n2p blog

キャンペーンやSNSの
"ためになる"情報を
執筆しています。

X(Twitter)・InstagramキャンペーンでUGC活用が重要な理由と成功事例5選

近年よく耳にするUGCですが、そもそもどんなものなのか、なぜ多くの企業がUGCキャンペーンを行うのかなどUGCに関する疑問に答えていきます。UGCキャンペーンを行う際のポイントや注意点も挙げておりますので是非参考にしてみてください。

そもそもUGCとは?

UGCとは「User Generated Content」直訳するとユーザー生成コンテンツの頭文字をとったものです。企業が広告を展開するのではなく、ユーザーが主体となって発信する写真や動画、レビュー投稿などを指します。 SNS投稿だけでなくブログや動画投稿サイト、電光掲示板、ソーシャルブックマークなどに書き込まれたり投稿されるコンテンツ、それらに対するコメントやレビューもUGCに含まれます。
レビューサイトや掲示板に書かれていたUGCがSNS上にも生まれるようになったためユーザー間で推奨行動が生まれ、UGCを投稿したユーザーのフォロワーへも伝達されるようになりました。

UGCには様々な種類があります。例えば、

・SNS (Instagram、Facebook、X(Twitter)など) 上の写真やテキスト
・YouTubeの動画
・食べログ、Amazon、などのレビュー投稿
・ECサイトに寄せられる商品の評価
・転職サイトなど企業口コミサイトの投稿
・クックパッドのレシピ
・Spotifyのプレイリスト
・ブログ

これらすべてがUGCです。 見てみると実はとても身近な存在だということが分かるかと思います。特に多くの人に一番馴染みのあるSNSでは、洋服やコスメだけでなく観光地の紹介等実に幅広い種類のUGCが作られています。

UGCが注目される背景 

モノや情報が溢れんばかりに存在している今日では、より満足度の高い商品を取り入れるような購買行動が主流です。 消費者は日々多すぎる量の情報にさらされ日常的に多くの広告を目にします。そのため企業が自社サービスや商品をPRする広告には「煩わしさ」や「うさん臭さ」「しつこさ」などといった不信感を抱いてしまうケースも少なくありません。 このような状況下で消費者は「信頼できるデジタル上の情報」さらに言えば個人が発信する情報、つまりUGCに価値を見出していると考えられます。

掲示板やレビューサイトの投稿だけでなくSNSがその役目を担ったことで、UGCは生活者の購買意欲喚起に大きな影響を与えるものとして注目されています。掲示板やレビューサイトのUGCはウェブ上のページにアクセスしなければなりませんが、SNS上ではフォロワーや拡散によってより多くの人に情報が届くようになっています。 さらに、企業は広告を使わずともUGCによって無料でアテンションを獲得できるようになるのも魅力です。

UGCのメリット

情報の信頼性が高い

UGCではユーザーが使用した実際の感想が発信されるため、企業のプロモーションによる情報発信とは異なります。ユーザーは企業に対して気を遣うこともなくありのままの率直な意見を書くため、 良い意見と辛口な意見の両方を得ることができます。 そういった投稿は 人々にとって説得力があり、共感を呼び、信頼されると同時に、商品を冷静に判断する材料になり商品の購入やサービスの利用を検討しているユーザーへの後押しにもなります 。

ユーザー目線のアイデアを得ることができる

企業が予想もしていなかった角度からユーザーが商品やサービスを自由に紹介している場合があります。企業はUGCならではの着眼点からアイデアを得ることによって、新たなプロモーションや商品開発の幅を広げることができるでしょう。

コストをかけずにコンテンツを増やすことができる

UGCを活用することで時間や運用コストを抑えるができます。 自社商品に関するUGCが増えれば企業がコストをかけることなく商品の情報を増やすことができます。 さらにハッシュタグの活用やリツイートによってさらなる拡散が期待できます。 企業にとって時間や手間をかけずに情報が増え拡散されていくのは大きなメリットではないでしょうか。

ユーザーが親近感を持ちやすい

UGCが消費者から信頼される理由として親近感があるからという理由が挙げられます。 例えば洋服やコスメを買うときに、スタイル抜群なモデルや顔立ちの良い有名人よりも自分と同じような一般人の着こなしやメイクの方が現実味があり、自分に当てはめて考えやすいのではないでしょうか。 有名人より一般ユーザーによる使用感を知る方が商品を買う上での判断材料になります。 売り込みのようなメッセージでなく、自分と同じような人からのメッセージであればあるほど共感を得られやすいです。

客観的な評価が分かる

UGCには企業の広告のような宣伝要素がなく、ユーザーの「他の人に薦めたい、共有したい」という第三者の視点から生まれるコンテンツです。そのため商品の価値や使用感をリアルに知りたい時に有用なコンテンツとなっています。

X(Twitter)やInstagramでUGCキャンペーンを行う際のポイント

UGCの発生方法

ハッシュタグ#を作ることでユーザーがUGCを作成する環境を整えることができます。ハッシュタグキャンペーンであればいつも使っているSNSの投稿にハッシュタグを付けるだけで応募完了となるため、その手軽さから参加者の増加にも繋がります。さらに、企業側もハッシュタグ検索を利用するだけで投稿を簡単に見つけることができるため一石二鳥です。

ユーザーにとって関心の高いコンテンツであるか考える

X(Twitter)やinstagramの利用者は若い人が多いです。そのため膝や腰の痛みを和らげるサプリや、杖を販売したい場合はSNSのユーザー層に合っていないと考えられます。そのため、いくらキャンペーンを打ち出したとしても需要がないためUGCの作成や拡散は見込まれないでしょう。

インセンティブを用意してユーザーのモチベーションをあげる

ハッシュタグや写真投稿キャンペーンでUGC作成を狙う場合、インセンティブを用意することでキャンペーン参加者の増加や参加者のモチベーションを高めることができるでしょう。より多くのUGC作成や拡散に繋がることも期待できます。

UGCに向いている商品か見極める

まず第一に、物理的にモノとして存在する商品の方がUGCが集まりやすいと考えらえます。なぜなら実際の商品の写真や動画を撮ることができるからです。さらに言えば、人に推奨しやすい商品(お菓子、映画、本など)、自己表現として投稿されやすい商品(コスメ、服など)がUGCに向いていると言えます。
例えば、 家や車などの高額かつ販売個数が少ない商品 、生活に溶け込みすぎてコンテンツ制作の発想がしにくい商品(日用品など)は避けた方が良いでしょう。

X(Twitter)やInstagramでUGCキャンペーンを行う際の注意点

コンテンツの質の管理

ユーザーが制作するコンテンツの中には、企業顔負けの高品質なクオリティのものが多数存在します。しかし、コンテンツのクオリティにはどうしてもバラつきが生じるということをUGCを活用する上では覚えておきましょう。
企業はUGCを活用する段階で、どのUGCを活用するかをしっかり吟味することも大切です。 また、ユーザーが高品質の作品を作りたくなるような仕掛けをすることで高いクオリティのUGCを集めることが可能になります。 例えば、お題やハッシュタグを指定するなどしてUGCの質を調整したり、キャンペーンでインセンティブを用意したりとユーザー側にメッリトを設けることも施策の一つです。

著作権の管理

著作権に違反するコンテンツや許可を取っていない第三者、他社商品やロゴが映り込んでいる場合は、使用不可となるので注意が必要です。 無断で使用すればトラブルを招き訴訟などの問題に発展する可能性も十分あります。 ハッシュタグキャンペーンなどで投稿を促す場合は注意喚起を行いましょう。


またユーザーの投稿を利用する際は、投稿へのコメントやDMでコンテンツ利用の旨を伝え承諾を得てから利用するようにしましょう。キャプションに引用元のアカウント名を記載したり、投稿内にリポストマークを入れることができる外部アプリを利用するなど工夫が必要です。

情報の正確さ

ユーザー目線で紹介されるという点がUGCの魅力の一つです。しかし ユーザーが自由に投稿できるため サイズ展開やお店の開店時間、賞品の使い方や保管方法などにおいて誤った情報が拡散されるリスクがあることを押さえておきましょう。

UGCを活用した事例

心つながるポッキー投稿キャンペーン|グリコ

1本のポッキーと一緒に心つながる写真や画像イラストを用意してTwitterかInstagramで投稿します。 家族や友達、大切な人の「#心つながるポッキー」ツイートにリプライすることでWチャンスに応募可能 となっています。

特徴
真ん中にポッキーがある状態で写真を撮ってもらうことで写真が縦に並んだ時にポッキーが繋がっていくという写真になります。ユーザーの投稿モチベーションを上げるスタイルにしていのが伺えます。
Twitterだと投稿文などもあるのでポッキーが繋がっている感じが薄いですが、LP上では写真のみを収集しているため繋がっている感が非常に出ています。またリプライで写真をつなげるとWチャンス!というリプライを活用するのも目新しいですね。リプライだと写真が繋がっている感はもっと出しやすいですし、アップした人に対してもう一度作り込んで写真を繋げることでよくできた2コマ漫画みたいなものも作ることが可能です。ユーザーのモチベーションを上げる工夫が随所に見えるキャンペーンです。

第一回「天塩アンバサダー 料理部」募集

「赤穂の天塩のここが好き」「赤穂の天塩の魅力をもっと広めたい」と考えるアンバサダーを募集し、赤穂の天塩シリーズ商品の感想をSNSで紹介してもらうというキャンペーンです。

【特徴
影響力のある少数を募集して、その人を活用して天塩の口コミを広めていく形になります。そのためアンバサダーになる方も料理系の YouTuberや料理研究家、自分の料理人としてのスキルや知名度を磨くべく天塩のアンバサダーに応募します。広くユーザーにレシピを写真投稿で送ってもらうというよりはクオリティの高いレシピや情報が発信されるため、コンテンツの質や情報の正確さを保った投稿が期待できるようになっています。

コカレロカクテルコンテスト

コカレロを使った新しい飲み方をSNSで募集するコンテストです。受賞ドリンクは公式サイトにてオフィシャルドリンクとして紹介 されます。

【特徴
コンテスト形式の UGCキャンペーンになっています。コカレロの新しい飲み方をユーザーが考えて、レシピをハッシュタグをつけて投稿することで口コミが広がりコカレロが飲まれる機会や飲み方の種類を増やすというような内容になっています。ユーザーが自分で色々なカクテルを 試作するという楽しみがありますし、インセンティブとしてお家でバー感覚を味わえるセットがもらえるためコロナであまり家から出れない今の時期に合わせた企画・インセンティブになっています

パピコ 食べ比べキャンペーン|グリコ

2種類のパピコを食べ比べ、どちらが好きかを投票しつつ感想をツイートすると抽選で100名様にパピコもっと食べ比べセットをプレゼントするというキャンペーンです。

【特徴
口コミや商品に対する意見をただ書くだけでなく、対決を軸に投票さるというスキームのためユーザーも楽しめるようになっています。ただ単に感想をツイートして欲しいとハッシュタグキャンペーンを行っても、似たり寄ったりのキャンペーンが多く参加者が増えないため戦いを作り上げることで盛り上げを作っています。

ALL-FREE休肝部キャンペーン特設ページ|サントリー オールフリー

公式アカウントをフォローして「#オールフリー休肝部」「#休肝ご褒美キャンペーン」を付けて休肝ライフについてツイートすると、抽選で現金5,000円が当たるというキャンペーンです。投稿総数によって当選者数がアップ、加えて投稿回数によって当選確率がアップするという工夫がされています。

特徴
ハッシュタグ投稿のUGCキャンペーンでフリー記述の大喜利になってます。 単なる大喜利だとユーザーも飽きてしまっているのではないかということで、みんなの投稿総数によって当選者数がアップ、投稿回数によっても当選確率アップとしていて、ハッシュタグ投稿にちょい足しがされてます
投稿回数によって当選確率アップとすることで、自然に投稿回数を増やし商品の宣伝を拡散することができています。

まとめ

消費者目線のリアルな情報を得ることができるため、UGCは注目を集めています。企業側はUGCを上手く活用することで自社の商品やサービスに関するクオリティの高い投稿を得たり、そこからこれからのヒントを得たりすることも可能です。また、それらのUGCは消費者が購買にまで至るきっかけにもなることもあるため要チェックのコンテンツです。

  • BirdCall(BC)