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AI画像生成キャンペーンとは?仕組みと注意点をわかりやすく解説

公開日:2025/07/23
企業のSNSキャンペーンにおいて「UGC(ユーザー生成コンテンツ)」の重要性が高まる中、AI画像生成を活用したキャンペーン施策が急増しています。なかでも注目されているのが、フォトフレーム合成から一歩進んだ、「生成AIキャンペーン」です。
本記事では、AIを活用した画像生成キャンペーンの仕組みやメリット、さらに実施時の注意点について、初心者の方にもわかりやすく解説します。
AI画像生成キャンペーンとは?
AI画像生成キャンペーンとは、ユーザーが写真やプロンプト(テキスト指示)を入力することで、生成AIが自動でオリジナル画像を生成し、それをSNSに投稿できるようにする参加型プロモーションです。
従来のフォトフレーム合成キャンペーンでは、あらかじめ用意された枠やキャラクターと合成する形式が主流でしたが、生成AIの登場により、より自由度の高い画像表現が可能になりました。
仕組み|生成AIによる画像キャンペーンの流れ
生成AIを活用した画像キャンペーンは、ユーザーのアクションに応じて画像がリアルタイムで生成・変化し、参加体験の魅力とUGCの拡散性を両立できるのが特長です。
- ユーザーがWeb上で写真をアップロードまたはテキストを入力
- AIが画像をリアルタイム生成
- キャンペーン専用フレームやロゴを合成(ブランド制御)
- 画像をダウンロードまたはSNSにそのまま投稿(UGC化)
このように、AIと従来のキャンペーン設計を組み合わせることで、個別最適化された参加体験と、拡散されやすいUGC投稿を同時に実現できます。
メリット|生成AIキャンペーンが注目される理由
生成AIキャンペーンが注目されるのは、自由な表現力に加え、参加のしやすさや拡散力、ブランドとの親和性といった複数のメリットを併せ持っているからです。
- 圧倒的な自由度:AIがゼロから画像を描くため、表現の幅が無限に広がります。
- 撮影不要・短納期:スマホ撮影なしでも完結。素材も最小限で済みます。
- UGC拡散力:投稿したくなる“映える”ビジュアルでSNSでの拡散率が高くなる傾向があります。
- ブランドとの融合も可能:ブランドロゴや要素を組み込むことで世界観を保つこともできます。

注意点|AI画像生成キャンペーンで気をつけるべきこと
AI画像生成キャンペーンには、いくつかの重要な制御ポイントとリスク管理が求められます。
1. 不適切生成リスクの制御
生成AIは、ユーザーの入力次第で過激・不適切な画像を出力する可能性があります。
対策例:
- NGワードフィルターの設置
- テキスト入力に制限(定型文or選択式)
- 出力画像のプレビュー段階でモデレーション処理
2. ブランド統一性の担保
AIによる画像生成は、自由度が高い反面、ブランドトーンから逸脱しやすいという課題もあります。
対策例:
- キービジュアルに合うAI学習モデルを選定
- 背景/構図/色味をテンプレ化したガイド設計
- フレーム合成との併用でブランド要素を担保
3. 著作権と倫理性の確認
生成AIが著作物に類似する表現を出力した場合、二次利用や投稿内容に対する責任問題が発生する可能性があります。
対応方針:
- 利用規約で利用目的と権利範囲を明示
- 商用利用ライセンス対応のAIエンジンを使用
- 投稿ガイドライン・利用者への注意喚起文の設置
活用事例|生成AIキャンペーンの成功例
これまでのポイントを踏まえ、AI画像生成キャンペーンを活用し、話題を読んだキャンペーンを厳選して3つ紹介します。
なりきりアスリートメーカー | au

パリ2024オリンピック日本代表選手団「TEAM JAPAN」を応援する取り組みとして、KDDIがAIで自身の写真をアスリート風に加工するコンテンツ。パリ2024オリンピックで行われる全32種目から競技を選び、自分の写真を撮影するとAIがなりきりアスリート画像を生成できます。
体調あるあるフィギュア展 | 株式会社 明治

体調あるあるエピソードを入力するとAIによって、体調あるあるフィギュアにしてくれるキャンペーン。自分に合った人物とエピソードを選択し、シチュエーションとトーンを決めると画像が生成され、体調あるあるエピソードがオリジナルフィギュアになります。
AIBOU MAKER | モトローラ・モビリティ・ジャパン合同会社

自分の写真をアップすると、CMに登場するキャラクターデザインで、AIBOU(3Dアバター)をAIを活用して作ってくれるコンテンツ。生成したAIBOUをXに投稿すると第二弾のCMで作成したAIBOUが目黒蓮さんと共演できる権利をもらえます。
どの事例も、「AI × 個人の感情や体験」をうまく掛け合わせたことで、UGCとしての拡散力が飛躍的に高まりました。
素材づくりにも活用されるAI画像生成|“見せ方の幅”を広げる活用法
AI画像生成キャンペーンというと、ユーザーがプロンプトを入力したり写真をアップロードして「自分だけの画像を生成する」体験にフォーカスしがちですが、実はキャンペーン側で使用する素材自体の生成にもAIが活用されています。
【LE SSERAFIM × Indeed】AI素材で“着せ替え画像”を実現

求人検索サービス「Indeed」とK-POPグループ「LE SSERAFIM(ル セラフィム)」がコラボしたキャンペーンでは、ユーザーがメンバーと気になる職業を選ぶことで、職業衣装をまとった着せ替え画像を生成できるコンテンツが展開されました。
この画像合成コンテンツの注目ポイントは、衣装パターンにAI画像生成を活用した可能性が高いことです。通常、複数の衣装撮影には膨大な時間と費用がかかりますが、AIを使えばベース写真1枚からさまざまな服装バリエーションを効率的に生成することが可能です。
素材生成だからこそ、リスクも低減
このようにAIを「ユーザー参加のための生成」ではなく、「運営側が用意する素材の生成」に活用することで、リスクを最小化することができます。
ユーザーによる自由入力がないため、不適切な表現の生成リスクはほぼゼロ。さらに、ブランドイメージに合った構図やスタイルで統一された素材を生成できるため、世界観のブレを防ぎながら、効率よく表現の幅を広げることができます。
AI画像生成は“攻めの施策”として注目されがちですが、このように“守り”としての使い方でも
まとめ|AI画像生成は“攻め”のキャンペーン設計に最適
生成AIを活用した画像キャンペーンは、UGCを「映える・拡がる・語られる」存在に変えるパワーを持っています。特に、フォトフレームやテンプレ合成では届かなかったユーザーごとの多様な表現を引き出す点で、今後のSNSキャンペーン設計において大きな武器となるでしょう。
不適切生成などのリスク管理は欠かせませんが、それ以上に「個性の数だけ表現がある」という強みが、今のSNS時代にマッチしています。
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