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ChatGPTを利用して、効率よく実用に耐えるX(Twitter)投稿文を生成する方法【理論・導入編】

ChatGPTを利用して、効率よく実用に耐えるTwitter投稿文を生成する方法【前編】

CharGPTを利用して、効率よく実用に耐えるX(Twitter)投稿文を生成する方法をご紹介します。

ChatGPTを使い倒していくに辺り、その性質と強み、執筆時点(23年6月)の限界を把握してから、より良い使い方を検討していきます。

Chat GPTの不得意なところ

出力内容に嘘が混じる

最も考慮しなくてはいけないことは、ChatGPTが情報を捏造する可能性です。とはいえ、一般的な情報に関してはかなりの精度を保ちますので、鵜呑みにするのではなく事実検証の視点を忘れないことが重要です。この視点は、生成AIに限らずGoogle検索やライティングのアウトソーシングをした際にも起こり得ます。

あなたがWikipediaより詳しいと思う趣味やアーティストのことを聞いてみてください。すこしずつ嘘(誤情報)が混ざってることに気付くはずです。

最新情報へのアクセス制限

ChatGPTの学習データは更新されるものの、現時点では2021年9月までの情報をベースにしています。したがって、最新の情報や時事ネタを盛り込んだ投稿は生成できません。

例えば、【最新のファッションブランドを教えて】など問いかけると回答不能であることが示されます。

回答が一般的過ぎるためのエンゲージメント低下

ChatGPTの回答はしばしば一般的であるため、特定の状況や文脈に適応させるのが難しい場合があります。いわゆる『中の人』運用を行っている場合、タイムラインの雰囲気やフォロワーとのコール&レスポンスで、アカウントの魅力を打ち出していますが、そのような投稿を生成することはできません。

Chat GPTの強みと可能性

文章作成の効率化

その一方で、ChatGPTはテキスト作成、特に短文の作成において非常に効率的です。文章量や文体の調整など、特定のパラメータに基づく文章生成は得意領域と言えるでしょう。

ChatGPTの使用例

以下の文章を、下記の条件でリライトしてください

#条件

・文字数は130文字以内

・内容は削らないでください

・ターゲットは20代女性、ランチを探してる社会人

・文体を5つ提案してください

・絵文字を使うもの、使わないものを織り交ぜてください

情報整理の能力

また、情報を表にまとめる能力も有しています。これにより、大量の情報を視覚的に整理し、理解を深めることが可能です。

こんな事ができるの例

◯◯県の旬の野菜を季節ごとに、特徴やおすすめレシピを表で教えて

フレームワークの活用

ChatGPTは与えられた情報を特定のフレームワークに適用して検討することが得意です。曖昧なオーダーより、判断基準が明確な一般的に使われている思考パターン(フレームワーク)に沿うほうが正確な回答を得られます。

フレームワークを利用しない場合も、判断基準を併記することは有効です。

ツイート作成に役立つフレームワークは、実例の部分で紹介します。

活用方法

完全な自動生成はムリ

全てをChatGPTに任せると、回答が面白みに欠け、また事実と異なる情報が混じる可能性があることは前述の通りです。

人間も頑張る

それに対して、人間がAIと協働する形を取ることで、人力だけでは達成困難なスピード感やアウトプット量を実現することができます。

そのため、最良の結果を得るためには、AIの能力を最大限に活用しつつ、人間の判断力や創造性を組み合わせることが重要となります。

一連の作業フローを検討していきます。

事前準備

オプトアウト申請

ChatGPTの今後の学習に登録データを使用しないように申請できます。

ただし、情報を外部サービスに登録することには変わりないので、情報の取り扱いは各プロジェクトのルールを確認ください。

WebChatGPT

ChatGPTの回答に最新のGoogle検索を織り交ぜるためのChrome拡張です。

一見よさそうですが、利用すると回答がよりチグハグになる印象なので、適宜使い分けます。

調査

投稿アイデアやキーワードの調査

ツイート作成を行う際、最初に行うべきはアイデアやキーワードの調査です。これはChatGPTに投稿文作成を依頼する前の重要なステップとなります。

いきなり投稿文を出力させるのではなく、

#キーワード例

#過去の投稿例

#ツイートの前提: ◯◯◯

#ターゲット: ◯◯◯

#訴求したいこと: ◯◯◯

を整理していきます。

既に元となる文章(ブログや社内文章)が存在する場合、またはキャンペーンツイートのテーマ・ターゲットが明確な場合は、調査ステップをスキップし、直接文章作成依頼を行います。

調査のコツ① 問いかけのフレームワーク

ChatGPTによる調査の精度を上げるために、使えるフレームワークの例です。

商品やブランドのメリット・ベネフィットを訴求

→◯◯のゲインポイントをあげてください

ユーザーの悩むポイントにアプローチする

→◯◯のペインポイントをあげてください

未検討の視点がないか洗い出す

→◯◯を検討するときの論点を教えて

調査のコツ② 反復的な問いかけ

ChatGPTは前の質問を土台に会話を深めていく特性を持つため、いきなり詳細な出力を求めるのではなく、段階的に前提を整えてから出力させることで精度をあげていきます。

精度を上げるポイント

・<投稿文を出力してください>と伝えるまでは、情報を蓄積、解析してください

・前の文章を元に、◯◯の方向で深堀してください

調査のコツ③ X(Twitter)や知恵袋の活用

Chat GPTに追加情報を与えるために、X(Twitter)のタイムラインや知恵袋などの外部サイトを併用し、気になるキーワードを拾っていきます。

気になるキーワードが集まったら、以下のプロンプトで増幅させていきます。

以下のキーワードを参考に、同様のターゲットが興味ありそうなキーワード候補とその理由を教えてください。

ここまでの内容を整理したプロンプト

魅力的な出力が得られるように、段階的に考えていきましょう。

<投稿文を出力してください>と伝えるまでは、情報を蓄積、解析して、出力はしないで下さい。(解説:情報が出揃うまで出力させないほうが精度があがる)

あなたは有名な一流コピーライターとしてふるまって下さい。(解説:役割を明確にすると精度があがる)

キーワード例や過去の投稿例も参考にして下さい。(解説:条件を明確にすると精度があがる)
#キーワード例: ◯◯◯
#過去の投稿例: ◯◯◯
#前提: ◯◯◯
#ターゲット: ◯◯◯
#訴求したいこと: ◯◯◯

{前提}をふまえ、{訴求したいこと}の客を増やすために、{ターゲット}が興味を持つ投稿文を検討してください。

まずどのようなイメージを{訴求したいこと}の投稿で人々に与えようとしているかを、文章にまとめて、変数{P1}に代入します。

次に、{訴求したいこと}に少しだけの興味を持つ人で、一番多いと思われる「居住地、年齢、性別、年収、性格、職種」を予想しますが、出力はしないでください。次に、その人の「顕在ニーズと潜在ニーズ」の詳細を考えます。次に、その潜在ニーズのみを文章にまとめて、変数{P2}に代入します。

次に、変数{P2}のような客が、{前提}の下で{訴求したいこと}をX(Twitter)で知り、心が大きく揺さぶられたストーリーを考えて、客がどのような感動・発見をしたかを文章にまとめて、変数{P3}に代入します。

次に、変数{P1}、変数{P2}、変数{P3}の内容を踏まえて、想像を掻き立てるような、絶対に説明的ではない、とても印象的で感性的な投稿文を、あなたの頭の中で50個考えますが、まだ絶対に出力しないでください。

50個考えたら、その中から、下記の{評価基準}による評価値の合計がもっとも高くなる順で出力してください。(解説:出力結果を人間が評価しやすいようにする)
#評価基準:(解説:評価基準を明確にすると精度があがる。アレンジ可能)
・気さくさ
・期待感
・オリジナリティ
・ハッとした気づきがあるか
・心安らぐか

文章のチューニング

完璧な文章を一度で生成することは稀であるため、繰り返しチューニングを依頼します。

-ノイズになってそうな前提情報がないか(不要なキーワード)

-やってほしくない表現を禁止事項として付与する

– ◯◯な口調で(楽しそう、柔らかい、気さくなど)

– 私が想像つかないような切り口で

-四択問題にしてくださいなどのアレンジ

更新差分の確認

また、ChatGPTに「どこを書き換えたか教えて」と伝えると、文章の更新差分を教えてもらえます。

上記の出力に至ったプロセスや説明をお願いします。と伝えることもチューニングに有効です。

後編の実践編では、具体例を使ってプロンプトのアレンジを追っていきます。