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「飲食」関連の特徴的なキャンペーン・プロモーション【最新事例まとめ】

レストランや居酒屋など飲食店で話題になった集客のための店頭誘引施策や、お菓子・お酒などの商品に関わる認知拡大施策・マストバイキャンペーンなど、飲食関連の有効的な手法やアイデアを取り入れたキャンペーンをご紹介。成功要因などもあわせて解説いたします。

コーヒーショップ デジタルスタンプラリー | 全日本コーヒー商工組合連合会

コーヒーショップ デジタルスタンプラリー  | 全日本コーヒー商工組合連合会

キャンペーン概要喫茶店マップから対象店へ来店、QRを読み取ってLINEよりスタンプを貯め、1ptまたは7ptで抽選応募するスタンプラリー
インセンティブ1pt達成:QUOカードPay 500円分(70名様)、7pt達成;QUOカードPay 2,000円分(31名様)
使用SNSLINE

キャンペーンのポイント

【国際コーヒーの日のデジタル戦略!】

公式LINEを友だち追加して、喫茶店マップで近所や通勤動線の店を選び、来店したらレジ横のQRを読むだけでスタンプが貯まるというコーヒーショップを回遊させるスタンプラリー。

1ポイントの小当たりと、7ポイントの大当たりという2段の目標設定で「あと一軒行こう」と思わせる設計です。

1983年に全日本コーヒー協会が「コーヒーの日(10/1)」を制定。その後、国際コーヒー機関(ICO)が2015年から10/1を「国際コーヒーの日」に制定し、2023年からこのドメインでキャンペーンを行っています。

最初は喫茶店マップと喫茶店に行ったらクーポンが使えるくらいだったのですが、2024年からスタンプラリーに進化して、好評を博したのか2025年も継続しているという歴史です。

【喫茶店回遊を習慣化!】

期間中の喫茶店回遊と新規店の開拓、そして「この街の喫茶が好きだ」という愛着形成で、結果として地域喫茶の送客・再来店を固定化させたいという狙いが伺えます。

「散歩ついでにコーヒーで一息」「私の推し喫茶が増えた」などを、インセンティブで背中押す流れになっています。

SNSでも「地元で7軒コンプした」「QR探しが宝探しみたい」といった投稿が生まれていて、写真付きUGCが店の魅力を二次拡散する事実があります。

喫茶店巡りというわかりやすい体験価値を打ち出し、街のコーヒー回遊を生み出す動きです。地域送客とコーヒーカルチャーへの好意を固定化する設計になっています。

コーヒーショップ デジタルスタンプラリー | 全日本コーヒー商工組合連合会
コーヒーショップ デジタルスタンプラリー | 全日本コーヒー商工組合連合会

【動画で解説!】コーヒーショップ デジタルスタンプラリー  | 全日本コーヒー商工組合連合会

ベストミスドボックス|株式会社ダスキン

ベストミスドボックス|株式会社ダスキン

キャンペーン概要好きなドーナツ・パイを8個選んで、自分だけのテイクアウトボックス画像を生成し、X(旧Twitter)にシェアすると応募完了
インセンティブ1,000円分のミスタードーナツギフトチケット (抽選で1,000名)
使用SNSX

キャンペーンのポイント

【ベストミスドボックス!】

ミスタードーナツ55周年記念の参加型コンテンツ「ベストミスドボックス」は、サイト上で好きなドーナツやパイを8個選んで、自分だけのテイクアウトボックス画像を作れると言うもの。

Xで「#ベストミスドボックス 」と メンションを付けて画像を投稿すると、抽選で1,000名に1,000円分のミスド ギフトチケットが当たります。

オンラインで箱を組むというシンプルな体験が楽しく、でき上がったボックスを友だちや家族と見せ合い「次はこれ買いに行こう」と会話が生まれ、実店舗での購入につながる流れを作っています。

【思い出と購買を繋ぐミスドの戦略!】

あのころ「このシリーズで買ってきてたよね」と思い出ボックスを作ったり、子供に買ってきてほしいボックスを作ってもらったりと使い方はいろいろです。

「箱を開けるワクワク」をオンラインで再現でき、「推しド8」を考える過程が楽しく、SNSに乗った際に見た人が、「この箱あったな」や「これ食べてたな」という思い出共感ができて、つい食べたくなるのを狙っているのでしょう。

ベストミスドボックス|株式会社ダスキン
ベストミスドボックス|株式会社ダスキン

【動画で解説!】ベストミスドボックス|株式会社ダスキン

「今夜のセンターは、焼酎甲類。」|日本蒸留酒酒造組合

「今夜のセンターは、焼酎甲類。」|日本蒸留酒酒造組合
キャンペーン概要専用応募フォームに必要事項を入力して応募。X(旧Twitter)のフォロー&リポストで当選確率アップ。推し割りマッチング診断も。
インセンティブゴマキの「推し確」賞 1名様焼酎甲類1年分が当たるで賞 50名様焼酎甲類で乾杯賞 1000名様レシピがもらえるで賞 5000名様
使用SNSX

キャンペーンのポイント

【後藤真希さん×焼酎甲類のコラボプロモーション!】

後藤真希さんを起用した「今夜のセンターは、焼酎甲類。」キャンペーンは、焼酎甲類の日常飲用化を狙ったプロモーション。応募フォームに入力するだけというシンプルな参加導線を軸に、Xでのフォロー&リポスト施策を掛け合わせ、キャンペーン認知を促しています。

大当たりの「ゴマキの「推し確」賞」はサイン入り前掛け+焼酎甲類24本が1名様に当たります。また、「レシピがもらえるで賞」は5000名様で、規模感的にほぼ全員にレシピが当たるという内容でしょう。

クリエイティブ面では後藤真希さんの親しみやすさを活かしたトーンで、若年成人〜ミドル層までの幅広い層に「気軽に試せる」「割り方で楽しめる」と印象付け、焼酎甲類のレシピを配りたいということが伝わってきます。

お酒のプロモーションで大変なところは、法令順守、コンプライアンス面では「20歳未満は応募不可」「過度な飲酒を助長しない表現」「適切な個人情報管理体制」の明記を徹底し、広告配信面でも年齢ターゲティングを適切に行う必要があります。

【一気通貫LP!】

LPはキャンペーン告知だけでなく、TVCM、メイキング・インタビュー動画や、「推し割りマッチング診断」、「焼酎甲類を推せるワケ解説」が公開されていて、興味理解を促し、試したくなるまでの動線を一気通貫にしています。

診断で出た「推し割り」の作り方に飛べる導線もよく、当たっても当たらなくても今夜の家飲みがちょっとアップデートされる仕掛けになっています。

焼酎甲類そのものの理解促進と若返り、アイドル文脈の「センター」を掲げゴマキ起用で話題化し、体験による家庭内定着と割る文化の楽しさを再発見させる内容になっています。

「今夜のセンターは、焼酎甲類。」|日本蒸留酒酒造組合
「今夜のセンターは、焼酎甲類。」|日本蒸留酒酒造組合

【動画で解説!】「今夜のセンターは、焼酎甲類。」|日本蒸留酒酒造組合

ハット大運動会|リンガーハットジャパン株式会社

ハット大運動会|リンガーハットジャパン株式会社
キャンペーン概要ハットに関わる3社合同による大運動会動画の公開と、各社Xキャンペーンを行い、3社のキャンペーン全てに参加すると当選確率3倍に
インセンティブハット&ハト社のロゴ入りジャージ 3名
使用SNSX

キャンペーンのポイント

【8月10日はハットの日!】

リンガーハット、イエローハット、ハトのマークの引越センターと、名前に「ハット」が入る会社合同の企画。毎年8月10日に「ハットの日」を実施しています。

「ハットの日」の起源はピザハットで、「ハッ(8)ト(10)」の語呂合わせから、自社の記念日として「ハットの日」を設定していました。2022年から「小屋」という意味を持つ共通点からリンガーハットが加わり、食を通じて豊かな時間を提供したいという思いを共有し、日本記念日協会によって8月10日が公式に「ハット(小屋)の日」として認定されたという歴史があります。

そこから2023年にイエローハットが参戦し、「ハット」は「帽子」であるという、それぞれの「ハット」の意味の違いを戦うハット首脳会談、そして2024年はハトのマークの引越センター参戦とスケールアップしていたのですが、2025年の今回はピザハットが不参加です。「大運動会」という企画に対して、ピザハット側のスケジュールが合わなかったということもありそうですが、ハットの日オリジナルメンバーが不在というのは悲しいです。

【接点のないブランドを繋ぐ話題化施策!】

各社Xを活用したキャンペーンを行っていて、ジャージプレゼントキャンペーンでは、3社すべてのアカウントで応募すると当選確率が3倍になるという仕掛けで、普段は全く接点のない3社をブリッジさせています。

毎年恒例のイベントごととして、オリジナルメンバー不在でもやる必要があったのでしょう。来年ピザハットは復活するのか、新しいメンバーが追加されるのか、今から楽しみです。

ハット大運動会|リンガーハットジャパン株式会社
ハット大運動会|リンガーハットジャパン株式会社

【動画で解説!】ハット大運動会|リンガーハットジャパン株式会社

KING ON TOUR 2025 |株式会社ビーケージャパン

KING ON TOUR 2025 |株式会社ビーケージャパン
キャンペーン概要X で「#バーガーキングを呼ぼう」と「呼びたい地名」を付けて公式ポストにリプライし参加するキャンペーン
インセンティブなし
使用SNSX

キャンペーンのポイント

【SNSとリアルを巻き込むプロモーション!】

「バーガーキングがないなら、呼んじゃえばいいじゃない?」そんな無茶ぶりに本気で応えるフードトラック企画が実施されました。

バーガーキングフードトラックを呼ぶには、公式Xに「#バーガーキングを呼ぼう」と地名 を添えリプライをするだけ。バーガーキング側がエリアを選定して出店エリアを決定します。

6月20〜22日のキックオフ会場は、ハンバーガー発祥の地と言われる長崎・佐世保「PJFピックルボール ジャパンオープン」会場。

体育文化館の外に突如出現した赤いトラックは、ボディ側面に「直火焼き100%ビーフパティ」のグラフィックをまとい、遠くからでも「これはバーガーキングだ」と分かる存在感で、初日は11:30の販売開始を前に約150人が行列を作り、1日300〜400セットが3時間弱で完売という幸先の良い船出となりました。

「佐世保の次は福岡、その次は仙台もコンプしたい」と、ツアールートの発表に合わせて遠征計画を立てるファンも続出しています。

【出店数が少ないを逆手に取る!】

今回の企画が巧みなのは、店舗空白エリアという潜在マーケットで需要調査を兼ねつつ、フードトラック自体をリアルタイムで動く広告塔に仕立てている点です。

炎が踊るブロイラー、漂うスモーク、鉄板に落ちる肉汁の音、それらの「ライブ感」は、トラックが停車するたびにSNSで実況投稿されるでしょうし、地元メディアも取材に訪れるなど、結果として、低コストでローカル認知を一気に刈り取る仕組みが完成しています。

地元商店街の夏祭りや大学の学園祭など、呼び水イベントと組み合わせてリプライすれば実現可能性はさらにアップしそうです。

KING ON TOUR 2025 |株式会社ビーケージャパン
KING ON TOUR 2025 |株式会社ビーケージャパン

【動画で解説!】KING ON TOUR 2025 |株式会社ビーケージャパン