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【2019年】デジタルプロモーション "今"大切にしたいこと。最新事例3選

“デジタルプロモーション”というキーワードにビビッときたあなたへ。

これは、デジタルプロモーションに携わる人々が “今” 大切にしておきたい考え方や事例をご紹介する記事です。

「アイディエーション」「プロジェクトの遂行」の手助けになるような興味深いニュースを国内・海外問わず集め、考察や感想を添えてお届けします。

はじめに_“デジタル”ってどこがエライの?

01_ゴリッ…ボリ…馬の咀嚼音のASMR映像で誘客
ビジュアルだけでない、全方位的な広告デザイン〜

02_名探偵ピカチュウ全編(1時間42分)の海賊版がyoutubeに…?
〜悪いことしてそうで実はしてませんという拡散スイッチ〜

03_ネット回線が遅くてぼやいた瞬間に出てくる広告
〜デジタルならではの、広告表示タイミングの最適化〜

さいごに


はじめに_”デジタル”ってどこがエライの?

デジタルプロモーションという語にビビッときたのはなぜでしょうか。
デジタルってそんなにエライんでしょうか。

「低コストで集客効果が見込めるから」
「何度も修正ができるから」
「インターネットならでは拡散が見込めるから」
「時間・場所に左右されずにプロモーションできるから」


どれもメリットとしては間違いないと思います。
ただこれらに欠落している点は、受取手側の目線です。

デジタルの本当にエライ部分は、
受取手側一人一人に最適化されたコミュニケーションを実施できる点だと考えます。

「どんな情報を、いつ、誰に、どんな形で送るべきなのか」受取手の気持ちを想像し、それに沿うように柔軟にコミュニケーションを咨ることができるのが、デジタルの1番の価値ではないでしょうか。

ただ、受取手の気持ちを探る勘所は、一朝一夕では身につきません。
最初はある程度パッケージ化された広告システムの上で、受取手の気持ちを探っていくことが、結果を残しつつ次に繋げられる第一歩かもしれません。

そのための、n2pの広告システムを最初に少しご紹介します。
興味のある方は下記のリンクから目を通していただけると嬉しいです。

それでは、以下より2019年のデジタルプロモーション最新事例をピックアップしてご紹介していきます。


“デジタルプロモーション”2019年最新事例3選

ゴリッ…ボリ…馬の咀嚼音のASMR映像で誘客
〜ビジュアルだけでない、全方位的な広告デザイン〜〜

2019年4月

ケンタッキー州レキシントンの観光マーケティング施策。
レキシントンのホームページを訪れてみても、やるべきことtop10のコーナーでは最初に「ケンタッキーホースパークに行こう!」と書かれておりますし、ガイドアイデアのコーナーでも、「世界の馬の首都」に来たならば、馬の農場のツアーに参加するのは”must do”と書いてあります。馬推しがすごいです。
そんな馬推しのアツい思いをユニークな広告に落とし込んでいます。

ASMRは明らかに流行りですが、観光地誘客の施策としてはユニークです。
デザインというと、しばしば視覚情報に頼りすぎる部分があります。
ビジュアルだけでなく、音や動き、空間感覚、匂いなど、全方位的なデザインを意識した方が良いかもしれないなと思わせてくれる事例でした。

現地に行かないと体験できないような音をここまで鮮明に異国の地で聞くことができることや、
現地にいてもそれほど注意を払わないような事象に意識を向かせてくれるのも、デジタルの力ですね。


名探偵ピカチュウ全編(1時間42分)の海賊版がyoutubeに…?
〜悪いことしてそうで実はしてませんという拡散スイッチ〜

2019年5月

最近X(Twitter)で以下のようなツイートが流行りませんでしたか?

「ちょっとこれは…くずすぎるでしょ…」
「いい加減にしてくれって思うくらいクズだわ」
「クズにもいろいろあるが、ここまでおもいきりクズなのは初めて見た。あまりにクズすぎて爽快な気分にさえなるくらいのクズ。」
「あからさまなクズだった」

など、著名人含む多くの人が上記のようなコメントを添えて連鎖的にされている引用RTをパカパカと開いていくと、最後に以下のツイートにたどり着くという一連のツイート。

似たようなものに、「当たり屋の被害にあいました」とつぶやきながら猫が衝突してくる和み動画を投稿したものが、「許せませんね!」「なんてことだ!」などと引用RTされるようなものもあります。

なぜこれらが流行ったかという人間の心理にまでは、おいそれズカズカと踏み入れられませんが、
・普段全然怒らない人がちょっと怒っていたり、普段しないような悪いことをしているように一見見える。紐解いてみると全然そんなことはない。
・タネは大げさでなく、話題にしやすい軽い話題。ほっこりしたり可愛かったり。

というような共通点はあります。

名探偵ピカチュウも、「POKÉMON Detective Pikachu: Full Picture」というタイトルと1時間42分という再生時間から、流出した本編映像ではないかと思う人が多いはずです。
普段海賊版となど縁が無さそうな人が、「こりゃすごい…」などとこんな動画シェアしていたら、私ならすごく気になります。

広告がどう見えるかばかりでなく、
「誰が、どんな風に話題にして、それが別の人にどう見えるのか」
というのも大事な観点ですね。

ネット回線が遅いとぼやいた瞬間に出てくる広告
〜デジタルならではの、広告表示タイミングの最適化〜
2019年5月

Twitchやyoutube liveでゲームプレイ動画を配信している配信者が、回線の遅さにより「ファッキンインターネット!」などと叫んだり、配信を見ている視聴者が、接続遅い旨のコメントをした瞬間に表示される広告を、ベルギーの通信会社VOO Telecomが打ち出しました。

まさに困った瞬間に解決策がひょこっと顔を出すのですから、共感性はすごく高いです。
また、こっそりユーザーのデータがとられているのではなく、広告が出る原因がはっきりしてますので、何故かあまりに的確な自分向けの広告が出てくる、みたいな気味の悪さも無いですね。

広告配信タイミングの最適化は、デジタルの最大の強みでもあります。
上記の広告のように、プラグインを作成するまでいかずとも、
すでにパッケージ化された広告システムを利用して、生活者の行動の前後にスッと違和感なく入り込み、共感を訴求するような広告を制作することは可能です。

さいごに

2019年以降のデジタルプロモーションは、
・ビジュアルだけでなく全方位的なアプローチをしていくこと
・最初に話題にする人の姿勢や反応自体が広告になるようなもの
・広告表示タイミングを、より共感性が高い最適なタイミングにすること
がより重要になっていくかもしれません。

「おもしろい!の先を考え抜く」というコンセプトを元に、n2pは”デジタル”を駆使し、人々が欲しいタイミングで、響くクリエイティブを、最適な形で届けることを目指しています。

なにかご相談やご依頼がありましたら、ぜひ問い合わせフォームからご相談ください。

この記事を書いた人

村上 烈

株式会社NONAME Produce代表取締役。2006年8月、早稲田大学在学中に同社を設立。デジタルキャンペーン黎明期から18年以上にわたり、第一線でデジタルディレクターとして活躍。 キャンペーンコミュニケーション設計・戦略を武器とし、SNSの各種プラットフォーム(X〈旧Twitter〉、Instagram、TikTokなど)と連動したキャンペーンの企画・制作を手掛ける。 2020年からはYouTubeにて、SNSキャンペーンの手法や最新トレンドを解説する動画を1000本以上投稿。APIを活用したウェブ技術とクリエイティブデザインを組み合わせた手法を強みとし、その独自の知識と経験を基に、現在では「WEBキャンペーンシステム Aha!」「Xキャンペーン支援ツール BirdCall」「Instagramキャンペーンシステム ImStar」などの自社サービスの設計・統括を行う。

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