n2p blog
キャンペーンやSNSの
"ためになる"情報を
執筆しています。
【週刊】キャンペーンサイト/WEBプロモーション事例と考察2024/12/16-12/20

公開日:2025/01/24
キャンペーンサイト制作を得意とする我々が、他社のキャンペーンを見て、企画と制作でどこがタメになるか、最近のトレンドはなにかを収集・分析していきます。WEB担当者がどのようなキャンペーンを行うか検討するときに活用していただければ幸いです。2024年12月第3週は5個!
京都で出会いし若き蛇姫|JR東海

キャンペーン概要 | LINEを使用し京都市内の4つの神社にある謎を見つけ出し、謎を解くと次の展開がLINEを通じて案内され、物語が進行するコンテンツ |
インセンティブ | 4つの神社の謎+最後の謎をクリアでオリジナルエコカイロ(巾着付)、新幹線謎+2つ以上の神社の謎のクリアでオリジナルサーモタンブラー(蓋付)をプレゼント |
使用SNS | LINE |
キャンペーンのポイント
【神社を巡って謎解き!】
JR東海による、京都を舞台にしたリアル謎解きイベント「京都で出会いし若き蛇姫」は、「そうだ 京都、行こう。」キャンペーンの一環で開催されています。
上賀茂神社や下鴨神社といった由緒ある神社を巡る、LINEを活用した謎解きコンテンツで、歴史や文化的背景を知りつつ、観光を楽しんでもらうプロモーションです。
呪いで蛇の姿に変えられた姫が、人間の姿に戻るために「霊験あらたかな神社」の試練に挑むというストーリーで、プレイヤーはその相棒として謎解きの旅に巻き込まれるという設定です。
謎解きは京都市内の神社での手掛りがないと前に進めないので、よくできた観光プロモーションコンテンツになっています。
【新幹線の中でも謎解き!】
さらに、東海道新幹線の「推し旅」の仕組みを活用した、新幹線の車内で行なえる謎解きが用意されています。「推し旅」は、いろいろなIPとコラボしているコンテンツで、新幹線の走行速度とGPSによって、車内だけで楽しめるというのを実現しています。
スタンプラリーと違い、謎解きをしながら現地を巡ることで、スマホと現実が連動する仕組みになっています。ストーリーもしっかりしているため、感情移入しやすいのもポイントです。


【動画で解説!】京都で出会いし若き蛇姫|JR東海
みんなでバリボリキャンペーン | 三幸製菓株式会社

キャンペーン概要 | レシートマストバイを中心に、Xでのフォローリポストキャンペーンや当選確率が2倍になる懐かし文字解読チャレンジクイズを開催 |
インセンティブ | 昭和、平成、令和を感じられるギフトが抽選で300名に当たる |
使用SNS | X |
キャンペーンのポイント
【ギャル文字やポケベル打ちが楽しめる!】
「世代を超えてみんなで楽しもう」のタイトルで、昭和・平成・令和の各時代をテーマに、世代ごとの懐かしさや共感を通じ、あらゆる世代にアプローチしています。
異なる時代のテーマを用意することで、「昭和ってこんな時代だったんだよ」「これ、平成時代に流行ってたよね!」といった世代間の会話やコミュニケーションを生みつつ、「どの時代にも三幸製菓のお菓子があった」と、ブランドの存在感や信頼感を醸し出してます。
そんな時代を分かりやすく伝えるべく、キャンペーンサイトには「懐かし文字モード」が用意されていて、インセンティブ紹介を「ギャル文字」と「ポケベル打ち」に変換して楽しむ事ができます。
【懐かし文字の解読で当選確率が2倍!】
Xでのフォロー&リポストキャンペーンも行っていて、レシートマストバイの認知拡大に貢献しています。さらに、「懐かし文字」の解読クイズの答えをフォームから回答し、正解すると当選確率が2倍になるキャンペーンも行っています。
三幸製菓のお菓子を通して、世代ごとのアイテムやテーマがきっかけで、「昔の話」や「時代の違い」について自然と会話が生まれるストーリーです。それを軸にコンテンツを充実させ、購買に向かわせるレシートキャンペーンに着地させています。


【動画で解説!】みんなでバリボリキャンペーン | 三幸製菓株式会社
彩雲♡カメラ|株式会社ファイントゥデイ

キャンペーン概要 | ARカメラから撮影した写真をXにハッシュタグ付きで投稿するとコラボボトルのシャンプーなどが当たる |
インセンティブ | プラストゥモロー スムース シャンプー&トリートメントセット ME:Iコラボデザイン 各25名プラストゥモロー モイスト シャンプー&トリートメントセット ME:Iコラボデザイン 各25名 |
使用SNS | X |
キャンペーンのポイント
【ハートの雲間から撮影!】
ヘアケアブランドの「+tmr(プラストゥモロー)」が、「彩雲♡カメラ」というARを活用したコンテンツを提供しています。
「彩雲♡カメラ」はハートの雲間からのぞく写真を撮影できるというもので、彩雲カラーはスムース、モイスト、ブレンドの3種類から選択できます。撮影した写真を、公式Xアカウントをフォローし「#遊んでGETプラストゥモロー」を付けて投稿すると、シャンプー&トリートメントセットが当たります。
さらに、彩雲の世界を駆け抜けながら、チューブをタンパク質でみっちり埋めていくランゲーム「みっちりGoGo!」と、彩雲の空に浮かぶ風船で、鳥に邪魔されないよう可愛いバスグッズを吊り上げるバランスパズルゲーム「ふわふわキャッチャー」の、ゲームコンテンツも公開されています。
どちらも公式Xアカウントをフォローして、プレイ結果を「#遊んでGETプラストゥモロー」を付けて投稿すると応募完了となるプレゼントキャンペーンも実施されました。
【ARコンテンツやゲームを通じてリアルイベントへ!】
ARカメラも、2つのゲームも、ハッシュタグ「#遊んでGETプラストゥモロー」と同じ。
これは3つのデジタルコンテンツで話題化を図り、「tmr playland」というポップアップイベントへ来場を促すのが狙いです。
イベントは「彩雲♡カメラ」を体験できるフォトブースや、コラボムービーの世界観を再現したコンテンツなどがあり、体験を通じて商品訴求ができるものになっています。
ゲームは視覚、聴覚、操作を通じてユーザーをコンテンツに引き込む事ができ、長い時間コンテンツを楽しませることができます。
ランキングなども繰り返しゲームをやってもう要素として有効です。


【動画で解説!】彩雲♡カメラ|株式会社ファイントゥデイ
モスチキンメロディ~サクッとかなでよう♪~|株式会社モスフードサービス

キャンペーン概要 | リズムゲームのスコアをXにシェアする事ができる。自分で音楽を作れるモードも。 |
インセンティブ | なし |
使用SNS | X |
キャンペーンのポイント
【モスチキンの魅力を体験するリズムゲーム!】
モスバーガーが、モスチキンのサクサクとした食感を音楽ゲームとして楽しめる、新感覚のコンテンツを公開。「サクサク」の食感というモスチキンの特徴を、音(サウンド)として体験させる新しいアプローチで、記憶に残りやすくしています。
リズムゲームはデジタルネイティブ世代や若年層に人気のジャンルなので、若い世代にモスチキンを知ってもらい、ブランドとの接点を増やすことが目的でしょう。
【自分だけのメロディを作成できる!】
「ライブモード」と「フリープレイモード」と2つあり、基本はリズムゲーム形式で、流れてくるマークに合わせてタイミングよくタップするもの。「ライブモード」は3つの規定音楽をプレイし、結果をXにシェアすることができます。「フリープレイモード」は、ドレミファソラシドの音を自由に選び、自分だけのメロディを作成できるというもので、こちらも演奏を録画しSNSにシェアすることが可能。
モスチキンを「ただのフライドチキン」ではなく、「楽しく、体験的な商品」として位置づける戦略です。クリスマスに売れる商品だからこそ、クリスマス感のある曲とともに楽しんで食べてほしいという思いが伝わります。


【動画で解説!】モスチキンメロディ~サクッとかなでよう♪~|株式会社モスフードサービス
#甘酒違いが分かる人キャンペーン|森永製菓株式会社

キャンペーン概要 | 森永甘酒を1点以上購入し、レシートの画像を応募フォームから送信すると応募完了。4人のプロの感想から共感したものを選びXにシェアすると、当選確率2倍になる。 |
インセンティブ | 抽選で100名様に「至福の甘酒」が当たる |
使用SNS | X |
キャンペーンのポイント
【プロが語ることによる説得力!】
茶道家、和菓子作家、落語家、バリスタの、異なる分野のプロフェッショナル4名が、それぞれの専門性から「甘酒」の魅力を評価するといった内容で、キャンペーンを展開しています。
茶道家の繊細な味覚、和菓子作家の甘味のバランス感覚、落語家の親しみやすさと語り、バリスタの香りや風味への鋭い視点により、伝統的な飲み物「甘酒」が多面的に語られ、ただの商品説明ではなく、一つの文化的ストーリーが作られています。
このストーリーによって茶の席での楽しみ方、和菓子との相性、落語の背景にある庶民文化とのつながり、そしてコーヒー文化との意外な調和など、「甘酒」を新たな視点で再発見させることで、話題化を目指しています。
【至福の甘酒が当たる!】
ストーリーに加え、「至福の甘酒」というインセンティブでキャンペーンにブリッジし、レシートマストバイ形式で購買につなげてます。さらに応募後、4人のプロの感想の中から共感したものを選びXに投稿すると、当選確率が2倍となります。
応募フォームのURLをみるとASPのフォーム機能を使っているようなので、OCRやX収集はなさそうです。キャンペーン終了後目視で拾い上げる、安価なものに仕上げています。
「おいしい」「美味しさが違う」と言うのは簡単ですが、どのプロの感想に共感するかを糸口に、プロの視点から再定義し、単なる「飲み物」ではなく「体験」として訴求しています。

