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キャンペーンやSNSの
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【週刊】キャンペーンサイト/WEBプロモーション事例と考察2025/9/22-9/26

キャンペーンサイト制作を得意とする我々が、他社のキャンペーンを見て、企画と制作でどこがタメになるか、最近のトレンドはなにかを収集・分析していきます。WEB担当者がどのようなキャンペーンを行うか検討するときに活用していただければ幸いです。2025年9月第4週は4個!

47GOTOUCHI MY CRAFT BOSSCAFE|サントリーホールディングス株式会社

47GOTOUCHI MY CRAFT BOSSCAFE|サントリーホールディングス株式会社
キャンペーン概要全国47都道府県の食材・名物を組み合わせたご当地アレンジレシピを公開。Xでは過去投稿をAIが分析してぴったりな1本を自動返信してくれる。
インセンティブなし
使用SNSX

キャンペーンのポイント

【47都道府県アレンジレシピ!】

割るだけクラフトボスカフェが、ご当地食材で楽しむ47都道府県アレンジレシピを公開しました。

サイトには「柿の種ショコララテ(新潟)」「八つ橋ラテ(京都)」「おいりウインナーコーヒー(香川)」など、ツッコミどころ満載&試したくなるメニューが並んでいます。

作り方はとてもシンプルで、ベースを牛乳または水で割り、トッピングで御当地とつなげています。

【過去投稿からおすすめレシピがわかる!】

X連動の「AI診断」では、公式アカウントをフォローして対象投稿をリポストすると、あなたの過去投稿を手がかりに「相性の良いご当地レシピ」をリプライで教えてくれる仕組みです。

懸賞メインではなく、体験そのものが主役となっていて、「AIで」と言われると試してみたくなる心理を突いています。また9/2発売の季節限定「蜜芋ラテベース」と同時展開することで、今すぐ試したい気持ちを喚起しています。

話題性×身近さで「地元だからやってみよう」を誘発し、濃縮ベースの試飲・購入ハードルを下げる設計です。メディア記事でもトライアル獲得を目的のひとつとしている旨が触れられています。

47GOTOUCHI MY CRAFT BOSSCAFE|サントリーホールディングス株式会社
47GOTOUCHI MY CRAFT BOSSCAFE|サントリーホールディングス株式会社

【動画で解説!】「47GOTOUCHI MY CRAFT BOSSCAFE|サントリーホールディングス株式会社

カチッとぽふっとスイッチ|オルビス株式会社

カチッとぽふっとスイッチ|オルビス株式会社
キャンペーン概要共感ネタ満載の「カチぽふ図鑑」を眺めて楽しみながら、Web応募&Xで投票できるキャンペーン
インセンティブオルビスユー+ユードット人気商品セット 抽選で100名様
使用SNSX

キャンペーンのポイント

【図鑑を読んでタップするだけ!】

「毎日がんばる私たちにはカチッと気合いが入る瞬間と、ぽふっと一息抜く瞬間がある」がテーマのキャンペーン。この「オンオフの切り替え」は、年齢や属性を問わず想像しやすく、共感としてのハードルは低いものの、どう製品と結びつけるかの難易度は高くなります。

今回オルビスでは、忙しい毎日の「あるある」を、短いイラストと言葉で切り取ったコットン きょん さん出演で、生活の小ネタに名前を付ける「カチぽふ図鑑」にしています。

「カチぽふ図鑑」を眺めて「これ私だ!」と共感したものを2つ以上タップすると、ページ下に応募ボタンが出現し、フォームからオルビス製品が当たるWebキャンペーンに参加できます。

【WEBとXの2本だて!】

Xのキャンペーンは2本立てで、第1弾は「カチ(オン)」の人は いいね、「ぽふ(オフ)」の人はリポストと、今の気分を表明するだけでトライアルセットが当たるというもの。

第2弾は画像から一番共感する、カチorぽふを選んで投稿するだけと、どちらも難しい操作なしで、まずは試してもらうきっかけを丁寧につくっているのが好印象です。

図鑑で自分のスイッチを見つけて、気分に合うラインを気軽に試せる、そんな日常によりそうキャンペーンです。

「カチ(オン)」「ぽふ(オフ)」という日常の共感語を使い、オルビスの世界観をライトに体験させつつ、単なるプレゼント告知ではなく、読んで楽しい図鑑でブランドを好きなってもらおうとしています。

カチッとぽふっとスイッチ|オルビス株式会社
カチッとぽふっとスイッチ|オルビス株式会社

【動画で解説!】カチッとぽふっとスイッチ|オルビス株式会社

ジップロック®ありなし国民大調査 キャンペーン|旭化成ホームプロダクツ株式会社

ジップロック®ありなし国民大調査 キャンペーン|旭化成ホームプロダクツ株式会社
キャンペーン概要使い方一覧から気になる界隈をチェックし「あり!」と思った使い方をXでシェア
インセンティブグレゴリー×ジップロック®×ビームス クチュール デイパック 100名様3000円分のAmazonギフトカード 100名様
使用SNSX

キャンペーンのポイント

【「◯◯界隈」の使い方が秀逸!】

食品保存の枠を飛び越えて、「推し活」「ガチャ」「サウナ」など、20の「◯◯界隈」での使い方を見せて「この使い方、あり?なし?」を全国投票するキャンペーン。

参加方法はシンプルで、使い方一覧から「あり!」と思った界隈を選んで、指定ハッシュタグ「#ありなしジップロック」を付けてXでシェアすると応募完了です。

1日1回まで有効なので、今日は「推し活」、明日は「旅」、週末は「アウトドア」のように日替わりで参加でき、見るたびに「そんな使い方あったの?」という発見があり、利用シーンの拡充を提案しています。「今日はどの界隈に投票しよう。」とLPを回遊させる設計になっています。

【試したくなる心理を引き出す!】

インセンティブは「GREGORY × ジップロック® × BEAMS COUTURE」の限定デザインのデイパックで、意外性で話題化を狙っています。

保存袋=キッチンの固定観念がほどけて、文具をまとめる、旅行の小分け、汗や水に強い収納など、日常のあらゆる場面で「自分の界隈でも使えるかも」と、試したくなる心理を素直に引き出し、UGC担った際に共感を得ることもできそうです。

リアルでは渋谷での体験配布イベントもあり「まずは使ってみる」きっかけを作り、SNSで見て、街で触れて、家で試すという流れができています。

「ジップロック®は保存袋にとどまらない」と、20の界隈で生活者の多様なライフスタイルへ寄り添うブランド像を訴求しています。

ジップロック®ありなし国民大調査 キャンペーン|旭化成ホームプロダクツ株式会社
ジップロック®ありなし国民大調査 キャンペーン|旭化成ホームプロダクツ株式会社

【動画で解説!】ジップロック®ありなし国民大調査 キャンペーン|旭化成ホームプロダクツ株式会社

ゴクゴク飲んで好きな賞品を抽選で当てよう!|株式会社JR東日本クロスステーション

ゴクゴク飲んで好きな賞品を抽選で当てよう!|株式会社JR東日本クロスステーション
キャンペーン概要アキュアの対象自販機で指定飲料を買い、スマホでバーコードを読み取って「デジタルシール」を貯め、好みの賞品コースに応募するキャンペーン
インセンティブ選べるデジタルポイント 50ポイント/ 10,600本Amazonギフトカード 1,000円分(デジタル)/400本選べる果物・野菜ギフトカード 3,000円分(デジタル)/70本
使用SNSLINE

キャンペーンのポイント

【acure自販機の習慣化施策!】

JR東日本の駅ナカ自販機「acure」で、対象ドリンクを買ってパッケージのバーコードをスマホで読み取るとデジタルシールが1枚たまり、集めた枚数に応じて好きな賞にその場で応募できる、夏〜秋の買って楽しいキャンペーンです。

ポイントは1日1回だけ読み取りOKというルールで、通勤・通学のついでに「今日はどれにしよう?」と1本選ぶ小さな習慣が続きやすくなります。インセンティブはポイントを活用して、デジタルポイントからギフトカードまで様々応募できる形です。

月〜金の5日間で毎日ドリンク飲めば4枚コースに届く計算で、無理なく積み上げることができ、対象商品もお茶・紅茶・炭酸・天然水までバランスよくそろっているので、味のマンネリが起きにくいのも、リピート施策としてよく出来ています。

【1日1回その場で抽選!】

ポスターやモニターで告知されている対象自販機からスタートで、ポスターのQRを読み取る →キャンペーンサイト→「バーコードを読み取る」をタップ → その場で抽選となり、当たった場合はすぐにLINEで通知が届くので、駅中だけで完結します。

ガチャのように結果がすぐわかり、その場でできることで明日もやってみようというモチベーションに繋がります。

「駅に来たら1本」の習慣化で来店頻度と販売本数を底上げしつつ、LINEで連絡が取りやすい関係をつくることができています。さらに自社の天然水「From AQUA」を含む複数ジャンルを並べることで、利用者にいつもと違う1本を試してもらうきっかけを増やしています。

1日1枚の制限と3段階コースで毎日飲む理由を、LINE起点でリマインドと再訪を促し、長期で購買回数を伸ばし、複数メーカー商品を横断した面展開で、アキュア自販機自体の利用頻度を底上げする構造になっています。

ゴクゴク飲んで好きな賞品を抽選で当てよう!|株式会社JR東日本クロスステーション
ゴクゴク飲んで好きな賞品を抽選で当てよう!|株式会社JR東日本クロスステーション

【動画で解説!】ゴクゴク飲んで好きな賞品を抽選で当てよう!|株式会社JR東日本クロスステーション

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この記事を書いた人

村上 烈

株式会社NONAME Produce代表取締役。2006年8月、早稲田大学在学中に同社を設立。デジタルキャンペーン黎明期から18年以上にわたり、第一線でデジタルディレクターとして活躍。

キャンペーンコミュニケーション設計・戦略を武器とし、SNSの各種プラットフォーム(X〈旧Twitter〉、Instagram、TikTokなど)と連動したキャンペーンの企画・制作を手掛ける。 2020年からはYouTubeにて、SNSキャンペーンの手法や最新トレンドを解説する動画を1000本以上投稿。APIを活用したウェブ技術とクリエイティブデザインを組み合わせた手法を強みとし、その独自の知識と経験を基に、現在では「WEBキャンペーンシステム Aha!」「Xキャンペーン支援ツール BirdCall」「Instagramキャンペーンシステム ImStar」などの自社サービスの設計・統括を行う。