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【週刊】キャンペーンサイト/WEBプロモーション事例と考察2025/1/6-1/10

キャンペーンサイト制作を得意とする我々が、他社のキャンペーンを見て、企画と制作でどこがタメになるか、最近のトレンドはなにかを収集・分析していきます。WEB担当者がどのようなキャンペーンを行うか検討するときに活用していただければ幸いです。2025年1月第2週は4個!

第3回PASMO 愛 love 川柳 つくって!投票して!キャンペーン|株式会社パスモ

第3回PASMO 愛 love 川柳 つくって!投票して!キャンペーン|株式会社パスモ
キャンペーン概要「PASMO愛」をお題としたオリジナル川柳を「川柳メーカー」でつくってエントリーでき、優秀作品に選ばれた方に賞品プレゼント
インセンティブPASMOオリジナルグッズ一式
使用SNSなし

キャンペーンのポイント

【ICカード風画像を生成!】

PASMO協議会および株式会社パスモによる、「PASMO愛」をテーマとしたオリジナル川柳を募集するデジタルプロモーション。オリジナル川柳を載せたPASMOカード風画像を生成することができる、川柳メーカーを公開しています。

川柳テーマは、「私とPASMOとの思い出」「PASMOと暮らす私の日常あるある」「誰にも負けないPASMOへの深い愛」となっていて、PASMOに関することならなんで良さそうです。

画像生成は、ベースとなるPASMOカードのパスモくんの絵柄を変えたり、スタンプをつけることも可能です。

【SNSも有効活用を!】

生成された画像はダウンロードして、SNSに投稿させるのかと思いきや、エントリーフォームでアップロードするという形。せっかくならSNS投稿を必須にしないまでも、ハッシュタグをつけて投稿したら当選確率アップする施策などがあっても良かったのではないでしょうか。

川柳は文字だけで完結できるので、Xを活用して募集するパターンが多いですが、文字だけより画像がついてたほうがSNSでのUGCとしての見栄えもいいですし、タイムラインに出やすくなるアルゴリズムとも相性が良いため、もったいない印象です。

川柳の募集は新聞広告など古くからあるプロモーション手法で、TVメディアに取り上げられてブランド認知を行ってきたのですが、SNSがあらわれ、UGCという口コミマーケティングが広がった昨今、川柳は立派なユーザージェネレイテッドコンテンツとして扱われるようになっています。

第3回PASMO 愛 love 川柳 つくって!投票して!キャンペーン|株式会社パスモ
第3回PASMO 愛 love 川柳 つくって!投票して!キャンペーン|株式会社パスモ

【動画で解説!】第3回PASMO 愛 love 川柳 つくって!投票して!キャンペーン|株式会社パスモ

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞 | 伊藤園新俳句大賞実行委員会

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞 | 伊藤園新俳句大賞実行委員会
キャンペーン概要地元の魅力を30秒以内の縦型動画と俳句で表現し、Instagramに投稿する
インセンティブえらべるPay30,000円分、「お~いお茶」1ケース 5名
使用SNSInstagram

キャンペーンのポイント

【応募作品数日本一のコンテンツ!】

今回で36回目の伊藤園が主催する「お~いお茶新俳句大賞」は、1989年に開始された創作俳句コンテストで、応募作品数日本一を誇る長きコンテンツです。

「新俳句」は、季語をいれる、文語体である、という俳句のルールは取っ払い、基本的には五・七・五のリズムを守りますが、多少の字余りや字足らずも許容されるという自由さが特徴。それを川柳というのではと思ってしまいますが、そんな新しいカルチャーをつくったのがこのキャンペーンです。

【俳句に縦型動画をミックス!】

動画と俳句を組み合わせた「動画俳句の部」も開催していて、さらなる新しいカルチャーを生み出しています。地元の魅力を30秒以内の縦型動画と俳句で表現し、Instagramに「#動画俳句の部」をつけて投稿するというもの。

映像だけでなく、音楽やナレーションも加えられますし、テキスト読み上げもDMMのにじボイスなどクオリティの高いものが出ていますので、作った新俳句を読み上げてもらう動画なども作れます。

ただ、動画を作ってもらうというのはユーザーにとってハードルが高いので、かなりチャレンジングな企画となっている印象です。フォームに入力すると動画が自動で生成されるなど、ハードルを下げてあげるともっと伸びるのではないでしょうか。

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞 | 伊藤園新俳句大賞実行委員会
伊藤園 お~いお茶新俳句大賞 | 伊藤園新俳句大賞実行委員会

【動画で解説!】伊藤園 お~いお茶新俳句大賞 | 伊藤園新俳句大賞実行委員会

#ご褒美リンツ診断投稿キャンペーン | リンツ&シュプルングリージャパン株式会社

#ご褒美リンツ診断投稿キャンペーン | リンツ&シュプルングリージャパン株式会社
キャンペーン概要ご褒美時間とおすすめのリンドールを診断し、結果に応じたリンドールの試食クーポンをプレゼント
インセンティブ試食クーポンリンドールバッグ6個入 30名Yogibo Max Premium 1名星野リゾート宿泊券50,000円 1名
使用SNSX、Instagram

キャンペーンのポイント

【クーポンがもらえる!】

リンドールがバレンタイン商戦へ向けた診断コンテンツを公開しています。あなたにぴったりのご褒美時間と、おすすめのリンドールを診断してくれるというもので、結果画面から、おすすめのリンドールを試食できるクーポンがもらえます。

クーポンはアプリが無いと使えないため、アプリをダウンロードしてもらう施策になっています。さらに、クーポンを利用するには店頭でスタッフに見せる必要があるので、来店施策にもなっている一石二鳥の企画です。

また「#ご褒美リンツ診断」をつけて、診断結果をXに投稿すると、リンドール6個入りが当たるUGCキャンペーンも行っています。

【アプリインストールや来店施策も!】

Instagramでもキャンペーンを実施しています。こちらはあなたの「ご褒美時間」をシェアすると、ご褒美時間を楽しめるインセンティブがあたるというもの。

Instagramなので写真を投稿する必要があるわけですが、その部分への言及はなく、自由なお題となっています。若干ハードルが上がりそうですが、さすが人気のリンツ、たくさんの投稿がなされています。

レコメンド診断コンテンツの良いところは、診断を通じて一人ひとりのユーザーに最適な商品やサービスを提案することで、特別感を演出することが出来ることです。さらに本企画は、アプリをインストールさせたり、来店動機を作ったりと、非常に良くできています。

#ご褒美リンツ診断投稿キャンペーン | リンツ&シュプルングリージャパン株式会社
#ご褒美リンツ診断投稿キャンペーン | リンツ&シュプルングリージャパン株式会社

【動画で解説!】#ご褒美リンツ診断投稿キャンペーン | リンツ&シュプルングリージャパン株式会社

推しカラーハートバッグ投稿キャンペーン | リンツ&シュプルングリージャパン株式会社

推しカラーハートバッグ投稿キャンペーン | リンツ&シュプルングリージャパン株式会社
キャンペーン概要購入したバッグ、リンドール、自分の“推し”を一緒に撮影し、ハッシュタグ「#リンツ推しカラーハートバッグ」を付けてInstagramまたはXに投稿
インセンティブリンドールバッグ6個入 20名
使用SNSX、Instagram

キャンペーンのポイント

【推しカラーバックと自分の”推し”を一緒に撮影!】

リンツの全10色のハート型バッグ「推しカラーハートバッグ」の発売を記念したマストバイキャンペーン。リンツの店舗で「推しカラーハートバッグ」とリンドールを購入して、自分の推しと一緒に撮影し、「#リンツ推しカラーハートバッグ」を付けてSNSに投稿するというもの。

購買証明に商品写真というのは弱く、コンビニなどで買える商品は、店頭で買わずとも写真が取れてしまうネガティブ要素がありますが、「推しカラーハートバッグ」はリンツでしか売っていなく、写真を投稿したくなるような商品で、企画との相性が良いです。

【推しカラー投票も!】

推しカラー投票も行っていて、全10色という印象を強く押し出しています。1位のカラーに投票した人から、抽選でリンドール6個入りが当たるという内容です。

せっかくなら、1位になった「推しカラーハートバッグ」が当たるとすれば、欲しいカラーに投票されて、人気カラーのアンケートも獲得できるとも思いますが、特別感が減ってしまうというのもわかります。

投票方法は、それぞれのカラーのハッシュタグをX、もしくはInstagramの投稿に対してコメントをするというもの。LPではタップ1回でハッシュタグがコピーできて投票しやすいのですが、Instagram単体で見ると丁寧に説明があるものの、画像でしかハッシュタグがないため、参加ハードルが多少高くなっています。本文中にコピペ用のハッシュタグを並べてもよかったかもしれません。

好きなカラーを応援する楽しさに加え、SNS投稿を通じたブランドの認知拡大、店舗での購買促進を効果的に組み合わせています。さすがリンツ、バレンタインは気合が入ってます。

推しカラーハートバッグ投稿キャンペーン | リンツ&シュプルングリージャパン株式会社
推しカラーハートバッグ投稿キャンペーン | リンツ&シュプルングリージャパン株式会社

【動画で解説!】推しカラーハートバッグ投稿キャンペーン | リンツ&シュプルングリージャパン株式会社

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この記事を書いた人

村上 烈

株式会社NONAME Produce代表取締役。2006年8月、早稲田大学在学中に同社を設立。デジタルキャンペーン黎明期から18年以上にわたり、第一線でデジタルディレクターとして活躍。 キャンペーンコミュニケーション設計・戦略を武器とし、SNSの各種プラットフォーム(X〈旧Twitter〉、Instagram、TikTokなど)と連動したキャンペーンの企画・制作を手掛ける。 2020年からはYouTubeにて、SNSキャンペーンの手法や最新トレンドを解説する動画を1000本以上投稿。APIを活用したウェブ技術とクリエイティブデザインを組み合わせた手法を強みとし、その独自の知識と経験を基に、現在では「WEBキャンペーンシステム Aha!」「Xキャンペーン支援ツール BirdCall」「Instagramキャンペーンシステム ImStar」などの自社サービスの設計・統括を行う。