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【音楽宣伝の新しい形】SNSでの音楽プロモーション成功事例と活用方法を完全解説
更新日:2024.11.14 (公開日:2019/10/09)
「音楽をヒットさせたい!」
そう思った時、テレビや新聞といった大手メディアで宣伝し、トップチャート入りを目指すのはもう昔の話。
現代では、音楽プロモーションの主戦場はSNSに取って変わっています。
「そうはいっても、どんなSNSでどんな楽曲プロモーションをすれば良いのかわからない…。」
という悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。
本記事ではそんな方に向けて「SNSをうまく活用している」成功事例を三つ紹介していきます。
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音楽プロモーションにSNSを活用している事例3つ
スマートフォンで触って楽しむ音楽体験プロモーション(野田洋次郎)
RADWIMPSの野田洋次郎氏=illionによる新曲『Water Lily』に関連する斬新なプロモーションが、2016年に行われました。
常に音楽が流れ続けている、「Connected Jam Video」と題されたサイト。そこにアクセスしたユーザーは、画面上のビジュアルをスワイプ、タップすることで、音源にエフェクトをかけることができます。同時間にアクセスしているユーザーによる操作もリアルタイムで反映されるため、その瞬間にしか生まれない音楽を、ファン自らが作りだすことができるというものでした。
「楽曲の前衛的でチャレンジングな部分を、Web上での今までにない体験という形で表現したい。」という野田さんの想いが、『スマートフォンで触って楽しむ音楽体験』という新しいコンテンツのきっかけになったといいます。
また、このプロモーションはInstagramユーザー層をメインターゲットにしており、#illionというハッシュタグの付けられた投稿はこれまでに1万件以上にのぼっています。(2019年10月現在)
(参考:https://www.advertimes.com/20160720/article230185/)
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一通の手紙から始まる、壮大なSNSプロモーション(レディオヘッド)
レディオヘッドが仕掛けた、新曲発売プロモーション。
2016年4月30日に、公式グッズサイトを利用したファンの元に一通のポストカードが送られてきました。内容は「Sing the song of sixpence that goes Burn The Witch. We know where you live(魔女を焼く6ペンスの歌を歌え。お前らがどこに住んでいるか僕たちは知っている)」というもの。この時点ではまだ全てが謎に包まれています。
5月1日、レディオヘッド関連のホームページやX(Twitter)、Instagramがネット上から消滅。この辺りから、例のポストカードを受け取っているファンがSNSで呟かずにはいられない状態に。
5月3日、Instagramに謎の鳥が映った短い動画が投稿されます。
この動画、実はMVの冒頭シーン。
Instagramでチラ見せし、その後YouTubeに新曲がアップロードされます。
7日にも同じように、Instagramで短い動画を公開→YouTubeで全編公開という流れが。
そして公式X(Twitter)では、「明日(8日)アルバムリリース」と投稿。
8日には、デジタル先行販売という形で、特設サイトが発足。
楽曲が購入できるようになりました。
謎の手紙に始まり、webサイトやSNSアカウントが消滅するというアイデア。そして、キャンペーン開始から楽曲発売まで1週間というスピードの速さが、ファンのボルテージを高め、SNSでの発信を活発にさせた事例と言えるでしょう。
(参考:https://www.shellbys.com/entry/radhiohead-amoonshapedpool)
『宇多田ヒカルのうた -13組の音楽家による13の解釈について-』発売時のプロモーション
2014年12月に発売になったこちらのアルバムは、宇多田ヒカルさんの楽曲を13人のアーティストがカバーするというもの。発売前のプロモーションで心がけたのは、「あえて情報公開を絞った」ことでした。「カバーアルバムを出す」ということのみを発信したことで、逆にファンの想像力を掻き立てることとなり、SNS上でのやりとりが活発になったのです。そして満を持して発売すると、リリースを待ちわびていたファンのボルテージは最高潮に達し、ソーシャルでのバズを生み出すことに成功しました。
また同時期に、「宇多田ヒカル(のうた)をみんなで表現してみた」というコンテストを実施。写真・イラスト・動画などを活用して、宇多田ヒカルのイメージを表現してもらうというもの。SNS上での呼びかけに反応した、見ず知らずの人たちが協力して作り上げた作品がグランプリを受賞しました。ファン自らが発信者となる時代の象徴とも言えるプロモーション方法で、大きな渦を巻き起こした事例と言えるでしょう。(参考:https://next.rikunabi.com/journal/20160324/)
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SNSを活用して、ファンとインタラクティブなやりとりをしよう!
ここまで3つの音楽プロモーション事例を見てきましたが、共通点となっていたのは「ファンと双方向のやりとりをしている」「ファンの発信力を大切にしている」ということ。
・体験型のプロモーションを行う
・話題を提供し、SNS上での活発なやりとりを促す
・ファン主体のコンテンツを生み出す
などの試みをすることで、ファンが能動的に発信し、アーティストとの相乗効果が生まれていることが分かります。
アーティストから与えられた音楽を消費するだけのファン像は今や存在しません。現代では、ファンとアーティストが一体となって、音楽の世界観や体験を一緒に作りあげ、SNSで発信し、拡散していくことが重要視されています。
アーティストは、かつてのように遠い存在ではなくなりました。SNSの普及により、友人のように近くに感じられるようになり、また、ファン自らがコンテンツを生み出すことが当たり前の世の中になったのです。
では、音楽プロモーションとの相性がよく、ファンからの発信も生み出しやすいのはどのSNSなのでしょうか。
音楽プロモーションにはInstagramを活用すべき!
Instagramと音楽の深い関係
まず、先ほど見てきた事例でもミュージシャン達がこぞって活用していたのが、Instagramです。
野田洋次郎さんのプロモーションは、Instagramユーザー向けに行われ、自身も日常的に投稿を行なっています。
レディオヘッドの新曲MVが初めて公開されたのも、Instagramでした。
宇多田ヒカルさんも、個人アカウントを持ち、日々の生活も投稿しています。
また、データの面から見ても、Instagramと音楽はとても相性が良いことがわかっています。
Instagramユーザーは非Instagramユーザーと比べ、音楽を聴く時間が長く、また音楽に関するものにお金を多く使うこと判明しているのです。そして、2倍の確率で、音楽のストリーミングサービスを購入していることも分かっています。
加えて、Instagram社側も、2015年と2017年には音楽業界とのパートナーシップ構築に役立つ人物を社内の重要ポストに抜擢しています。元パークウッドエンターテイメント社のデジタル部門長のシーウッド氏や、元ワーナーミュージックのデジタル部門責任者のフリヴナック氏がそうです。
まさに、Instagramはミュージシャンのプロモーションに適したSNSと言えるでしょう。(参考:https://compass-media.tokyo/instagram_music/)
ストーリーズ、LIVE機能、MUSICの効果
Instagramは、搭載されている機能の面でも、ミュージシャンとの相性抜群と言えます。
ストーリーズ機能
24時間で投稿が消えてしまう「ストーリーズ」という機能には、ライブの舞台裏や飾らない日常生活が投稿されることもしばしば。レディー・ガガやデュア・リパ、ビリー・アイリッシュといった人気アーティストたちも、こぞって活用しています。
ストーリーズには、画像や動画を投稿するだけでなく、スワイプすると指定のウェブサイトに飛べるリンクを貼ることもできます。「映像や画像をみながらスワイプするだけ」「そのページを見終わったらすぐにインスタグラムに帰って来られる」という手軽さが、利用者を伸ばしている秘訣でしょう。
ストーリーズは、国内のアクティブアカウントの70%が利用していることが分かっています。日本国内のデイリーアクティブアカウントは3300万人(2019年3月現在)。
その70%が利用しているとなると、2310万人以上が投稿・閲覧していることになります。
その人たちに、アーティストが身近な存在だと分かってもらえれば、プロモーションをした際に返ってくる反応ははかりしれないでしょう。
LIVE機能
もう一つ、インタラクティブな機能として上げられるのが、「LIVE機能」。アーティストが生中継で配信することが可能で、視聴者側からもコメントを投稿することができます。まさに、相互のコミュニケーションが成り立つツールと言えるでしょう。
MUSIC機能
最後に、日本ではまだ実装されていませんが、近々利用できるようになるだろうと噂されているのが「MUSIC」という機能です。ストーリーズの映像に好きな音楽をスタンプのように貼り付けることができるという機能なのですが、それが実現すれば、音楽プロモーションの幅もさらに広がって行きそうですよね。
まとめ
この記事をまとめると、
・現代の音楽プロモーションには、SNSが不可欠!
・成功しているプロモーション事例は、ファンの発信力を大切にしている。
・ファンに発信してもらいやすくするためには、アーティストとのインタラクティブなコミュニケーションを取れるインスタグラムが最適。
ということでした。
これからますます、SNS上での音楽プロモーションは激化していくと考えられます。そうなったとしても、アーティストからの一方通行な方法ではなく、ファンとの双方向のやりとりを生み出すコンテンツが作れていれば、大きな話題の渦を生み出せることでしょう。
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