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キャンペーンの企画を成功させるには?n2pアートディレクターに極意を聞きました

キャンペーンの企画を成功させるには?n2pアートディレクターに極意を聞きました

こんにちは。N2pインターンの大島です。

数回にわたり、n2pのキャンペーンサイトの制作過程について社員にインタビューをおこなっています。第2回はn2pのアートディレクター千崎さんに、キャンペーンの企画についていろいろな角度からたっぷり伺いました。

今回のインタビュイー:千崎杏菜
株式会社noname produce/デザイナー、アートディレクター
2017年4月早稲田大学卒業後、レバレジーズ株式会社に新卒で入社。 2018年8月から株式会社NONAME produceでデザイナーをしています。文字が好きなツイ廃です。

キャンペーンの企画を成功させるには?

キャンペーンの企画をする上で大事なこと

Q1 まず、企画するにあたって一番初めにやっていることは?

クライアントの課題とか目的をちゃんと理解することです。

サービスや商品の基本的な情報だけでなく、そもそもそのサービスや商品にはどのような強みがあってどういう人に愛されているかということを頭に叩き込むのがスタートかなと思います。

Q2 企画をするにあたり、大事にしていることがあればいくつか教えてください

自分が面白いと思うかどうか、自分が参加したいと思うかどうかです。

自分でも良いと思わないものをクライアントさんに提案するのは良くないと個人的に思っているので、その点を大事にしています。

ーそのために意識してることは?

ちゃんと客観視をすること

企画への思い入れが強くなってしまうと視野が狭くなって客観的に見ることが難しくなってしまうと思います。他の人が作ったとしても面白いと思うかどうかを気にしています。

Q3 クライアントの課題をどのように解決しますか?

先方から頂いた課題に対して要素分解をしたり、その原因を考えたり、周辺の課題を探ったり、さらに細かく分けてみたり、逆にそれが起こるもっと根本的なものを考えてみたりとか、そのあたりの深堀りをしています。

解決に関してはその手段自体が企画だったりするので案件によるとは思います。その中で、予算内でできること、先方がやりたいことに合わせて要素分解して、どのあたりにアプローチできるかを結びつけて考えています。

アイデアの生み出し方

Q4 どうしたらうまく「企画」を考えられるようになりますか?

それはもう数じゃないですかね。

最近企画じゃなくても何に対しても思うのですが、企画をつくるときに一回一回限界まで考えることが大切で、さらっと適当に数をこなしても多分そこまで上手にならないと思うんです。

クライアントさんに満足してもらえるかどうかとか、コンペで他社に勝てるかどうかなど、自分の中の評価の基準をある程度高く持って突き詰めて考えることを何度も繰り返して、量を重ねるとうまくなって来るのかなと思います。

Q5実践しているアイデアの発想法は?

マンダラートという連想的な思考法です。9マスを作って中央にキーワードを置いて、そこから連想されるワードを出していきます。

連想的なやり方というとマインドマップみたいに無限に広げていく方法もありますが、マンダラートには9マスの縛りがあるので、とりあえず周りの8個は埋めようという風にアイデアが出しやすいです。

まずは9マスを埋めて、その中から自分が気になるワードを抽出して、新しい図の中央においてまた9マスを埋めます。その中にアイデアの元になるキーワードが入っていたりするのでよく使っています。

n2p内の企画塾で使用した資料

ーnoteでも要素の抽出についての話をされていたのが印象に残っています。

それはデザインのことを話したnoteですが、企画に関してもどういう風にそのアウトプットに到着したのかという経路の部分を考えるのが大事だと思っています。

ただ、そのアウトプットを真似するとパクリのものができてしまいます。そのデザインに至るまでにどういう課題があるのか、どういう目的があるのか、どういうコンセプトがあるのかなどの上流段階の思考回路を考えながら、こういうアウトプットに到着したっていうのを自分の中に積み重ねることを意識しています。

すると、こういう場合ではこういう方向性があるんだというパターンが自分の中に溜まっていくので、アウトプットに至るまでの過程の部分をトレースできます。

良いもの見たときに、その施工部分を追っていくことを基本的に意識しています。

千崎さんのnote記事はこちらからご覧ください。

Q6おすすめの「企画」の本を教えてください

『考具』はシリーズもたくさんあって面白いです。

デザイナーとしての仕事

Q7デザイナーだからこそもっている、企画に役立つ視点を教えてください

視覚情報の優位性や、視覚に関する感度が普通の人よりは高いという点は役に立っています。

クリエイティブ的にどうかというところが、キャンペーンを調査したり見たりするときの視点として強いというところは最近感じています。

あとは、提案資料を作るときの流れの作り方。「ここでクライアントさんをこういう感情に持っていきたい」というのは結構意識していて、それは職能によるものだと思います。

デザイナーは見た人がどう思うかという感情部分の操作や調整が得意なところがあると思うのでそれが企画をする際にも、企画を伝える面でも特に役立っているかなと思います。

ー千崎さんはタイポグラフィ ーの活動をされていますが、企画につながることはありますか?

作字は、文字という言葉の情報をどうやってデザイン的に伝わりやすくするかというものなので、企画がどうしたら人にスムーズに伝わるかみたいな点で通ずるものがあると思います。

あとは、キャンペーンサイトをつくるときにタイトルロゴをパッと作れることは役に立っています。

n2pでデザイナーをする傍ら個人で制作もされています。

Q8 目を引くキャンペーンサイトの特徴は?

やっぱり企画が面白いというのは一個あると思います。

気づきがあったり、その発想はなかった!というアハ体験みたいなことだったりがキャンパーンサイトだと大事。メインビジュアルや投稿に使われる画像に「なるほど!」みたいなところがあると目を引くと感じます。

最近はお菓子のパッケージも最近ちょっとお洒落っぽくなってきていると感じます。今まではシズル感を出したり、ごちゃごちゃさせて目立たせていたりしたものが、時代に追いついてきてシンプルで可愛かったりお洒落だったりするものが増えてきているような気がします。

同じように、キャンペーンサイトもそういう方向性のものが増えてきてると思うので「時流に沿ってる」「今風のデザイン」みたいなところは目を引くという点で大事な点だと思います。

n2pについて

Q9他社と比べて、n2pのここだけは負けないという点

なんとなく雰囲気として思うのは、「柔軟」ということです。

大きめの会社だと、最終的にインスタントウィンに着地させるなど、「ここに着地させなきゃいけない」というのがあると思います。n2pは企画からちゃんとやっているというのもあって、社内でも「ここに絶対着地させなきゃいけない」というのがないので、広く手法を提案できるという感じがします。

―n2pはどんな人が集まっているのですか?

「論理的思考が強い人」が多いというのは感じます。本質的に考えて仕事をする人が多いので、表層だけの提案にはならずに、実際の課題に対して本質的にアプローチするというのが得意な人が多いです。

まとめ

いかがでしたか?今回はn2pでデザイナー/アートディレクターをしている千崎杏菜さんにお話を伺いました。n2pのキャンペーン企画について、少しでもお伝えできていたら幸いです。