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【週刊】キャンペーンサイト/WEBプロモーション事例と考察2024/8/19-8/23
更新日:2024.11.07 (公開日:2024/09/20)
キャンペーンサイト制作を得意とする我々が、他社のキャンペーンを見て、企画と制作でどこがタメになるか、最近のトレンドはなにかを収集・分析していきます。WEB担当者がどのようなキャンペーンを行うか検討するときに活用していただければ幸いです。2024年8月第3週は5個!
「中華」×「オムライス」キャンペーン|カゴメ株式会社
キャンペーン概要 | LINE友だち登録後、ミッション3つクリアすると応募できる |
インセンティブ | えらべるPay1,000円分 100名様 |
使用SNS | LINE |
キャンペーンのポイント
【3ミッションクリアで応募!】
カゴメ業務用サイトで実施された、「中華」✕「オムライス」キャンペーン。
中華✕オムライスの提供店一覧や、「カゴメ流!町中華オムライス」のレシピが公開されています。
キャンペーンへの参加には、カゴメ公式アカウントのLINE友だち追加が必要です。LINEのトーク画面上にあるメニューバナーをクリックしてキャンペーンサイトを表示すると出てくる3つのミッションをクリアすると応募が可能となります。
【店頭誘引に効果的なキャンペーン!】
ミッション1は対象のオムライス提供店に訪問して、二次元バーコードを読み取るというもの。対象店舗は複数ありますが、東京は東側に多い印象です。
ミッション2はLINE上でのアンケート回答、ミッション3はLINE公式アカウントに飛ぶだけでクリアとなる模様。
ミッション2・3はキャンペーン期間中一回だけですが、ミッション1の来店は1日1回二次元バーコードを読めば応募できるようになるので、店舗へのリピート施策にもなっています。
業務店向けキャンペーンは店舗との連動が大事ですが、卸しているところ全店舗になると管理含めて大変になってしまうので、中華✕オムライスというかなりセグメントされたところを対象にすることによってキャンペーンをわかりやすくしています。
【動画で解説!】「中華」×「オムライス」キャンペーン|カゴメ株式会社
カルビー創立75周年 フォトコンテスト|カルビー
キャンペーン概要 | 公式Instagramをフォローし、#カルビーとのおいしい一瞬をつけて写真投稿をしてもらう。各賞は、カルビーグループ国内17拠点ごとに従業員投票を実施し選出。 |
インセンティブ | 合計17名の方に、各賞として「カルビーグループ商品詰め合わせ」1セットをお届け。詰め合わせは各拠点の製造商品、ご当地商品を予定。 |
使用SNS |
キャンペーンのポイント
【創立75年を記念したフォトキャンペーン!】
1949年に広島県で創立したカルビーが、75周年を迎えたことを記念して、Instagramでお客さまの「カルビー商品が食べたくなるひととき」の写真を投稿してもらうフォトコンテストを行っています。
75周年プロジェクトの中の1コンテンツではなく、フォトコンテストのみ開催のようです。大々的な打ち出しではないですが、社員一丸な企画で、各工場・原料調達拠点の従業員投票で各賞を選出したり、入賞インセンティブは各拠点でつくる商品になっています。
それぞれどの商品がどの工場で作られているかもわかり、あまり知られていないカルビーの一面を知ることができます。
各商品では何度もフォトコンテストをやっているのですが、カルビーグループ全体で行うフォトコンテストは今回が初めてだそうです。
【企業の魅力を伝えたい!】
キャンペーンスキームはシンプルで、「#カルビーとのおいしい一瞬」をつけてInstagramに投稿するというもの。カルビー側の思いは伝わってくるものの、ユーザーから見えるインセンティブに魅力を捉えづらく、投稿テーマもふわっとしているので参加モチベーションには至ってないかもしれません。
カルビーグループ内のたくさんの会社との調整や撮影などで大変な分、ユーザーに届きづらくなってしまっている印象です。
75年やってきた会社の魅力を伝えたいという想いが非常に伝わります。周年企画としてユーザーとコミュニケーションを取るのはとてもいいことです。
【動画で解説!】カルビー創立75周年 フォトコンテスト|カルビー
カフェオーレ ちゅ〜っとスタート新生活キャンペーン|江崎グリコ
キャンペーン概要 | カフェオーレ三本購入のレシートをアップロードする |
インセンティブ | 抽選で1000名様にリサ・ラーソンのコースターが当たる |
使用SNS | なし |
キャンペーンのポイント
【システム障害でキャンペーン時期が大幅変更!】
デジタルプロモーションラボでは社員から上がってくる面白そうなキャンペーンをピックアップし解説しているのですが、本キャンペーンの夏には違和感のある「スタート」「新生活」のワードに反応してしまいました。
もともとは4月1日から5月31日までの、いわゆる新生活に行われる想定のキャンペーンだったようですが、9月7日まで延長されています。というのも、4月におきたシステム障害により商品の流通が滞り、店頭に並んでいない状態が続いてしまったからです。
【商品が店頭から消えた!?】
システム障害は江崎グリコの基幹システム移行トラブルが原因で、新しい物流、販売、会計システムを導入した際にエラーが出て、チルド食品17品目が出荷できなくなったというもの。
当初は6月中に出荷再開としていたのですが、カフェオーレなどは8月6日まで出荷できず、キャンペーンは実質8月6日から9月7日の実施となりました。また、この障害により売上は150億円の下方修正となったそうです。
コロナ禍でも商品の流通がうまくいかず、キャンペーンがずれこんだり、対象商品の供給が不安定ということがありましたが、このような大規模障害で商品が4ヶ月も店頭からなくなるというのは見たことがありません。キャンペーン事務局も大変だったと思われます。
【動画で解説!】カフェオーレ ちゅ〜っとスタート新生活キャンペーン|江崎グリコ
SUMMIT CUP(サミットカップ)2024|サミット株式会社
キャンペーン概要 | メーカー32社による自社商品を使ったレシピをトーナメント形式でX投票を行う |
インセンティブ | 優勝した企業の優勝凱旋セール |
使用SNS | X |
キャンペーンのポイント
【人気メーカー32社の本気のメニュー対決!】
人気メーカーがトーナメント戦でメニュー対決を行う「サミットカップ 2024」が今年も開催されています。2023年は16社がエントリーしていたのですが、2024年は倍の32社がエントリーしています。メインビジュアルも各メーカーの社長が登場し、自ら撮影スタジオに行って撮影しているであろう事が伺えます。
これほど色んな会社を巻き込んだプロモーションはあまり見たことがありません。
対決方式も自社商品を使ったメニューで、一回戦は「社長が自宅で食べている自社商品を使ったメニュー」と、各社の代表取締役が顔出しで参戦しているのも熱いところ。
また、サミット社長の服部さんはレフェリー的立ち位置ですが、後ろ姿のみでレフェリー感を演出しています。
【店頭+X投票キャンペーン!】
キャンペーンスキームは投票キャンペーンで、店頭もしくはXで投票を行うことができます。これを見たら店頭でのプロモーションが気になってお店に行ってしまいそうです。
また、インセンティブは優勝した企業の優勝凱旋セールとなっていて、応援している会社に投票したくなります。
Xに投票すると、Xでの速報を見ることができ、勝敗によって社長の写真が変わります。つまり、少なくともスーツバージョンのKV用、一覧用、そして投票時のコスプレ、勝ち負けの写真が必要で、32社の社長を集めて撮影していると思うと並々ならぬ気合を感じます。
32社もあると投票も長丁場で3ヶ月ほどのキャンペーンですが、おそらく勝ち上がっていくごとにお題が変わり、社長の写真も変わるのではないかと思います。一回戦が9月9日で終わり、二回戦が10月頭からなのでその間に撮影があるのではないでしょうか。
【動画で解説!】SUMMIT CUP(サミットカップ)2024|サミット株式会社
レッツ!グミニケーション 9月3日はグミの日 | 日本グミ協会
キャンペーン概要 | グミタイプ診断やインフルエンサーによるコンテンツが盛り沢山 |
インセンティブ | なし |
使用SNS | なし |
キャンペーンのポイント
【グミに関するコンテンツが盛りだくさん!】
「9月3日はグミの日」とした、グミを発売しているメーカーを取りまとめた日本グミ協会によるメーカー串刺しプロモーションです。今年は「レッツグミ二ケーション」という打ち出しで行っています。
「GUMMIT」という括りで春日井製菓、カバヤ、カンロ企業、UHA味覚糖など、グミメーカーが競合の枠を超えて活動しています。
以前は各会社名を全面に打ち出した、企業コラボのようなスキームでしたが、「GUMMIT」という名が売れてきたということなのでしょう、独自のコンテンツを盛りだくさんにしています。
【93タイプ診断できる!?】
メインコンテンツはグミタイプ診断。食感質問9問、グミ質問3問の計12問に答えると、性格を93タイプに分類してくれます。
性格診断は16パターンが多く、それに性別をかけた32パターンの診断結果が多く見られる中、グミに合わせた93タイプはかなりの量です。結果も充実した内容で、これを93個管理していくのは大変だったと思われます。
さらにGUMMIT参加メーカーのグミが、食感(ハードorソフト)と、誰にオススメか(王道 or 玄人)という視点で分類された「メーカー横断グミ食感マップ!」も公開。そのほかにも、タレント・インフルエンサーから構成される日本グミ協会名誉会員による「推しグミ棚」がプレゼントされるXでのフォロー引用リポストキャンペーンも行っています。
全体的に細かい説明や成り立ちを省いて、シンプルにコンテンツを見せるようにしているところがいい意味で引っかかりました。