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Webデザイン自動化サービスは、Webデザイナーの敵か味方か。

近年Webデザイン界隈では自動化の波が押し寄せつつ有ります。
デザインやコーディングの知識が無くとも簡単にWebサイトが制作できることは世の中にとって喜ばしいことでは有りますが、一方でそれを生業とする者の間では仕事をAIにとって代わられるのではという緊張感も漂っています。
そこで今回はそのWeb制作を自動化するサービスとそのサービスに我々人間が対抗できそうな点を紹介してみようと思います。

CSSフレームワーク

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WEBサイトを作る為に必要な準備段階でのファイルをひとまとめにしてくれているものです。それぞれデザインとコードがセットになって提供されているのでそれらのパーツを組み合わせることで簡単にWebサイトを制作することができます。代表的な物にBootstrapが有ります。
人間の対抗できる点
デザインのパターンが決まっているので誰が作ってもなんとなく似たようなWEBサイトになってしまうという欠点があります。デザインの面において人間が行うことで個性を出したり差別化する事ができるでしょう。

AUTOCODING/Creative Cloud Extract

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Photoshopのデザインデータをレイヤーごとに解析し、HTML、CSS 、画像ファイルを自動的に出力してくれるサービスです。
デザイナーはPhotoshopのレイヤー名をルールに基づいて設定するだけなので、コーディングの手間が丸々省ける事になります。
人間の対抗できる点
自動的に生成されたコードはかなり複雑奇怪で、後のことを考えるとメンテナンス性に欠けます。また、レスポンシブに対応していません。
実用的なウェブサイトを制作する際は未だ人間の手によるコーディングの方が安定感があると言えるでしょう。
また、スクリプトなど動きのつくページに関してはまだまだコーダーの手による操作が必要です。

The Grid

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画像とテキストをアップロードするだけで、AIがレイアウトやタイポグラフィ、配色などのバランスを自動で調整し、Webデザインを全てこなしてくれるという途轍もないサービス。コンテンツや目標をAIに与えることでデザインをユーザーの望む形に最適化してくれます。
具体的には、写真に関して言えば、写真の中のコントラストを判断したり、顔検出アルゴリズムを用いてトリミングしたり…などかなり詳細に分析されるそうです。
また、コードに関してもグリッドシステムを使って自動で反映されるようです。
人間の対抗できる点
全体のスタイリングに関しては、ほぼ人間の出る幕は無いのではないか、と思ってしまうサービスです。(理論上は、ですが)
グリッドシステムと呼ばれる画一的なレイアウトルールがWeb デザインのセオリーになっている現在、The Gridのアルゴリズムによって作られたWebサイトは世間に十分通用するでしょう。人間が対抗出来得る点として考えられるのは、その画一的なレイアウトルールでは再現しきれないような特殊なレイアウトを展開して個性を出すことぐらいなのではないでしょうか。
 
上記のような自動化サービスは今後どんどんブラッシュアップされ、より実用的になっていくでしょう。
単純作業を機械によってオートメーション化していく一方で、人間はクリエイティブな部分を追求して制作していく事になるのではないでしょうか。