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その手があったか…!参考にしたい海外の観光プロモーション事例4選。

少しずつ春の風を感じるようになってきた今日この頃。
みなさんいかがお過ごしでしょうか。

雨にも負けず、風にも負けず、急激な気温の変化にも負けず、
今週も頑張っていきましょう!

さて今回は、思わず参考にしたくなる海外の観光プロモーション事例4選。
どの事例も素敵なアイデアがぎっしり詰まっていますので、
じっくり読んで頂けると幸いです。

雨がお酒に?メキシコ観光協会の行ったプロモーション


最初にご紹介するのは、ドイツのベルリンで行われたメキシコの観光誘致キャンペーン。

冬の間かなりの冷え込みがあり、
さらに同時期にかなりの雨が降るというドイツのベルリンで、

「極寒のベルリンを抜け出して、カラッと暖かいメキシコへ行きませんか?」

と呼びかけたメキシコ観光協会のMexico Tourism Boardは、
そうした呼びかけに際してAmazingな仕掛けを用意したのです。

それが、こちらのTequila Cloud。


https://adgang.jp/2017/03/140845.html から引用)


超音波加湿器でテキーラを霧状にして人工的な雲を作り、
それによってテキーラの雨を降らせるという、
お酒好きが考えそうな夢のような仕掛け…!

この装置はベルリンで展示されており、ベルリンで雨が降った際に
作動するようになっていたそう。

雨が降った際にのみ作動するといっても、
その時期のベルリンではほぼ毎日雨が降るため、
1日1回はテキーラの雨を降らせる雲が見られるそうです。

雨にうんざりしているベルリンの人々に、
カラッと晴れており、テキーラも美味しいメキシコへ
来てもらおうという、
人のないものねだり精神を強く刺激するキャンペーンと言えます。

中国観光客が27%も増加!?国民性に注目した英観光局によるユニークなプロモーション


お次に紹介するのは、
イギリス政府観光局が運営する
外国人観光客誘致プロジェクト「VisitBritain」が、
中国人観光客を誘致するために行った観光プロモーション。


https://adgang.jp/2015/07/101620.html から引用)



その内容は、
「イギリスを代表する観光地や建物の名前に、中国語のニックネームを
つけてください!」
と専用のwebサイト上で募集をかけるというものです。

この一風変わったプロモーションには、
わずか3か月足らずで13,000以上のアイデアが集まったそうです。

その中から一部抜粋してご紹介します。


例えば、
・バッキンガム宮殿とトラファルガー広場を結ぶ通りである「The mall」は、
国家行事を行う場所として用いられることから、
「The Queen’s Driveway(女王の私道)」に

・EU1の高さを誇るビル「The Shard」は
「Tower to Pluck the Stars(星を掴むタワー)」に


このように素敵なニックネームがたくさんのアイデアの中から
選ばれたわけですが、
このプロモーションの効果はそれだけではありませんでした。


この取り組みはテレビ報道やインターネットニュースで広く紹介され、
イギリスを訪れる中国人観光客の数は27%も増加したそうです。


なぜこのようなプロモーションによって
これだけの成果を生み出すことができたのか。

それは、「ニックネームをつけるのが好き」という中国人の国民性や
自分で名前を考えた場所には親近感がわき、
一度実際に訪れてみたいと心理的に感じるといった人間の欲求を
うまく利用したところにあると言えます。


国民性や人間の欲求をうまーく満たしてくれる、
非常に魅力的な観光プロモーションでした。

真冬にビーチルック!?
寒い冬にニューヨークで行われたフロリダ誘致プロモーション


最後にご紹介するのは、フロリダの人気リゾート地であるフォートローダーデール市の観光局が行った観光プロモーションです。


その名も“The Beach Look Good On You”(ビーチルックが似合うよ)


https://adgang.jp/2014/01/49321.html から引用)


キャンペーンの舞台となっているのは、
ニューヨーク市内のとあるバス停留所ですが、
真ん中の女性以外、全員が厚着をしているところから見て分かるように、
季節は冬。

ニューヨークの緯度は青森県とほぼ同じだそうで、そこからもどのくらい寒いか想像がつくと思います。


そんな中で水着姿でポーズをとっている女性は、
美しいという理由だけでなく非常に目を惹く存在です。


そしてその後ろに見えるのがビーチチェアー。
極寒のニューヨークで、ここだけ真夏のリゾートの雰囲気になっています。


非常に寒い中で見るこれらの光景とそこで目にする
常夏のフロリダの広告は、
「この寒いニューヨークから、この暖かそうなフロリダへ行きたい!」
と思わせてくれること間違いなしでしょう。

このプロモーションも、最初にご紹介したメキシコ観光協会による
プロモーションと同じように、
人のないものねだり精神をくすぐるものと言えます。

まとめ


今回ご紹介したこれらのプロモーションですが、
表現方法はそれぞれ異なり、それぞれ非常に面白いでものでした。

しかし、これらの根幹には共通して「人間の欲求をうまく満たしている」
というものがあったのではないかと思います。

表現方法を工夫することの大事さももちろんですが、
それ以上に「人が普段から何を求めているのか」を考えることの
大切さを学ばせてくれた海外の観光プロモーションでした。