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鍵はファシリテーター!本当に意味のある【ブレスト】の進め方

プロジェクトが息詰まった時、ブレストで自由な意見を発散して新たな考えを見出すことがありますよね。ブレストとは「ブレインストーミング」という参加者が自由にディスカッションしてアイデアを出す会議のことを指します。フラットな関係から議論を交わせる貴重な機会でもあるので、積極的にブレストを活用していきたいものです。

しかし、闇雲に意見を述べるだけではプロジェクトを前進させるような結果は得られません。それでは時間がもったいないですよね。今回は意味のあるブレストにするために効果的なルールと会議の進め方をご紹介していきます。

ポイントを意識して自由ながらも意義のあるブレストを行いましょう。

ブレストに欠かせない4つのルール

 思いつきでディスカッションするブレストにもいくつかルールがあるのはご存知ですか?

「ブレストは自由に発言する場だからルールなんて必要ない」という考えもあるかもしれません。しかし、より有意義な会議にするためには最低限のルールが必要なのです。

これからご紹介していくルールは自由な発言を促すためのものであり、自由度を制限するものではありません。より活発なブレストを実現するためにも意識してみてください。

ルール① 批評しない

ブレストにおいて最も大切なルールと言っても過言ではないのがこちら。ブレストで批判は厳禁です。自分の意見が否定された経験を持つと「また何か言われるのではないか?」と考えてしまい、外に出すことをためらうようになります。このような雰囲気でいい意見など出るはずありませんよね。

また、批評することで、結果的に意見の多様性が失われてしまいます。自由に様々な視点からの考えを集めるために行なっているのに本末転倒ですね。なのでブレストでは批評するのではなく、アイデアを深化させるアドバイスを意識しましょう。

ルール② どんな意見も歓迎する

ブレストとは既存の会議では得られない画期的な考えを発掘するものです。それなのに具体性や実現可能性を求めたら、凡庸な意見が集まるのは明白です。

通常の会議とは別に設けている場であるので、しっかりした提案ではなくアイデアベースの意見も受け入れられる雰囲気を作りましょう。

ルール③ 量を重視する

ブレストは大きな決定がなされる場ではないので高品質の提案は求められていません。完成度の高いアイデアを出そうと意識してしまうと、考えが縮こまってしまいます。これではブレストの意味がありませんね。

そこでとにかくアイデア量を重視しましょう。数多くのアイデアを絞り出そうと考えれば様々な角度から物事を見ます。そのため今まで浮かばなかった考えが湧き上がるかもしれません。

ルール④ 便乗を歓迎する

メンバー意見に便乗することで面白いアイデアを生み出してくれます。イノベーションの9割は既存のもの同士の組み合わせであると言われているように、他の人のアイデアに自分の考えをプラスすることで、別のアイデアが生まれることもあります。

0の状態から大量のアイデアを生み出すのは難しいことです。関連付けた考え方を推奨することで議論も活発になるでしょう。

成功するブレストの進め方

ブレストには簡単なルールがあることをご紹介しましたが、これらをチームに浸透させる人がいなければちぐはぐした会議になってしまいますよね。そこでファシリテーターが重要になってきます。

ファシリテーターはブレストにおいてもディスカッションを円滑に進め有意義なものにするために欠かせない存在なのです。そしてファシリテーターの役目は会議中だけではありません。準備段階から成功の可否がかかっているのです。

ここではファシリテーターとしてブレストを運営する際に意識する点を時系列でご紹介していきます。ポイントを抑えてブレストの際には議論をクールにまとめましょう。

ファシリテーターが意識すること【事前準備】

① 目的を定める・共有する

まずファシリテーターとして考えるべきことは「なぜブレストを行うのか」についてです。全く新しい提案が欲しいのか、プロジェクトの完成度を高めるスパイスが欲しいのか、ある程度方向性を固める結果が欲しいのかによって議論の方向性も変わります。そのため結論の具体性や幅の広さはあらかじめ確認しておきましょう。

そして目的が定まったら、参加メンバーに共有して、ブレストの内容をイメージした状態で当日臨んでもらいましょう。

② 参加メンバーの選定・決定

次に、ブレストに参加するメンバー選びましょう。メンバー選定の際に意識するポイントは「多様性」です。同じ視点を持った人だけで話し合っても議論は深まりません。なので、性別や年代、部署など全く異なる背景を持った人を集めるのが理想です。時には社外メンバーを加えて意見を聞いてみるのもいいかもしれませんね。

また、これらのメンバーを均一に選んでも良いのですが、先ほど定めた目的に応じて多少傾斜をつけるとより効果的な会議ができます。例えば、斬新さを求めるのであれば若手や他部門のメンバーを多めにするとよいでしょう。

ファシリテーターが意識すること【当日】

① 円滑な運営を心がける

ブレスト中は参加者がストレスなく意見を発散できるように努めましょう。そのためにまず大切なのが、議論の可視化です。ブレストには正式な会議と異なり明確なフローがないので、誰が何の話をしているか共有する必要があります。

1ヶ所に集まり話し合う場合は、ホワイトボードやふせんを使って考えをまとめていきましょう。理解を深めるために意見をカテゴライズするのもファシリテーターの役割です。

また、近年はより効率的なブレストをサポートするツールも充実しています。これらを利用することでオンラインでのブレストも可能となります。

こちらの記事でオススメのブレストツールをご紹介していますので、気になった方はご覧ください。

② 発言しやすい雰囲気を作る

メンバーが発言しやすい雰囲気を作り出すこともファシリテーターの役目です。先ほどご紹介した4つのルールを自ら率先して守り、フラットで自由な会話を引き出す必要があります。もし他のメンバーがルールを意識せず批判などをしてしまったとしても、うまくフォローして議論が萎まないように気を配りましょう。

③ 時間を管理する

ブレストが白熱すると時を忘れてしまうことが多々あります。参加メンバーには他のスケジュールもあるため、あらかじめ設定した時間を越えてしまうと関係各所に迷惑をかけてしまいます。そうならないためにファシリテーターとしてしっかり時間を管理する必要があります。

一方で、時間が余ってしまうのも勿体無いので、ファシリテーターとして深堀るポイントを指定したり、目標のアイデア数を設定するなどして時間内でより意義のある議論となるようにベストを尽くしましょう。

④ クロージングする

ある程度アイデアが出たらディスカッションをゴールへ導きましょう。ブレストをあくまでも「アイデアを吐き出す場」として捉えている場合は、結論を出す必要はなく終了して構いません。後日、プロジェクトに反映させたり、結果をまとめて上長に報告しましょう。

形にすることを求められた場合、どのアイデアを採用するか考える時間が必要なため、スケジューリングを工夫する必要があります。どのようにクロージングさせるか前もって考えておくとスムーズです。

【まとめ】

今回はブレストの基本的なルールや進め方についてご紹介していきました。自由な意見をだすブレストにも最低限のルールや効果的な運営方法があるんですね。

今までなんとなくブレストをしていて「おしゃべりの場」と化していたものでも、これさえ意識すれば意味のあるブレストに早変わり。ぜひ活用してみてください。