生」というネット文脈と「バイノーラル音声」を掛け合わせ、お風呂という日常行動を特別なエンタメ体験へと昇華させた、企画突破型デジタルプロモーションです。

濃厚なるバウンシア王国|牛乳石鹸共進社株式会社
濃厚なるバウンシア王国|牛乳石鹸共進社株式会社

【動画で解説!】濃厚なるバウンシア王国|牛乳石鹸共進社株式会社

辛さリセット体験キャンペーン|サッポロビール株式会社

辛さリセット体験キャンペーン|サッポロビール株式会社

キャンペーン概要特設サイトにて、辛さにまつわる2つの質問に答える「辛さリセット診断」に参加し、診断結果をXでポストすると応募完了
インセンティブ「辛メーター厳選辛グルメセット」と「濃いめのレモンサワーと男梅サワーの詰め合わせセット」(50名)
使用SNSX

キャンペーンのポイント

【辛メーター×サッポロのコラボ!】

「辛い料理にはビール!」という人類共通の認識に対し、「酸味のあるサワーで口の中をリセットしたほうが、次のひと口がもっと旨くなる」という新たな食中酒のスタイルを提案する、サッポロビールのキャンペーン。

この「辛さリセット」という謎めいた理論に説得力を持たせるため、辛いもの好きのガチ勢御用達アプリ「辛メーター」とコラボレーションしています。

キャンペーンのスキームは、Web上の診断コンテンツを経てXでシェアさせるオーソドックスな形ですが、注目すべきはその設問の少なさです。

たった2問でという少ない設問数で、ユーザーに深く考えさせる気はありません。「診断」という名の実質的な「参加ボタン」です。 

【激辛×サワーの体験を提案!】

インセンティブは「辛さリセット体験BOX」と称した、サッポロの「濃いめのレモンサワー」「男梅サワー」の缶と素(瓶)に加え、辛メーターが厳選した「ホットエンペラー」や「地獄のカレー」といった、名前だけで胃が熱くなる激辛グルメセット。「最高の実験環境(激辛飯+サワー)」を丸ごとプレゼントしています。

たった2問の爆速診断で参加ハードルを下げつつ、激辛×サワーという「体験」をプレゼントすることで、商品の新たな価値(機能性)を刷り込む、計算高いペアリング提案施策です。

辛さリセット体験キャンペーン|サッポロビール株式会社
辛さリセット体験キャンペーン|サッポロビール株式会社

【動画で解説!】辛さリセット体験キャンペーン|サッポロビール株式会社

これもありでした99メニュー|CookDo

これもありでした99メニュー|CookDo

キャンペーン概要特設サイトでアレンジレシピを実際に作り、Xに「#CookDoこれもありですか」を付けて投稿すると、優秀案は後続弾の99メニューに採用・パッケージ化される
インセンティブなし
使用SNSX

キャンペーンのポイント

【アレンジ大募集!】

味の素「Cook Do®」が「どんな食材でもバシッと決まる」を証明するため、特設LPにて開発担当が太鼓判を押した「これもあり!」アレンジの合計99メニューを段階的に公開。また、ユーザーの新提案をハッシュタグ投稿で募集するキャンペーンも実施しました。

サイト上は「商品から」「食材から」「季節から」で回遊できる検索UIを用意しています。

第1弾は33メニューを公開、「厚揚げ×回鍋肉」や「カニカマ×八宝菜」「さつまいも×酢豚」など価格安定食材でのボリューム・節約訴求を前面に出し、今日ある材料で作ってみたくなる行動を促してます。

SNSキャンペーンは「#CookDoこれもありですか」を付けて、Xまたは自社コミュニティ「Cook Do®広場」へ投稿する流れで、優秀案は第2・第3弾の99メニューに採用し、さらにパッケージに乗ってしまうというインセンティブで自己顕示欲を煽っています。

【冷蔵庫の余り物検索!】

物価高による献立のマンネリ・同じ味付けに偏る悩みをアップデートする生活シーンを提案し、余りものを使ってCookDoを活用しようということを伝えています。

SNSでも「厚揚げ×回鍋肉で優勝」「カニカマ八宝菜がコスパ神」「さつまいも酢豚が秋すぎる」などの声が上がっています。

手元の食材を「正解」に変える99通りの体験価値で、中華の内食需要を底上げする動きです。検索UIとハッシュタグ募集で閲覧→調理→投稿→採用の循環を作り、店頭既存品の指名買いと使用頻度を押し上げています。

これもありでした99メニュー|CookDo
これもありでした99メニュー|CookDo

【動画で解説!】これもありでした99メニュー|CookDo