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話題性だけじゃない!本当に効果のあった観光PR動画4選。


観光場所を決める際、多くの方が利用するのがインターネット。
株式会社セプテーニの運営する情報サイト「Webマーケティングガイド」で行われた旅行とインターネットの利用についての調査によると、旅行前に情報収集でインターネットを使う人は90.8%にのぼるそうです。(https://markezine.jp/article/detail/1056から引用)
その中でも最近よく話題になっているのが観光PR動画。
今回は、話題性だけではなく、<認知度の向上やふるさと納税額の増加をもたらす>など、本当に効果のあった観光PR動画からそのtipsをいただきましょう!☆


*認知度向上*
広告換算35億円以上の効果

最初にご紹介するのは大分県のPR動画、その名も「シンフロ」。
特に言葉はなく、大分県にある様々な温泉でシンクロが行われているという動画になっています。
出演しているのは、オリンピックメダリストである藤井来夏さんが主宰するプロのシンクロナイズドスイミングチーム「RAIKA ENTERTAINMENT」のメンバー。
本格的な演技に魅了されること間違いなしです。

このPR動画がもたらした効果:<認知度の向上>
YouTubeにて230万回再生を記録したこのPR動画ですが、このPR動画がもたらした効果として最も注目すべきは動画公開後の波及力です。
大分県によると、テレビや新聞で96件、雑誌で10件、ウェブサイトでは300以上も取り上げられ、そのPR効果は35億5000万円を超える額だったそう。
https://machi-log.net/?p=39114から引用)
話題になりやすいPR動画を制作することで、新たに広告費用をかけなくても認知度を向上することができることがわかります。

*訪問者数増加*
訪問者数が前年比約3倍に増加

次に紹介するのは滋賀県のPR動画「石田三成CM」。
石田三成という人物にスポットライトをあてたこの動画ですが、電通関西のアートディレクター・映像ディレクターの藤井亮さんとプランナーでコピーライターの小堀友樹さんによって制作が行われました。
NHK大河ドラマ『真田丸』の登場人物であった石田三成に注目し、三成を知ってもらうことで滋賀県をアピールしようと、このPR動画の制作に乗り出したそうです。(https://www.travelvoice.jp/20161216-79785 から引用)

このPR動画がもたらした効果:<訪問者数の上昇>
第1弾・第2弾合わせて計7本のPR動画を公開した結果、Web上での再生回数は計200万回を超える大ヒットとなったこのPR動画。
このPR動画がもたらした効果の中で 、今回最も注目したのは実際の観光客数の上昇です。
第2弾のPR動画の中で紹介された佐和山城ですが、前の年と比べ観光客数が289.9%となったそうです。
制作を手がけた藤井さんが挙げたヒットの理由の1つに、「自治体のパロディー的映像への理解があった」というものがありましたが、
このPR動画から、観光名所や名物などにこだわるだけではなく、動画だからこそできるPR方法を考えることが大切です。

*低予算で好効果*
1万円以下の制作費で4.7万回再生を記録

次に紹介するのは長野県小諸市のPR動画「小諸がアツ・イー 本編」。
浅間山から現れた「黒装束の悪の集団」に襲われた女性アナウンサーを、地産地消推進キャラクターである小諸市のゆるキャラ「こもろん」が救うという物語になっています。
面白いのがその救助方法。
悪の集団に小諸市の特産品を食べさせることによって、 悪の集団に良心を取り戻させるというものです。

このPR動画がもたらした効果:<低予算で好効果>
4万7000回と今まで紹介してきたPR動画と比べると少ない視聴回数のこの動画ですが、何と言っても驚きなのが制作費用の安さ。
業者に委託せず、出演・撮影・編集全て企画課の職員さんによって行われたということで、制作費は衣装代の9500円のみだそうです。
テレビCMマーケティング会社「テムズ」が主宰する「ぐろーかるCM大賞」特別賞の1部門であるコスパ賞にも選ばたこのPR動画ですが、驚くべきポイントはこのPR動画がもたらした効果にあります。
この動画が公開されたことにより、小諸市へのふるさと納税額はなんと約8倍に増加。
動画の中で悪の集団が食べていた特産品に心を奪われた人が数多くいたことが見受けられます。
このPR動画からは、低予算であっても内容を工夫することで大きな効果を得ることができることがわかります。

*納税額の増加*
ふるさと納税額が10倍近くに増加

https://www.youtube.com/watch?v=AjRPdeHCZwA

最後に紹介するのは岐阜県関市のPR動画「もしものハナシ」。
野菜をチョップで切ろうとする主婦、ガムテープで髭を抜く中年男性、
お客さんの髪を口で噛みちぎる美容師など、衝撃的な行動をする人々が次々と登場する動画になっています。
人々に衝撃的な行動を引き起こさせてしまう原因、それは「刃物がこの世界にないこと」です。
岐阜県の中央部に位置する関市は、刃物製品出荷額の全国シェアでは、包丁で約5割、理髪用刃物で7割を占めるなど日本の刃物産業を間違いなく支えています。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000015656.html から引用)
にもかかわらず関市が刃物の街だということが知られていません。
特に20~30代の若年層における知名度が低く、こうした状況を改善するために作られたのがこの動画です。

このPR動画がもたらした効果:<ふるさと納税額の増加>

再生回数は36万回を超え、テレビ40件、Webニュース250件超と、全国への情報発信を行うことにつながったこの動画。
その中でもこのPR動画がもたらした効果として注目するのは、ふるさと納税額の増加です。
このインパクトのあるPR動画によって、関市へのふるさと納税額は10倍近くに増加したそうです。
その他にも、関市で開催される「刃物まつり」の売り上げ増などの効果もみられたとのこと。
関市民の認知率が7割を超えるこのPR動画からは、ただ特産品を紹介するのではなく、人々の話題になりやすい動画を制作することの必要性を感じることができます。

まとめ

まとめサイトや市のホームページ、SNSなど、様々な媒体で情報を得られる今、その他の媒体で手に入れられるような情報を盛り込んだ動画よりも、情報は少なくても話題性のある動画が好まれるということがこうしたPR動画から分かります。
・最終的に人々に何を伝えたいのか/何をしてほしいのか(観光してもらう、ふるさと納税をしてもらうなど)
・なぜ動画である必要があるのか
こうしたことを意識することが、人々の話題になるPR動画制作のカギとなることでしょう。