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【週刊】キャンペーンサイト/WEBプロモーション事例と考察2025/6/2-6/6

公開日:2025/06/27
キャンペーンサイト制作を得意とする我々が、他社のキャンペーンを見て、企画と制作でどこがタメになるか、最近のトレンドはなにかを収集・分析していきます。WEB担当者がどのようなキャンペーンを行うか検討するときに活用していただければ幸いです。2025年6月第1週は5個!
YOLUモクテルナイトシリーズ発売記念キャンペーン|株式会社I-ne

キャンペーン概要 | 特設サイトで「癒しのモクテルバー」診断を行い、結果をX(旧Twitter)でシェアすると、夏限定アイテムが当たる |
インセンティブ | A賞:シャンプー・トリートメント・ヘアオイル・オリジナルコースター4点セットを30名様B賞:ボディーソープを20名様 |
使用SNS | X |
キャンペーンのポイント
【診断×SNSシェア!】
YOLU(ヨル)から2025年夏限定で登場した「モクテルナイトシリーズ」は、夜のリラックスタイムに寄り添うというブランドの世界観をそのままに、夏らしい爽やかさと遊び心をプラスした、モクテル(ノンアルコールカクテル)で、夜の自分時間をもっと心地よく過ごすための香り体験を提案しています。
ライムサマーモヒートを表した「リラックスナイト」など3タイプ展開で、それぞれがシャンプー・トリートメント・ヘアオイル・ボディソープといったラインナップで構成されています。
この新発売にあわせ、SNS上で「癒しのモクテルバー診断」を展開。質問に答えると、あなたにぴったりのモクテル&YOLU商品をレコメンドしてくれます。結果をXでシェアすると、抽選で50名に夏限定アイテムが当たり、UGCが生まれる仕組みになっています。
【夜のセルフケア訴求!】
リアル体験の場として、都内の銭湯でのイベントも展開していて、YOLU商品を実際に使用できるだけでなく、参加者には「のんある気分」やバスタブレットといったお土産も配布され、商品接触とブランド体験がダイレクトに結びつくタッチポイントが設けられています。
銭湯という夜の癒しと、YOLUのブランドが自然につながっているのも秀逸です。
肌や髪にストレスやダメージが蓄積しやすい夏において、YOLUが提唱する「夜のセルフケア」をカクテルというわかりやすく「夜」らしいものを用いてシーンを作っています。
ノンアルコールカクテルに着目して、夜のセルフケアを夏のお酒の楽しさと混ぜ合わせたブランディングのうまさが光ります。


【動画で解説!】YOLUモクテルナイトシリーズ発売記念キャンペーン|株式会社I-ne
ブラックサンダー雷神テスト挑戦キャンペーン|有楽製菓株式会社

キャンペーン概要 | ブラックサンダーやそのシリーズ商品のパッケージに記載されている「雷神名」を当てるクイズで、結果をシェアすると応募完了 |
インセンティブ | テスト結果の成績がプリントされたオリジナルTシャツ+ブラックサンダー1箱(20本) 合計12名様 |
使用SNS | X |
キャンペーンのポイント
【パッケージ×クイズ!】
有楽製菓の「ブラックサンダー」がブランド30周年を記念し、「ブラックサンダー雷神テスト」を開催しました。
商品パッケージに記された「雷神名」をテーマにした、全30問からなるクイズ形式のオンラインテストで、出題は5問ランダム。結果に応じて雷神タイプが判定されます。
判定結果をXでシェアすると、抽選で成績別の「雷神Tシャツ」が当たるという、クイズで優劣をつけるという珍しい仕様です。
Xクイズキャンペーンに加えて、都内各所で「あなたは何雷神?」をテーマにしたOOH(屋外広告)も掲示されており、雷神テストで登場する個性的なキャラクターやワードが街中に登場し、デジタルとOOHを連動させています。
【ファンコミュニケーション施策!】
SNS拡散・リアル体験・ユーザー参加型コンテンツという三要素を掛け合わせることで、30周年をただの節目ではなく「今だからこそ、ブラックサンダーを再発見してほしい」と、ブラックサンダーの世界観をいかに楽しんでもらうかという視点でストーリーが作られています。
パッケージの細部に込められたネーミングや遊び心があらためて注目されることで、「見て楽しい、話題にしやすい」チョコ菓子としてのアイデンティティも強化されており、ファンコミュニティの活性化にも寄与しています。


【動画で解説!】ブラックサンダー雷神テスト挑戦キャンペーン|有楽製菓株式会社
センイおつけしますか?キャンペーン | 大塚製薬株式会社

キャンペーン概要 | LINE公式アカウントを友だち追加するとインスタントウィンに参加できる |
インセンティブ | コンビニで使えるファイブミニ1本無料引換クーポン 10万3,000名 |
使用SNS | LINE |
キャンペーンのポイント
【効果的なサンプリング!】
「センイおつけしますか?」というフレーズが印象的なこのキャンペーンは、大塚製薬の食物繊維飲料「ファイブミニ」による、現代人のちょっと不足しがちな健康習慣に対してアプローチしているプロモーションです。
LINEの公式アカウントを友だち追加するだけで抽選に参加可能で、全国のコンビニで使える「ファイブミニ1本無料引換クーポン」が、総計10万3,000名に当たるという大規模な施策です。これだけの当選数があると、何回かやれば当たるので、インセンティブというよりはサンプリングですね。
【ショートドラマも!】
俳優の及川光博さんを起用したショートドラマ「センイおつけしますか?」がキャンペーンと連動していて、及川さんの独特のキャラクターが、「センイを添える」という謎ワードによって、楽しく理解ができ、食物繊維=難しいものという印象を払拭し、誰でも気軽に始められる健康習慣という親しみを演出しています。
ファイブミニは毎回サンプリングプロモーションを独自のストーリーで展開していて、食物繊維を取るメリットを斜め方向から教えてくれるので毎回感心させられます。


【動画で解説!】センイおつけしますか?キャンペーン | 大塚製薬株式会社
ポケモンみつけておっとっと!|森永製菓株式会社

キャンペーン概要 | カメラを使ってスナックの形を読み取ることで、ポケモンのイラストをコレクションできるブラウザコンテンツ |
インセンティブ | なし |
使用SNS | なし |
キャンペーンのポイント
【コレクション欲を刺激する!】
森永製菓のロングセラースナック「おっとっと」と、2025年も大人気キャラクター「ポケモン」がタッグを組んだプロモーションは、探して・集めて・シェアして楽しい体験型おやつ企画として、子どもから大人まで幅広い層にアプローチする内容となっています。
2020年からコラボを行っていて、これまでバーコードを集めるものや自由研究を助けるコンテンツを提供していました。今回は、2023年に行われた特設サイト内の専用カメラ機能を使用し、スマートフォンでスナックの形を読み取る形式がリバイバルされました。
ポケモンの菓子型は全75種類で、味ごとに出現するポケモンも異なる仕様になっており、うすしお味とコーンポタージュ味でコレクションを分けているあたりが、ユーザーの全種コンプ欲をうまく刺激しています。
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【親子でコンプリート!】
スマートフォンでスナックの形を読み取ることで、デジタルイラストをコレクションできるブラウザコンテンツ「おっとっとポケモンコレクション」も用意されていて、15種類集めるごとにボーナスイラストが解放される仕掛けです。デジタルならではの収集体験が加わり、子どもと一緒に親も楽しめそうです。
また、店頭では「おっとっと」対象商品を3個購入することで、ポケモンデザインのミニタオルがもらえる来店施策も用意されました。
森永としては、「おっとっと=子どものおやつ」という固定イメージを、広範囲なファン層をもつポケモンとコラボすることで再定義し「家族みんなで楽しめるエンタメスナック」としてポジショニングし直す狙いなのでしょう。


【動画で解説!】ポケモンみつけておっとっと!|森永製菓株式会社
ありがとうのお手紙メーカー|株式会社ロッテ

キャンペーン概要 | 『ONE PIECE』のキャラクターたちと一緒に、母の日・父の日に感謝の気持ちを伝えるお手紙を作成できるコンテンツ |
インセンティブ | なし |
使用SNS | なし |
キャンペーンのポイント
【ワンピースキャラと日々の感謝を伝える!】
ロッテ「ガーナ」が、母の日(5月11日)、父の日(6月15日)という2大家族イベントにあわせて、感謝の気持ちを言葉にして届けることをテーマにした王道キャンペーンで、「ありがとうのお手紙メーカー」を公開しました。
国民的アニメ「ONE PIECE」とは初コラボで、チョコレートの持つ甘さと、「ありがとう」の言葉が持つやさしさ、そしてONE PIECEが描いてきた「絆」というテーマでブリッジさせています。
ONE PIECEキャラクターたちの描き下ろし全6種のオリジナルビジュアルとともに、自分の言葉で感謝のメッセージを書いて、LINEやSNS、メールで家族や大切な人に送ることができます。
普段は照れくさくて「ありがとう」を言えないという人でも、ルフィやナミたちの力を借りることで、自然にその一歩を踏み出せるのがメッセージ生成系キャンペーンの良いところです。
【効果的なブランディング施策!】
ワンピースのキャラクターたちが家族を語る特別ストーリー「ファミリーストーリー」も公開されました。血のつながりにとどまらず、仲間という絆を大切にするワンピースの価値観が、ユーザー自身の家族観ともシンクロし、ブランドメッセージとして非常に強い共感を呼ぶ内容になっています。
チョコを贈る文化が定着している日本市場において、「ギフト+メッセージ」という組み合わせは非常に効果的で、ブランドの好感度向上と、リピート促進に直結する設計となっています。
ロッテとしても「ガーナ=家族の時間に寄り添うブランド」という長期的なポジショニングを育てるきっかけになります。

