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【週刊】キャンペーンサイト/WEBプロモーション事例と考察2024/11/11-11/15
公開日:2024/12/13
キャンペーンサイト制作を得意とする我々が、他社のキャンペーンを見て、企画と制作でどこがタメになるか、最近のトレンドはなにかを収集・分析していきます。WEB担当者がどのようなキャンペーンを行うか検討するときに活用していただければ幸いです。2024年11月第3週は5個!
Mr.都市伝説 関暁夫が挑む!「リプトン x ピラミッド」に隠された謎! │ リプトン
キャンペーン概要 | ティーバッグとピラミッドの謎に迫る短編動画『The Mystery of Lipton‘s Pyramid』が公開されています。 |
インセンティブ | なし |
使用SNS | なし |
キャンペーンのポイント
【本当にエジプトまで行ってる!】
「信じるか信じないかはあなた次第」でおなじみの、Mr.都市伝説 関暁夫をメインに据えたデジタルプロモーション。
リプトンイエローラベルの代名詞「ピラミッド型ティーバッグ」と、ピラミッドに隠された意外な関係を暴くという都市伝説を作り出し、バカでインパクトあるものに仕立て上げています。
基本的には陰謀論ビジネスをお笑いでカバーしたパッケージで、デマを面白おかしく伝えるという時点でかなりマイナスアドバンテージがありますが、炎上の可能性も含めて話題化を狙っています。
コンテンツはリプトン公式YouTubeによる動画で、わざわざエジプトまで行って撮影した、「リプトンとピラミッドによる新たな紅茶時代が幕を開けるまで」の全3エピソードがアップされています。
【やばめの人起用で話題化に挑む!】
SNSキャンペーンなどはやっていませんが、動画サイズを正方形にしたX投稿はあります。
若干ネガティブなコメントもありますが、Youtubeでは概ね前向きに楽しんでいる方のコメントがたくさんついており、CMにしてはグッドボタンもかなりの量を抑えれているので、話題化としては成功なのではないでしょうか。
バカでインパクトのある企画で、話題化を狙うにはクライアントにも覚悟が必要です。これを提案し、突破した広告代理店に拍手を送りたいと思います。
【動画で解説!】Mr.都市伝説 関暁夫が挑む!「リプトン x ピラミッド」に隠された謎! │ リプトン
第一回ドつまみ総選挙 │ ドンキホーテ サントリー
キャンペーン概要 | おつまみとお酒のコンボに簡単なアンケートに答えて投票し、投票結果をXにシェアすると抽選で賞品が当たる |
インセンティブ | 8種のおつまみが入った特別セット 100名 |
使用SNS | X |
キャンペーンのポイント
【Z世代を狙ったキャンペーン!】
ニッセイ基礎研究所の調査によると、20代の飲酒率は20年前と比べて減っているようです。あえてアルコールを飲まない、飲むとしても少しだけ楽しむ「ソバーキュリアス」というライフスタイルが、数年前から欧米の若者を中心に広がっているそう。
本キャンペーンは、Z世代をターゲットにするドン・キホーテと、お酒を飲んでほしいサントリーが手を組んで、Z世代に対してもっとお酒を楽しんでほしいということを伝える内容。
おつまみとして優秀なドン・キホーテのオリジナル商品ブランド「情熱価格」の中から8商品を立候補者にして、それぞれ最適なサントリーのお酒とタッグを組み、総選挙を行っています。
【NO.1「ド」つまみを選ぶ!】
立候補者の、演説動画や選挙ポスターにある「投票する」ボタンから、簡単なアンケートに答えると投票完了。投票結果をXシェアすると、おつまみセットが当たります。また、1位になったおつまみは、数量限定でいつもより安くなるそうです。
規約が無いのが気になりますが、問い合わせ窓口があるので、なにかあればそちらで対応するのでしょう。
シェアを見ていくと、ハッシュタグのみでメンションはありません。Xの規約に触れそうなのと、収集が大変そうだと思いますが、Z世代にはこれくらい気楽な感じが刺さるのでしょう。
おじさん世代もドンキつまみはついつい買ってしまいますが、容量が多くて毎回余らせてしまいがち。そこにお酒のベストマッチを教えてくれて、消費させてくれる、ステキなコミュニケーションを考えているプロモーションです。
【動画で解説!】第一回ドつまみ総選挙 │ ドンキホーテ サントリー
井村屋 肉まん・あんまん60周年 特設サイト │ 井村屋株式会社
キャンペーン概要 | 子供向けのミニゲームや商品シールとレシートを活用したマストバイキャンペーンを開催 |
インセンティブ | JCBギフトカード10,000円分 60名井村屋商品3,000円分詰合せ 660名 など |
使用SNS | なし |
キャンペーンのポイント
【60周年を盛り上げる!】
井村屋の主力商品「肉まん・あんまん」が60周年を記念した、WEB CM、ミニゲーム、マストバイキャンペーンを展開しています。
周年キャンペーンらしく、60年間の歴史を辿ることができる「肉まん・あんまんヒストリー」や、キャラクター紹介、「イカスミまん」の復刻販売、アレンジレシピなど、時代の移り変わりがわかるコンテンツが並んでいます。
スペシャルコンテンツとして、なかやまきんに君のギャグを活用した「いむらヤー!」のWEB CMが公開されています。
ミニゲーム「ひねって肉まん・あんまんファクトリー」は少し難しいものの、結果をXにシェアできる子供向けコンテンツになっています。
【ゲームはストックコンテンツにして楽しもう!】
購買にもつなげるため、ハガキやWEBでのマストバイキャンペーンを行っているのですが、ハガキで応募したほうがインセンティブが豪華という特徴があります。これはWEB応募を嫌っているわけではなく、参加ハードルによるもの。
ハガキは商品についている応募マークを7枚集めるという春のパンまつり的なオールドスクールなやり方で、WEBはレシート1枚で1口応募できるようになっています。
ハズレた方の中からWチャンスとありますが、特別な条件などはありません。2個目のインセンティブなだけの気もしますが、インパクトを乗せるためにWチャンスとつけているのでしょう。
ゲームコンテンツは今後置いておくこともできるストックコンテンツなので、1回作って終わりではなく、今後これを使ったXキャンペーンなどを展開できます。
【動画で解説!】井村屋 肉まん・あんまん60周年 特設サイト │ 井村屋株式会社
ドドドドドカーンと!キャンペーン │ 競輪公式投票CTC
キャンペーン概要 | 競輪Gレースゲームに参加し、ゲーム結果をXに投稿すると現金が当たるキャンペーン |
インセンティブ | 1位の中から抽選で10万円を5名にプレゼント。2位以下が応募できる1万円コースも。 |
使用SNS | X |
キャンペーンのポイント
【結果をXにシェアすると10万円当たる!】
知らない人はわからない「CTC」という言葉が全面に押し出されてます。これは競輪の電話・インターネット投票を取り扱う団体、またはその電話投票サイトの名称だそうです。
競輪では、この「CTC」を使うと現金をプレゼントするような施策をたくさん行っているのですが、今回のようなゲームコンテンツは珍しいです。
ドット絵で描かれたメインビジュアルが可愛いく、筆者も広告で流れてきて目に止まったので、おじさんウケも良いのでしょう。
ゲームは競輪Gレースになっていて、1位になったスコアをXでシェアすると抽選で10万円が当たります。ユーザー同士で競わせることではなさそうです。
【ゲームコンテンツは使い回しができる!】
ゲームコンテンツは使い回しができる一方、開発にコストがかかりますが、このキャンペーンは2週間と期間が短くもったいないなと感じてしまいました。
知らないだけで、もしかしたら何度もプレゼントキャンペーンに使われているゲームコンテンツなのかもしれません。
【動画で解説!】ドドドドドカーンと!キャンペーン │ 競輪公式投票CTC
#雪見のばしチャレンジ │ 株式会社ロッテ
キャンペーン概要 | 「雪見だいふく」を、どのくらい伸ばせるかをチャレンジしTikTok、Instagram、Xいずれかに投稿するコンテスト |
インセンティブ | チャレンジ賞 計100名1名につき、雪見だいふく10個大賞 計4名1名につき、雪見だいふく20個 |
使用SNS | TikTok、Instagram、X |
キャンペーンのポイント
【たくさん伸ばしてSNSに投稿!】
11月18日の「雪見だいふくの日」を記念して、去年2023年に行われた「雪見のばしチャレンジ」が帰ってきました。CMキャラクター歴4年になる「もちなな」こと森七菜さんを主軸に、雪見のばしチャレンジを改めて説明しています。
雪見のばしのコツは、常温で8分待つ、もしくはレンジで8秒温めた雪見だいふくを用意して、フォークを刺す位置に注意しながら、唇で優しく挟んで伸ばすといったポイントがあるそう。
動画を撮ってアップしてもらうというのはハードルが高く、なかなか投稿してもらえないという課題があるのですが、去年に引き続き行われているということは成果があったということでしょう。
【公式WEB広告に載れるかも!】
キャンペーンはコンテスト形式になっており、「とんでもなくのばせたで賞」「可愛くのばせたで賞」「カッコよくのばせたで賞」「みんなでのばせたで賞」の受賞者は、雪見だいふくの広告として正式採用されます。WEB動画広告として使用されるという、インフルエンサーへの挑戦状的インセンティブです。
また、「チャレンジ賞」という枠もあり、WEB動画に使用される事に抵抗ある人も参加しやすくしています。応募方法ではTikTokが一番上になっています。動画ということもありTikTokに投稿してほしいのでしょう。
PCでハッシュタグ投稿の件数を見ると現状161件。PR動画も非常に多く、去年の分も入っている可能性が高いので、少し辛い状況です。一方Instagramでは500件以上とかなりの数が上がっており、Instagramのほうが相性が良さそうなことが分かります。
TikTokはPR投稿で認知拡大、InstagramやXでUGCコミュニケーション、という形が昨今標準になっていると思われます。TikTokで有名になりたいと思っている方もたくさんいると思われるところから名前を売れるようにしているのもいい形です。