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懸賞の価格に上限!?オープン、クローズド型懸賞の違いとは?

そもそも懸賞とは?

本記事で対象にしている懸賞とは、景品表示法の対象にあたるものになります。
この懸賞とは 景品表示法の中で以下の様に定められております。

  1. 顧客を誘引するための手段として、
  2. 事業者が自己の供給する商品・サービスの取引に付随して提供する
  3. 物品、金銭その他の経済上の利益

そんな懸賞ですが、景品の上限価格が設定されています。それはなぜなのでしょうか?

上限を設定する理由は?

それは 懸賞の内容によって 商品・サービスの競争がきちんと行われなくなるのを防ぎ、それらの品質が保たれるようにするためです。また消費者が景品に惑わされて不当に高額なものを買わされるという状況を防ぐためです。
ここで重要になるのは、あくまで懸賞はオマケとして捉えられているということです。オマケとして捉えられているからこそ、懸賞はいくつかの種類に分けられ、それぞれの価格が違って設定されているのです。

懸賞の種類

懸賞の種類は以下のように分類されます

①オープン型懸賞
②クローズド型懸賞
 (1)一般懸賞
 (2)共同懸賞
 (3)総付景品

上記のようにまずオープン型懸賞クローズド型懸賞の2種類に分けられます。そしてクローズド型懸賞は一般懸賞共同懸賞総付景品の3種類に分けられます。
それぞれの特徴を紹介すると以下のようになります。

①オープン型懸賞:

商品の購入やサービスの利用などなしで応募することができるキャンペーンの懸賞のことです。商品に関する金銭的取引がないことが重要で、一般的にアンケートや投稿のシェア、イベント参加などが条件になる事が多いです。
Webサイト上でのアンケートに答えて応募のものや、フォロー&RTで応募のものなどがこれにあたります。

例えば、以下のツイートのキャンペーンなどがそうです。

弊社提供サービスではフォロー&RTで即時に抽選し結果をリプライする「RTWIN」がオープン型懸賞になります。

②(1)一般懸賞:

商品の購入やサービスの利用などが条件となるキャンペーンの懸賞のことです。購入レシートをアップロードで応募、ネット回線契約でゲーム機プレゼント、などがこれにあたります。

例えば、以下のキャンペーンなどがそうです。

弊社提供サービスではアップされたレシート画像の自動判別と抽選等を行う「Receet」が一般懸賞になります。
https://n2p.co.jp/service/snscampaign/receet/

②(2)共同懸賞:

こちらも一般懸賞と同じく商品の購入やサービスの利用などが条件となるキャンペーンの懸賞なのですが、商店街一定地域が共同で実施するキャンペーンに限られます。近接した事業者による地域に密着したキャンペーンは特別に分類されると考えると良いでしょうか。

例えば以下のものがこれにあたります。

②(3)総付景品:

商品の購入やサービスの利用をしたすべての人にプレゼントされる景品のことです。ペットボトル飲料を購入したときについてくるオマケや、イベント参加者全員にプレゼントされるクリアファイルなどがこれにあたります。セット商品などはこれにあたりません。

このような条件で分類されていますが、景品の上限はどのように設定されているでしょうか。

オープン型懸賞は現在上限なし

もともとは1000万円が上限でしたが2006年に撤廃になりましたので現在の上限価格特に設定されていません 。景品表示法の目的が適切に競争が行われなくなることや景品に惑わされて価格に不釣り合いな商品を買わされることを防ぐためであることを考えると納得ですね。

クローズド型懸賞には上限あり

それぞれのパターンごとに上限額を箇条書きでまとめました。一つずつチェックしていきましょう。

(1)一般懸賞

・商品/サービスの価格が5000円未満は取引価格の20倍が懸賞の上限額
・ 商品/サービスの価格が5000円 以上は10万円が懸賞の上限額
・全懸賞の総額は、懸賞にかかる売上予定総額の3%が上限

(2)共同懸賞

・商品/サービスの取引額にかかわらず30万円が懸賞の上限額
・全懸賞の総額は、懸賞にかかる売上予定総額の3%が上限

(3)総付景品

・商品/サービスの価格が1000円未満は取引価格の200円が懸賞の上限額
・商品/サービスの価格が1000円以上は取引価格の1/5が 懸賞の上限額
・総額については特に指定ナシ

以上となりましたがいかがでしたでしょうか?
善意のつもりでつけた懸賞が法に触れてしまったらとても悲しいですし、気をつけて楽しいキャンペーンを開催していきたいですね。

参考
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/premium_regulation/
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/pdf/fair_labeling_160801_0003.pdf
https://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.jp/torihiki/hyoji/keihyo/keihin.html

この記事を書いた人

村上 烈

株式会社NONAME Produce代表取締役。2006年8月、早稲田大学在学中に同社を設立。デジタルキャンペーン黎明期から18年以上にわたり、第一線でデジタルディレクターとして活躍。 キャンペーンコミュニケーション設計・戦略を武器とし、SNSの各種プラットフォーム(X〈旧Twitter〉、Instagram、TikTokなど)と連動したキャンペーンの企画・制作を手掛ける。 2020年からはYouTubeにて、SNSキャンペーンの手法や最新トレンドを解説する動画を1000本以上投稿。APIを活用したウェブ技術とクリエイティブデザインを組み合わせた手法を強みとし、その独自の知識と経験を基に、現在では「WEBキャンペーンシステム Aha!」「Xキャンペーン支援ツール BirdCall」「Instagramキャンペーンシステム ImStar」などの自社サービスの設計・統括を行う。

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