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その手があったか…!参考にしたい海外の観光プロモーション事例4選。
公開日:2020/02/28
少しずつ春の風を感じるようになってきた今日この頃。
みなさんいかがお過ごしでしょうか。
雨にも負けず、風にも負けず、急激な気温の変化にも負けず、
今週も頑張っていきましょう!
さて今回は、思わず参考にしたくなる海外の観光プロモーション事例4選。
どの事例も素敵なアイデアがぎっしり詰まっていますので、
じっくり読んで頂けると幸いです。
雨がお酒に?メキシコ観光協会の行ったプロモーション
最初にご紹介するのは、ドイツのベルリンで行われたメキシコの観光誘致キャンペーン。
冬の間かなりの冷え込みがあり、
さらに同時期にかなりの雨が降るというドイツのベルリンで、
「極寒のベルリンを抜け出して、カラッと暖かいメキシコへ行きませんか?」
と呼びかけたメキシコ観光協会のMexico Tourism Boardは、
そうした呼びかけに際してAmazingな仕掛けを用意したのです。
それが、こちらのTequila Cloud。
超音波加湿器でテキーラを霧状にして人工的な雲を作り、
それによってテキーラの雨を降らせるという、
お酒好きが考えそうな夢のような仕掛け…!
この装置はベルリンで展示されており、ベルリンで雨が降った際に
作動するようになっていたそう。
雨が降った際にのみ作動するといっても、
その時期のベルリンではほぼ毎日雨が降るため、
1日1回はテキーラの雨を降らせる雲が見られるそうです。
雨にうんざりしているベルリンの人々に、
カラッと晴れており、テキーラも美味しいメキシコへ
来てもらおうという、
人のないものねだり精神を強く刺激するキャンペーンと言えます。
中国観光客が27%も増加!?国民性に注目した英観光局によるユニークなプロモーション
お次に紹介するのは、
イギリス政府観光局が運営する
外国人観光客誘致プロジェクト「VisitBritain」が、
中国人観光客を誘致するために行った観光プロモーション。
その内容は、
「イギリスを代表する観光地や建物の名前に、中国語のニックネームを
つけてください!」
と専用のwebサイト上で募集をかけるというものです。
この一風変わったプロモーションには、
わずか3か月足らずで13,000以上のアイデアが集まったそうです。
その中から一部抜粋してご紹介します。
例えば、
・バッキンガム宮殿とトラファルガー広場を結ぶ通りである「The mall」は、
国家行事を行う場所として用いられることから、
「The Queen’s Driveway(女王の私道)」に
・EU1の高さを誇るビル「The Shard」は
「Tower to Pluck the Stars(星を掴むタワー)」に
このように素敵なニックネームがたくさんのアイデアの中から
選ばれたわけですが、
このプロモーションの効果はそれだけではありませんでした。
この取り組みはテレビ報道やインターネットニュースで広く紹介され、
イギリスを訪れる中国人観光客の数は27%も増加したそうです。
なぜこのようなプロモーションによって
これだけの成果を生み出すことができたのか。
それは、「ニックネームをつけるのが好き」という中国人の国民性や
自分で名前を考えた場所には親近感がわき、
一度実際に訪れてみたいと心理的に感じるといった人間の欲求を
うまく利用したところにあると言えます。
国民性や人間の欲求をうまーく満たしてくれる、
非常に魅力的な観光プロモーションでした。
真冬にビーチルック!?
寒い冬にニューヨークで行われたフロリダ誘致プロモーション
最後にご紹介するのは、フロリダの人気リゾート地であるフォートローダーデール市の観光局が行った観光プロモーションです。
その名も“The Beach Look Good On You”(ビーチルックが似合うよ)
キャンペーンの舞台となっているのは、
ニューヨーク市内のとあるバス停留所ですが、
真ん中の女性以外、全員が厚着をしているところから見て分かるように、
季節は冬。
ニューヨークの緯度は青森県とほぼ同じだそうで、そこからもどのくらい寒いか想像がつくと思います。
そんな中で水着姿でポーズをとっている女性は、
美しいという理由だけでなく非常に目を惹く存在です。
そしてその後ろに見えるのがビーチチェアー。
極寒のニューヨークで、ここだけ真夏のリゾートの雰囲気になっています。
非常に寒い中で見るこれらの光景とそこで目にする
常夏のフロリダの広告は、
「この寒いニューヨークから、この暖かそうなフロリダへ行きたい!」
と思わせてくれること間違いなしでしょう。
このプロモーションも、最初にご紹介したメキシコ観光協会による
プロモーションと同じように、
人のないものねだり精神をくすぐるものと言えます。
まとめ
今回ご紹介したこれらのプロモーションですが、
表現方法はそれぞれ異なり、それぞれ非常に面白いでものでした。
しかし、これらの根幹には共通して「人間の欲求をうまく満たしている」
というものがあったのではないかと思います。
表現方法を工夫することの大事さももちろんですが、
それ以上に「人が普段から何を求めているのか」を考えることの
大切さを学ばせてくれた海外の観光プロモーションでした。