n2p blog

キャンペーンやSNSの
"ためになる"情報を
執筆しています。

採用サイトデザイン分析vol.8

こんにちは!n2p デザイナーのせんざきです。

本日は、通信販売事業をおこなう株式会社フェリシモの2023採用サイトを分析していきたいと思います。

FELISSIMO RECRUTING 2023
https://www.felissimo.co.jp/company/recruit2023/home/

こちらのサイト、Twitterのデザイナー界隈ではものすごく話題になりました。
なのであえて私が取り上げる必要があるのか少し悩みましたが、コンセプト面から見てもデザインクオリティの面から見てもやはり素晴らしいので分析していきたいと思います。


Point①採用ターゲットに沿った採用コンセプト設計

FELISSIMO RECRUTING 2023 メインビジュアル

こちらがメインビジュアルですが、採用コンセプトはメインビジュアルに大きく書く一般的な形ではなく、右上の音楽を流すUIに曲名のように入っています

まず採用コピーの入れ方のおしゃれさ、そしてUIとしては一番目立つスタイリング/場所にあるため「採用コピーを伝える」という機能をきちんと果たしていることに感動してしまいます…これはすごい。ちなみに音楽流せます。

FELISSIMO RECRUTING 2023 メッセージページ

採用コンセプト(メッセージ)は「Digろう、フェリシモ」で、ボディコピーは下記のようになっています。

探す。深掘りする。
山ほどある音楽の中からとっておきの曲を見つけることをDigる という。
音楽ではないけれど、ここはしあわせをDigる場所。
好きという気持ち楽しいという気持ち悲しいと思う気持ち面白そうと思う気持ち
気持ちをかけ合わせながらしあわせの種類と量を増やしている。
ひとつひとつに真剣に向き合いながら、フェリシモはしあわせをDigり続ける。
好きなことってなんだろう?楽しいことってなんだろう?
今はぼんやりでも大丈夫。可能性を拡げるために
Digろう、自分。Digろう、フェリシモ。

「Digる」はスラング的な言葉で、元はDJのカルチャーから自分がプレイしたい音楽を深く掘り下げて探すといった意味合いがあり、単純に「深く探す」という意味で使われています。
わたしはストリートダンスをやっていたので、その頃に初めて知った言葉でした。(ダンスに使う曲をDigる、みたいな感じでみんな使っていました)

こちらから、採用ターゲットとしては以下のような人物像なのではないかと仮説立てました。

⑴20~30代:Digるというワード自体の認知が、高い年齢層だと低いのではないかと思います(違ったらすみません)

⑵流行・カルチャーに敏感な人:流行やカルチャーに敏感でないとあまり馴染みのない言葉であるのと、フェリシモさんは常に新しいもの、新鮮なものを時代を読んで出している印象があり、そのあたりからDigるというワードをチョイスしたのかなと思いました

⑶フェリシモのことを深く知りたいと思ってくれる人:採用メッセージに書いてあるままですが、フェリシモという会社自体に対して魅力を感じ、知りたいと思ってくれる人を採用したいんだろうなと思いました

シンプルで短い採用メッセージだけで、ここまできちんとターゲット設定がされているのは本当に稀な事例なのではないかと感じます。仕事が鮮やかすぎる。

Point②一見遠いデザインコンセプトを着地させる技術力

FELISSIMO RECRUTING 2023 メインビジュアル

ふたたびメインビジュアルの画像を貼らせていただいたのですが、まず通信販売の事業をやっているのにコピーに寄せて思いっきり音楽の表現を使ったデザインというのが、やばいなあと(語彙力)

これ、たぶんデザインが相当上手くなかったら着地しないと思います。クライアントさんに「なんで音楽なの?音楽やってないけど…」って言われて終わりです…笑

もしかするとディレクターの手腕なのかなとも思いつつ、平均的なデザイナーがこのアイデアを着地させるのはものすごく難しいのに違和感なく着地させられているのが素晴らしいです。
とはいえこれを通せるフェリシモさんも素晴らしい会社だなと思います。

FELISSIMO RECRUTING 2023 メンバー紹介エリア

個人的には、このメンバー紹介のエリア、「愛だなあ…」とため息をついてしまいます。

一人一人の写真をCDジャケットのようにサムネイルデザインしていて、なんというか、デザイナーさんの愛ですよね…
別にただ写真を入れていくだけでもデザインとしては成立するというか、むしろジャケットのようにする方が難易度が高い(バラバラのトンマナを共存させないといけない分フォーマット自体のクオリティが問われる)んですが、それをやってのけてしまうのが素敵です。

見出しの横のコンテンツ数を表す数字もアプリの通知みたいなUIとなっていて、多分全体は音楽アプリをモチーフにしているのが細部にまで行き届いるのだろうと、ディティールにも感動です。

(今日感動、素敵、素晴らしいばっかり言ってる)

hoverのデザインも再生マークですからね…あ〜語彙力〜

まとめ

なんかちょっとオタク感のあるデザイン分析となってしまいました。ほんといい仕事すぎる。(まだ言う)

この記事を書いた人