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【キャンペーン企画担当者必見!】TikTokの特徴とKPI設定

TikTokはZ世代を中心に人気を集めるSNSプラットフォームの一つで、近年ではアカウント運用や広告運用など、マーケティング施策として利用する企業も増加しています。

最近は弊社でも「TikTokでキャンペーンを打ちたいので企画を提案してほしい!』というご相談を多数いただくようになりました。

しかしながら、せっかくTikTokキャンペーンを打っても何を効果指標とすれば良いか分からない…という悩みの声もしばしばです。

本記事ではそんなお悩みを解決すべく、TikTokキャンペーンの適切なKPI設定とその理由をお伝えします!

TikTokの特徴

キャンペーンを実施するに当たり、TikTokの特徴を理解しておきましょう。

TikTokの最大の特徴は「縦型ショート動画」を投稿するプラットフォームであることです。
現代人は、時間対効果を意味する「タイパ(=タイムパフォーマンス)」を重視する傾向にあります

そのためYouTubeショートやInstagramのリール、LINEのVoomなど、短い時間で気軽に情報収集できる「ショート動画」は現代人のライフスタイルにマッチしており、訴求力が高いことがポイントです。

また、TikTokが流行り始めた初期は踊ってみた動画、歌ってみた動画の投稿が主流でしたが、最近では料理系やエンタメ、アートなど投稿ジャンルも様々で、生活に寄り添った実用性の高い投稿が増えています

ユーザーの年齢層も以前は若年層が主体でしたが、現在では平均34歳と拡大しており、TikTokが日常的になっている現れだと言えるでしょう。

参考:日本の TikTok ユーザーは平均34歳、博報堂調査が示す実態 : 要点まとめ|DIGIDAY

KPI設定

それでは本題です。

「TikTokキャンペーンでは何を効果指標にするのが良いのか」
この問いに対して、「総再生回数」をおすすめしています。

一般的にキャンペーンのKPIとして動画投稿数(UGC)が設定されやすいですが、こちらはおすすめしておりません。理由は下記の二つです。

  1. TikTokは動画投稿数取得のAPIを正式に公開しておらず、非公式のAPIでないと取得できないから。
  2. 一般ユーザーが撮影場所を見つけ撮影/編集し、TikTokで世界に公開することが非常にハードルが高いため、投稿数が伸びにくいから。

詳しく見ていきましょう!

①TikTokは動画投稿数取得のAPIを正式に公開しておらず、非公式のAPIでないと取得できないから。

非公式のAPIを利用するor自力で投稿数を数えるなら取得可能です。

しかし非公式のAPIを利用する場合、非公式APIに不具合が生じた時に公式のサポートを受けられなかったり、公式の規約や仕様が変更されAPIが廃止されるといったリスクがあります。

また、後者の場合だと非常にリソースを割きます。

TikTokの動画総再生回数はハッシュタグ検索で取得可能かつ、見栄え上の数値として分かりやすいため、クライアントを納得させる効果指標としておすすめです。

※例外として投稿条件に指定の楽曲を使用する場合は投稿数を確認できます。
しかしバイトルの「♫はないちもんめチャレンジ」のようにキャンペーンのために作られたオリジナル楽曲でないと、キャンペーン参加者の投稿収集は難しいでしょう。

指定の楽曲を使用すると動画投稿数(UGC)を取得可能

②一般ユーザーが撮影場所を見つけ撮影/編集し、TikTokで世界に公開することが非常にハードルが高いため、投稿数が伸びにくいから。

もし動画投稿数(UGC)をKPIに設定する場合は、

  • オリジナルのフィルターを作る
  • 顔認識のゲームにする
  • 丁寧なお手本動画を作る
  • インフルエンサーを活用し、憧れの動画になるようにする

等、キャンペーン参加のハードルを下げる工夫が必要です。

総再生回数の上げ方

総再生回数を上げるために鍵となるのが「TikTokクリエイター」の存在です。
TikTokクリエイターとは、フォロワー数が多い等ユーザーに影響力のあるインフルエンサーのことです。

キャンペーンを打つ際に彼らを起用し広告として投稿してもらうことで、多くのユーザーにリーチでき、総再生回数を伸ばすことができます

TikTokキャンペーンを成功させるためには、クリエイターの起用は必須となるでしょう。

事例解説

最後に、最近行われたTikTokキャンペーンを解説します。
工夫された事例、効果が出なかった事例をそれぞれ見ていきましょう!

工夫された事例

①ダンスチャレンジ2023 supported by ココネ | EXPG STUDIO

【概要】
TikTokでお題のダンスにチャレンジして投稿する、夢を持つ若者を応援する踊ってみた系キャンペーン。

【解説】
LDHはEXILE、E-Girlsなど多数の人気アーティストが所属する事務所です。

EXPG STUDIOの地方チームのダンス動画を例として投稿し、スタジオの生徒が参加しやすい空気感を作ることで、キャンペーンを波及させるという一連の流れを生み出しています。

投稿数も450件以上と、ここ数年の踊ってみた系キャンペーンの中でも群を抜いています。

②BANANANA BANANA TikTokエフェクト

【概要】
スターバックスの新商品バナナナバナナ発売と同時にスターバックスジャパンTikTokアカウントが開設。リズムに合わせ顔を動かして遊ぶゲーム形式のエフェクトが公開されたキャンペーン。

【解説】
ARゲームは話題性を集めやすく参加ハードルも低いことから、多くのユーザーの参加が期待できます。また、公式アカウントでは「@starbucks_j」をタグ付けしてスタバの商品やサービスを楽しんでいる利用客の投稿を紹介するなど、スタバファンとのコミュニケーションの場として上手に利用しています。

③調理をもっと楽しもう!冬レシピチャレンジ

【概要】
クックパッドとTikTokに冬レシピを投稿するとプレゼントがもらえるキャンペーン。

【解説】
コラボキャンペーンということで、新たにマーケットを拡大し「料理をする」というコンテンツを増やしていきたいという、TikTok側の戦略が見えてきます。TikTokが日常に密着し始めているのが分かるキャンペーンです。

キャンペーン募集テーマも「#冬レシピ」とかなり広くとったり、クックパッドに投稿するだけでもキャンペーンに参加できるなど、参加ハードルを下げる工夫がされています。

効果が出なかった事例

①ポチッと。あけおめ!LINEあけおめスタンプ2023

【概要】
おみくじ付きのLINEスタンプが購入でき、TikTokへの投稿やTwitterでのクイズ、診断キャンペーンも行ったキャンペーン。

【解説】
TikTokではスタンプの顔真似を投稿するキャンペーンを実施しましたが、投稿数は2件のみでした。

インセンティブを用意しないとユーザーの投稿モチベーションを上げられない点が、動画投稿キャンペーンの課題です。

②バイトル #はないちもんめチャレンジ

【概要】
TikTokにて公式楽曲に合わせたダンス動画をハッシュタグ「#はないちもんめチャレンジ」をつけて投稿するキャンペーン。

【解説】
こちらのキャンペーンのハッシュタグ投稿を見てみると、ほとんどはPR(TikTokクリエイターの投稿)でした。(公開1週間直後の数値)

豪華なインセンティブを用意することでユーザーの投稿モチベーションを上げる工夫はされていますが、それでもUGCの獲得は難しいということが分かるキャンペーンです。

③明治 期間限定復刻パッケージ発売記念 みんなの#レトロ チャレンジ

【概要】
TikTokに自分や家族の昔の写真を「#レトロ」をつけて投稿すると、人気イラストレーターの似顔絵イラスト入りグッズが当たるキャンペーン。

【解説】
こちらの動画投稿もほとんどはPR(TikTokクリエイターの投稿)でした。

キャンペーンに応募するためには、TikTokで写真投稿後、更に投稿した動画リンクをコピーし、フォームに入力する必要があります。

この二段階のアクションはユーザーにとってハードルが高いため、動画投稿数が伸びなかったのだと考えられます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

TikTokキャンペーンを成功させるためには、TikTokの特徴や性質を理解した上で、クライアントに納得してもらえるKPIを設定することが大切です。

弊社公式YouTubeではTikTokキャンペーンはもちろん、最新のSNSキャンペーンを毎日解説しています!

皆様の企画提案に役立つ情報を公開しているので、是非覗いてみてくださいね。

この記事を書いた人

村上 烈

株式会社NONAME Produce代表取締役。2006年8月、早稲田大学在学中に同社を設立。デジタルキャンペーン黎明期から18年以上にわたり、第一線でデジタルディレクターとして活躍。 キャンペーンコミュニケーション設計・戦略を武器とし、SNSの各種プラットフォーム(X〈旧Twitter〉、Instagram、TikTokなど)と連動したキャンペーンの企画・制作を手掛ける。 2020年からはYouTubeにて、SNSキャンペーンの手法や最新トレンドを解説する動画を1000本以上投稿。APIを活用したウェブ技術とクリエイティブデザインを組み合わせた手法を強みとし、その独自の知識と経験を基に、現在では「WEBキャンペーンシステム Aha!」「Xキャンペーン支援ツール BirdCall」「Instagramキャンペーンシステム ImStar」などの自社サービスの設計・統括を行う。

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