今回は、初心者でも簡単に真似できるプロのワザを、実際のウェブサイトから探してきました。手軽だけどアクセントになる、そんな表現上の工夫を紹介していきます。
■この記事を読むと
・よくつかわれる広告表現の工夫 ・簡単に出来るデザインの小ワザ がわかります!
■今回の課題
いろいろな広告やウェブサイトを見て、初心者でも応用できるプロの小ワザを見つけてこよう。
こんにちは。 今日も前回に引き続き文字について書いていきます。前回の「写真やイラストにどう文字を載せるか」について勉強しているとき、たまたまその小技の一つを見つけて気になったので、トピックとして取り上げさせてもらうことになりました。9個のポイントに分けて書いていきますので、どうぞお付き合い下さい。
①吹き出し
吹き出しは、素材の専門サイト(ex.吹き出しデザイン http://fukidesign.com/)もあるくらいよく使われる便利な道具です。漫画はもちろん、商業デザインでも多用されています。吹き出し独特の丸い形はどこにでも置け、中の文字の注目度を必然的にあげてくれるのです。
②目立たせたいものを敢えて隠すやり方
「隠されると見たくなる」そんな人間心理を巧く生かした技が、こちら。
この広告は、目立たせたいはずの商品ロゴに敢えてロゴを被せ、結果的に強調することができたという例です。
これなんて商品名を掛線で隠してしまっています。この広告はアデディダスのものですが、実はこれ、ただ隠している訳ではないんですね。アディダスと言えば3本線。そうです、商品名を隠している掛線はアディダスブランドのトレードマークなのです。この「3本線」ネタが使えるのはアディダスだけかもしれませんが、「見せたいものを見えにくくする」というテクニックはけっこう色んなところで使われています。
③文字にデザインを盛り込む
こちらは「音楽」というテーマをそのまま文字全体で表現していますね。
「idea」という文字の「i」の部分を「!」に置き換えています。また、「Question」の「Q」をマークみたいに使っているのもユニークなアイデアです。「i」を「!」に変えたり、「o」をハートマークに変えたりといった表現方法はよく見られます。アルファベットの直線や「o」は、図形に置き換えやすいので、いくつか自分なりのパターンを持っておくと役立つかもしれません。
④頭文字をアクセントに
アルファベットだけでなく日本語でも使えるわざです。最初の文字をアイコンのようにして使うことで見やすくなったり、ひとつのデザインのような存在感を出すことができます。
⑤まるでノートのように。アンダーライン、蛍光マーカー、吹き出し、ギザギザ線
http://www.kewpie.co.jp/irodori/ このキューピーマヨネーズのページは、ポップでかわいいけど簡単に使える色んな小技がたくさん使われていました。 文字裏のひしがた
蛍光マーカー(文字裏のべた塗り) アンダーライン
吹き出し ギザギザ線:ギザギザ線みたいな素材って、Aiを使ったりPsのシェイプツールで作らなきゃいけないんじゃないかって思ってました。全然簡単じゃないじゃんって。でも、モノは工夫次第です。Phの文字ツールで▲▲▲や◆◆◆を並べてカーニングしたら出来る。そう言われてやってみたら、このキユーピーのギザギザと同じ素材が出来ました!
学生時代のノートやテキストみたいで親しみやすい、意外と簡単にできちゃう表現の小技たちです。
⑥文字そのものの大きさや字体を変えてみる
字体や大きさを工夫してみると、単色だったり画像がなくても文字自体が全体のアクセントになったりもします。
⑦文字裏の情報量を減らして文字を見やすく
背景を白くぼかしていますね。
網掛けで見やすく。 これは前回の「写真やイラストにどう文字を入れるか」の応用です。
⑧フォントに一手間加えてみる
普通のフォントに線をさっと入れるだけで柔らかで滑らかな雰囲気が出て、「手仕事感」が増します。手ぬぐいなどの伝統工芸品やお土産品によく使われている小技です。 フォントを加工した例は、私たちの身近ではコンビニのパックジュースによく使われているとか。低コストで商品の雰囲気を伝えるために凝らされる工夫です。
⑨値段や割引率など、具体的な数字を目立たせる
どうしても気になってしまう商品の値段や割引率。わたしたちの心理をうまく利用した代表的商業デザインです。